お天気もいいのに、きょうは公園にはお友達がだれもいません。
みたことがない男の子がひとりいるだけです。
大きな樹の横を見て、草の上をはしって、すべりだいをかけあがって、おにごっこをして、いつのまにかいっしょに遊んでいました。
たのしいけれど、もうすぐ帰る時間のようです。
「これ、あげる」
男の子は、透明できらきらした石をくれました。
のび子ちゃんがよくみつけてポケットにいれている、宝石の石によく似ています。
のび子ちゃんは、石を受け取っててのひらにのせて、じいっと見て、ぎゅっと握ってみて、それから
「い、ら、なーい」
と大きく腕を振って遠くに投げました。
石はきらきら光りながら飛んでいきます。
「あっちに飛んでいった」
石を追いかけて、ふたりで並んで走り出しました。
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