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「これねぇ、うちじゃあ扱えないンですよ」 白髪混じりの頭を掻きながら、眼鏡の奥からしょぼしょぼ覗き込みつつ、受付のおじさんは言う。僕の後ろに並んでる他の利用者の方をちらちら見ながら、少しイライラしてるのがカウンター越しでもわかってしまう。 「有料でも……ダメですか?」 「いや、うちはそもそも有料ですよ。そこら辺のゴミ捨て場じゃあないンだから。処理場だから」 「あ、あ、そうですよね、ですよね……すいません」 これ、と呼ばれているのは我が家の先祖伝来の盾だ。伝説の勇者と共に