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「湯沢町起業型地域おこし協力隊」の5名が登壇した中間報告会レポート!1年間の活動秘話!

湯沢町の「起業型地域おこし協力隊」制度は、2021年から始まりました。
現在は5名の隊員が地域の活性化にも繋がる起業に向けて、日々活動しています!

中間報告会では、その隊員5名が約1年間の活動の歩みを報告しました。

今回は登壇した各隊員の紹介と、想いの詰まった報告内容をお伝えします!
会場では、具体的な活動内容を知り、隊員達の熱量も感じられ、湯沢町の未来にワクワクする時間を過ごすことができました。

【会場・日時】
1日目:湯沢町役場 大会議室・2024年3月27日(水)14:00〜15:30
2日目:湯沢町公民館 会議室1・2024年3月28日(木)10:30〜12:00
※内容は同一です。

【実施概要】
・隊員5名からの活動のプレゼンテーション(各10分)
・質疑応答

【その他】
参加費無料
事前申し込み不要

中間報告会は、様々な方に聞いていただけるよう、2つの会場にて、2日間に分けて開催しました。
1日目は約10名、2日目は約20名の方にご来場いただき、嬉しいことに、町内の議員さん、自営業の方、ご高齢の方まで足を運んでくださいました!

早速ですが、個性豊かな隊員5名の紹介です!
それぞれ異なる領域で活動を行っています。

【隊員紹介】
萩生田 真千子:
2023年1月着任。元プロボクサー。きら星の伊藤綾さんとの繋がりが、湯沢町に来るきっかけとなる。声優等のキャリアを活かし、湯沢町へエンターテイメントを持ち込み活動中。消防隊員としても地域貢献をしている。

高橋 桃李:
2023年1月着任。デザイナーのキャリアを活かし、捨てられてしまうモノを、磨き上げ次へつなぐSHOP COTATSUを運営中。祖母の店「よろづや」を拠点に活動をするべく奮闘中。千葉県出身。

國部 智之:
2023年4月着任。大学院を卒業後、ゲストハウスに関心を抱く。湯沢町の観光のポテンシャルに魅了され、空き家をゲストハウスにするため、発掘を行っている。開業場所を現在も探し中。大阪府出身。

髙井 一馬:
2023年4月着任。ホースセラピーの経験を活かし、湯沢町に通年型観光ができる馬の牧場や、生きづらさを抱える方の就労移行支援等の事業を行う株式会社ウマノバを設立。スキー場のグリーンシーズンの活用を考えている。新潟県湯沢町出身。

土田 紗希:
2023年4月着任。スノーボードが縁で移住。辛いモノ好きが高じて、耕作放棄地を活用しながら自然農で唐辛子を栽培中。湯沢町の特産品として、ホットソースの開発を行っている。大阪府出身。

このように来たきっかけも、取り組みたいことも異なる、個性溢れる皆さんが湯沢町に来て、隊員として活動しています。

中間発表会では、これまでの約1年間の活動について、各隊員10分程度のプレゼンテーション形式で発表しました。

隊員の個性を尊重した自由度の高い発表スタイルを採っていて、動画にまとめての発表や短時間の公演を行うなど、より人柄や活動が伝わるように工夫しています。

内容としては、自己紹介から、隊員になったきっかけ、現在の活動内容、今後の展望、活動紹介(実演・試食)などが盛り込まれました。

こちらの記事では、簡単ではありますが、報告内容をまとめてご紹介します。
隊員の詳しい活動内容については、次回以降の記事にて、1名ずつ詳しくご紹介しますので、そちらを是非お読みください!!



No.1 萩生田 真千子(ガチコ)さん 〜エンターテイメントを通じて楽しい地元を作る!〜

人生の第1章は声優・役者を、第2章はプロボクサーを、第3章を湯沢町で始めました!エンターテイメントに携わってきた経験を活かし、湯沢町で希薄化する子供と地域とを繋ぐはしごの役割をしていきます。エンターテイメントをもっと身近にして、もっと楽しい地元を作ります。

メインの活動内容は、朗読、演劇の公演やワークショップ、地域イベントのサポート(イベントMC、企画運営等)、街の企業を応援するスタジオ運営等です。
FMゆきぐにでは、第2、4週目の木曜日に「ガチコの木曜ロードクショー」というラジオ番組を担当しています。また、雪の宿 高半さんでは、毎週土曜日に朗読会を開催しています。
これらの活動が独りよがりにならないように、湯沢に馴染むことを大切にしてきました。地域協力活動も積極的に行い、絵本の読み聞かせや学園ボランティア、クラブ活動の顧問、花植え、陶芸工房の消防団員等を行っています。
顧問を担当している朗読劇クラブの活動では、小学生がこども園に読み聞かせに行ったり、朗読劇の公演を開催しました。その過程で、子ども達の変化を大きく感じることができました。中には、普段学校にほとんど行けていない子供もいましたが、自分の気持ちを表現することを通じて、心を開き、成長していく姿も見ることができました。改めてエンターテイメントの必要性を実感しました。エンターテイメントのようなプラスアルファのものは無くても生きていけますが、それがあることによって、心が豊かになる側面があると感じています。
2024年は、さらに活動を深めていき、湯沢町情報文化保存発信の活動、スタジオガチコの運営、こども学園でのプロの舞台公演の開催を目指して取り組んでいきます。
発表後には、雪国の朗読スーパーミニ公演と称して、冒頭のシーンを読みました。

No.2 高橋 桃李さん 〜デザインで垣根なく遊び学べる場所を作る!「COTATSU」〜

湯沢町に来たきっかけは、温泉街にある祖父母のお店、「よろづや」があることと、幼い頃から湯沢が好きなことという、2つの理由でした。帰省の度に商店街の寂しさを感じていたことから、活気を取り戻したいという想いを抱いていました。大好きな湯沢町のためによろづやの店舗を活用するため、隊員になりました。
高校、大学と芸術を中心に学び、卒業後はフリーランスとして、デザインとイラストの仕事に携わってきました。
これまで、考えを言葉で伝えることの難しさを感じてきて、考えをまとめて伝える手段としての、デザインやイラストを学び始めました。実体験から、デザインとは「伝えること」「問題を解決するための手段」と定義づけています。湯沢町では、人とのコミュニケーションのきっかけに、デザインのスキルを活用しています。

隊員として活動をしていく中で、出会った方々とのご縁から、デザインの仕事をさせていただいています。

デザイン活動実績(一部抜粋)
・広報ゆざわ 新ロゴ(表紙デザイン)
・湯沢町観光まちづくり機構
  ゆざわマルシェ関連チラシデザイン・インスタグラム運営補助、湯沢屋台村ロゴなど
・協力隊 萩生田さんの名刺
・協力隊 國部さん 空き家ありませんか?チラシ制作
・ココイロ 絵や図工のワークショップ

よろづやの店舗半分を借り、「REUSE SHOP& SPACE COTATSU(こたつ)」を、5月に開業予定です。捨てるのには勿体無い・置き場に困った物品を引取・買取・販売をする事業をしていきます。単に物品の売買をするのではなく、付加価値付け、物の価値・自分の価値観を見直す「アイデア・きっかけ」を提案します。店頭では、本、雑貨、インバウンド向けの商品をメインに、オンライン店舗・フリマサイトでは、引取・買取した家具などを販売します。大型家具はカタログ化して、店頭とオンラインにて販売する予定です。
デザインを通して、地元の方も移住者も観光客も「垣根なく遊び学べる場所」を作っていきます。湯沢町に貢献している方々と協力して、素敵な町にしていく未来を目指します!

No.3 國部 智之さん 〜空き家を活用したゲストハウスを営む!〜

大学では、地域活性化やローカルについて学んでいました。大学院では、小規模宿泊施設(ゲストハウス、ホステル)の魅力にハマり、研究もしてきました。卒業後すぐに、隊員に着任し、宿泊業での起業を目指しています。
空き家再生士の資格を取得し、空き家調査の活動を中心に行っています。湯沢町の空き家は少ない状況で、空き家バンクのPR活動にも力を入れて取り組んでいます。並行して、宿泊業の物件探しをしているのですが、なかなか見つからない現状があります。
また、湯沢町での活動に活かせる学びを得られるので、他地域の空き家や街づくりに関連する活動にも積極的に参加しています。新潟市北区松浜地域の、朝市が有名な商店街の空き家活用事業や、群馬県みなかみ町地域の、湯宿温泉の観光を絡めた空き家活用事業等です。
地域協力活動では、ガチコさんが入団している、消防団の活動に参加したり、町内の飲食店さんとマルシェ出店、こども学園の活動等を行っています。
今後の展望については、3つ挙げています。湯沢町や色んな地域で繋がったネットワークを活かすこと、春中に物件を確定してスモールスタートを切ること、ローカルを回りながら地域性を活かした事業ノウハウを蓄積していき、湯沢を中心にまたにかけることです!

No.4 髙井 一馬さん 〜湯沢に馬がいる福祉施設を作る!株式会社ウマノバを設立〜

湯沢町で生まれ育ち、岐阜県の放課後等デイサービスで、発達障害のある子供達向けのホースセラピーの仕事に7年間携わってきました。その後、元々戻りたいと思っていた湯沢町で、観光と福祉を掛け合わせた牧場を作りたいと、隊員になりました。
冬場はスキー客で賑わうスキー場が夏場に活用されていないところに着目し、夏場のインパクトのある観光コンテンツとしても位置付けられるようにと考えています。春〜秋は、緑のスキー場をのんびり登り、子供も一緒に楽しめるような乗馬体験、冬は、スキー場の一画をお借りできたら、馬に引っ張ってもらえるソリ体験のようなものをやりたいと考えています。
福祉の観点からは、湯沢町には就労継続支援B型事業所が1か所ありますが、福祉施設の数が少ないという課題があります。個々の希望に添って職場の選択肢を広げられるように、就労移行支援所の運営を目指しています。馬のお世話をしながら、生活リズムを整えたり、体力をつけたり、馬との触れ合う中で、コミュニケーション力を養っていったり、同時に、就職に有利になるようなスキルや資格を取ってもらい、一般就労を目指してもらえる場所を作りたいと考えています。
飼育している馬は2頭います。「おこめ」ちゃんと、「ざらめ」ちゃんです。現在は、仮の場所として、株式会社きら星のスペースで過ごしています。
株式会社ウマノバを設立しました!今後は、観光乗馬の事業をスタートさせ、福祉分野についてのニーズ調査等を進めていく予定です。

No.5 土田 紗希さん 〜トウガラシの自然農法栽培とホットソース販売〜

3年前に脱サラして、トウガラシ農家になることを決意!東京での大学時代に、蒙古タンメン中本の北極ラーメンに出会い、辛いものが好きになり4年間通い続けていました。卒業後、そのまま東京で営業職に就きますが、コロナ禍で働き方が変化してから、続けることが難しくなりました。その頃気分転換に、友人が滞在していた湯沢町に好きなスノーボードをしに訪れることが何度もありました。好きなスノーボードができること、人との繋がりが増えたこと、自然などの魅力を感じていたことがきっかけで、3年前から湯沢町に関わり始め、米農家さんで手伝いをするようになりました。農業に興味を持ち、自分で作るなら何かと考えたとき、大好きで1日3食食べているトウガラシが思い浮かびました!その頃、きら星の伊藤綾さんとご縁があり、隊員になりました。
活動は、湯沢町に沢山ある耕作放棄地を活用したトウガラシ栽培と、収穫したトウガラシを使った商品の製造販売をしています。
まずは、ホットソース作りに取り組んでいて、複数の試作品を作り、美味しい商品に仕上げられるよう試行錯誤しています。湯沢町の白瀧酒造さんにいらっしゃる発酵マイスターの方から、お酢も作れると教えていただき、酒粕を柿酢につけて作った粕酢を使ったホットソース(※)も作りました。
試食の量り売り販売会を長岡市のたつまき堂さんにて開催させていただきました。
トウガラシ栽培で用いている自然農法は、自然順応、自然尊重を基本理念としている農法です。慣行農法との違いとして、無農薬、無肥料(コンパニオンプランツで代用)、草マルチ、自家採種の4つが挙げられます。この自然農法の研修を2週間ほど、イギリスのイエイベツリー農園にて行ってきました。
トウガラシはその辛味を基調とした旨みや香ばしい香りなど、複雑な味や香りを感じられるのが魅力です。皆様の食生活、暮らしを豊かにしていけるような商品を作っていけるよう頑張ります!

※会場の皆様に粕酢を使ったホットソースをクラッカーと一緒に試食していただきました!




最後に田村正幸町長から隊員へ、激励の言葉をいただきました!各隊員一人ひとりへのコメントと、全体に向けては、「本当にいい人達が来てくれて嬉しい」、「1時間があっという間に感じるほど濃い内容だった」、「引き続き、頑張っていただきたい!」というようなお言葉をいただきました。

「湯沢町地域おこし協力隊」を検討されている方は複数制度がございますので、まずはお気軽にご相談ください!


以下のような制度があります。
・2泊3日〜2週間 おためし地域おこし協力隊(体験費・滞在費無料)
・2週間〜3ヶ月 地域おこし協力隊インターン(日額最大7,000円報酬あり)

ご相談の予約は、新潟県 転職・移住サポート ロカキャリ(https://locacary.com/yuzawa/)のWebサイトから可能です。
※移住・仕事等と同じ相談窓口から受け付けています。

以上、中間報告会レポートをお届けしました!
今回は、凝縮した内容となりましたが、各隊員のインタビュー記事もアップしていきますので、お楽しみに…!
(書き手:朝平美南子

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