わたしをつくっているもの

※△さんのお題ブログ的なやつ、いいなと思ったのでこっそり参加

※写真とか何も無く、ただだらりだらりと心の中身の蛇口を捻っているだけです


化粧品

SNSでは「コスメ」と表記するけれど、リアルで言葉にする名称は未だに「化粧品」。コスメというと何だか私にはまだまだ不釣り合いな印象が実はあって。言葉の煌めきや新鮮すぎる感じがこそばゆい。

コスメを大好きになったのって本当にここ数年。どちらかというと洋服の方が好きでした。お化粧はプチプラで良かったしポーチに全部収まるくらいの量しか持たなかった。ここまで興味がなかった。

今となっては生活の中でとても比重の高いものになっていることが意外で驚いているし、こんなに好きになったのにも関わらず、根本的な感覚はずっと変わらないなとひしひしと感じています。それは「綺麗になりたいからコスメが好き」ではないということ。そりゃ勿論あわよくば綺麗になりたいという気持ちはあるけれど。よく「幼いころに文房具を沢山集めていた感覚」と例えられるけれどそんな感じ。私自身は結局はただのノートというかキャンバスと思っている節がある。そこにときめく「色」や「質感」を乗せていく作業が楽しくてわくわくするから好きなのかもしれないと、この文章を書きながら考えたり。

でも先日「今の『お化粧を楽しんでるゆゆさん』も好きだけど、昔の『お化粧に時間をかけないゆゆさん』も実は好きだったんよね」と言われて少しハッとしたり。

自分自身に時間や手間やお金を費やすこともすごく楽しいのはもう自分の中にしみ込んだけれど、昔は今より自分以外のものに色んな事を費やすことがとにかく毎日楽しかったんだと。そう言われてわかってしまって。

どちらが良いとか悪いとかいう物差しを当てられたわけではなく、自分の中で「ささっと化粧を終わらせて出掛けていた自分の姿」を想像して、それもとても充実していた姿が羨ましいとすら思ってしまった。

これからもお化粧は大好きだと断言できる。けれど、他にも大切だと思うものがありすぎるから、時間を掛けない日を作ったり誰かにメイクする機会を増やしてまだまだ長くメイクを深く愛し続けられますように。


映画・撮影

昔、映画作ってたんですよね。インディーズ映画もやったし、引かれるかもしれませんがピンク映画の撮影だって行った。有名な俳優さんの作品にも何度か関わった。交通機関が動かない時間のスケジュールは撮影所に寝泊りしてたり。

映画の撮影監督になりたかったんです。でも色んな事があって。悲しみながら、何とか自分で諦めを拾いあげて。あまりの自分の不甲斐なさが悔しすぎて、機材車でひとりで泣いたのは今でも思い出すだけで辛いし、未だに想い焦がれるような世界。

そういう経緯も踏まえて映画が好きです。と言いながらそんなに本数を観ているわけではないことが恥ずかしいと思っているけれど。でも我ながら「映画を観る力」はある程度はついてると思いたい。映画を観るのに力なんてと思うだろうけど、色んな人と話してると間違いなく感じます。作品の好き嫌いではなく、見方みたいなもの。表現が難しいですね。

俳優さんや女優さんって言うと華やかさが目立つけれど、現実に居そうな姿でスクリーンの中で生きている姿が本当に美しくて大好き。外見の美しさじゃなく、体の芯からみなぎる強さがカメラのレンズを通って溢れ出てくるあの感じがたまらなくて。この人の「人生」を観たい、と渇望するような感覚。

痺れるファーストカットや長回し1カットを観ながらこれが最高なんだよなぁとか語り合う時間を過ごすと満たされてるなと染み渡るようで。イマジナリーラインの超え方が格好良いとか、このカットどうやって撮ってるとかここで敢えて見せずに音だけで魅せるのがわかってるとか、そういう話がとても楽しい。

去年も少しだけお仕事で撮影して、面倒なことも沢山あるのに撮ってる瞬間の高揚感は他で味わえないなって。機材準備とかセッティングとか大事だけど本当に毎回面倒だと思うんですけど。

Webデザインの世界に入ってから色んなことを柔軟に対応出来るようになったのは撮影現場の経験があったからこそだと思ってます。照明が1灯落ちれば人が簡単に死んでしまう世界。怒鳴られて理不尽なことも沢山言われたけど、「人生になくたって困らないもの」を本気で作るっていうこと自体が私の人生をより豊かなものにしてくれたと断言したいな。

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もうひとつくらい、これというものを書く予定だったんですが。思いつかなかった。
考えてみれば私の背骨はきっとこんなものというか。人が見ればとてもシンプルな作りなのかもしれないなと思った。

あとは今まで出会った人からの何気ない一言に救われたり、感銘を受けたりして、それを何かある度にクローゼットにしまったお気に入りの服のように身に纏って機嫌良く生きていければ。

私の好きなカラーコードは何だろう。仕事で色のコードを打つ機会が沢山あるのにも関わらず、この色!というのがないのは毎回お客さんの色がそれぞれ全部違うからかな。

だとしたら私が好きなのは#111111。真っ黒ではなくほんの僅かにだけ黒を優しくした色。真っ白に乗せる文字が真っ黒だと少し目が疲れるでしょ、でもほぼ黒だよ、みたいな。僅かにだけ優しい黒、かな。

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