感想 はじ繭 第三夜【マリーゴールド】

⚠️これは"繭期"初見で知識がほぼ何もなく、刀剣乱舞が好きで俳優さんへの知識がなくて自己投影の強すぎる夢女が書いた感想文です。文章も上手くないし大変感情的です。

大好きなフォロワーさんおすすめの繭期、第一夜、第二夜と鑑賞し、第三夜、マリーゴールドを鑑賞した。

きっとわたしは呪われていると錯覚するほど、ものすごく好きなお話だった。

マリーゴールド、学校の花壇とか誰かのお家の庭先に植っているような、どこにでもある普遍的で親しみやすいかわいいお花だ。鮮やかな黄色やオレンジの花びらは華やかで健やかで南米のような陽気な空気を纏う。
昔農業を勉強していた頃のマリーゴールドの話をうっすら思い出した。

マリーゴールドは虫を寄せ付けない力がある。土質を選ばない、丈夫な花。
しかし一年草のため冬になると枯れてしまう。翌年になったらまた種を蒔いたり苗を植えたりする。
当時はなんとも思わなかったことだけど今は、冬になれば枯れてしまう花のいのちの儚さを、ひとは毎年重ねて花壇に墓標を突き立てて、美しい、美しいと愛でているのだな、、と少し花に対しての感情が変わってきた。
また来年植えるかどうか、花に会えるかどうかは、花を愛でるひとの気持ちに委ねられている。
ひとの勝手に巻き込まれていく花たちは幸せなのだろうか、マリーゴールドにはそれに気付けなかった学生時代を疎ましい気持ちにさせられた。

【冒頭】

ミュージカルは疎か、芝居にすら素養がないが、マリーゴールドでは言葉に他の意味を持たせることなく"実"の言葉を輪郭をはっきりさせたそのままに激情を歌っているように感じた。
だからガーベラが投げかけられる言葉(歌)には受取手のわたしにも痛みが伴うし、アナベルから向けられる愛もわたしへ向けられたものに感じるほど重たく深く、感情に対して臨場感があった。

刀剣乱舞の舞台作品でもいつもそれは感じるんだけど、刀剣男士に対しては彼らのもつ物語に対しての共感の他にも、審神者として、彼らの主として、彼らに人の身と心を与えた親としての気持ちもある。
だからここまで純度の高い、審神者でもない主でもない親でもない、わたし自身の感情への臨場感というのはここ最近は触れなかったし触れないようにしていたものだったので、ある意味で正気に戻ったような気がした。


美しく咲く花に人々は願いを捧げた
その花に込められた願いは絶望
ひとはその花に何を思ったのか
その美しさの中に何を見出したのか
黒く濁る暗闇の中で絶望は如何なる道標となるか
血に染まる道の行き先で
一輪の救いがあらんことを
愛しきものに祈りを生まれた希望が昨日のままであるように

歌詞全部聴き取れたわけではないけど導入部分の歌がすごい迫力がある。
大人数での歌唱というのもほんとうに力が強い。気をつけていないと引き摺り込まれるような感覚に陥る。
歌詞をみてハッとしたけど、これほんと親子のささやかな日常への祈りを歌ったものだったんだな、、
特別なことは何も要らないから昨日も今日も明日もずっと同じ時を、永遠を重ねていきたいということなんだよな、、わかる、、、
互いが日に日に死に近づいていくところを必死に目を背けて永遠を願う、なんてかわいらしいのか。
死に近づくのは仕方ないと受け入れることは簡単だけど、それから目を背けて永遠を焦がれるのはすごく勇気がいることだと思う。

わたしは超絶弩級の夢女なのでよくわかる、大爆発の中救い出してくれる好きな男は最高なんですけど、結局ホットケーキ作ってたり公園でブランコ乗ったりする好きな男がダイダイダイダイダイダイ大好き愛してるなんですわ、、叶うのならずっと老いることなく死ぬこともなく季節の巡りを感じるだけの変わらない日々を好きな男と過ごしたいです。だめですか?!

【ソフィの理想】

クラウスによって永遠を与えられた(押し付けられたとも言える)ソフィの作り出した理想郷は"色彩を失ったクラン"と表現されていた。皮肉!
誰にも縛られないクラン、自由でみんなと同じ夢がみれるクラン、きっと繭期の子たちがほしくてほしくてたまらないものだとおもう。
でもその実情はソフィにイニシアチブを奪われることによって、自我を失い繭期の重い精神症状を抱えたまま、永遠を苦しみ続けるソフィの道連れとなるものだった。

「種の安定のために繭期の子供たちを生贄とすることが必要」
トランプの、正確に言うとトランプの生贄となったソフィのための生贄として繭期の子供たちが捧げられていく。
どうやって選ばれているのか、一夜目のトランプの冒頭40分見逃してわっかんね〜!なんだけど、多分ソフィが気に入った人というか愛せる人、美しいと思える人が対象なんじゃないかなと思った。



ダリ・デリコのファンとしてソフィとウルが出てきた時「?!る!る!?!?れ」ってなった、、
第一夜の直前、まだ何も知らない時、水森さんのはじまゆ紹介読んでた時に、「ソフィここにも出てくるんだ!わーい!」くらいに思っていたけど、ソフィのほんとうの目的がもういい加減にしろ〜!って言いながら床を叩いて喜んでしまうくらいに地獄で恐れ入りましたという気持ちになりました。



ソフィ「ウルは親友だ、たったひとりの、友達だった」
ウル「なんで過去形なんだよ」

ここ〜、なんかメモ消えちゃったから大体でしか書けないけどソフィって第一夜のトランプでウルに裏切られた気持ちになったのかもしれないなって苦しくなった、、
ソフィの孤独って一生消えないんだろうな、、死ねない今、"一生"と表現できるかと言われると怪しいんだけど、、、

多分ソフィって夢話してる時のわたしみたいなものなんだよな、、夢対象とわたしってある意味でわたしがイニシアチブを取っていると言えると思うから、、
対象から欲しい言葉や望んだ行動をもらうけど、それは自分が"させている"ものだから対象からの真の愛情を感じられず虚しい気持ちになる。
これ、、自己投影夢女にとって最も苦しい地獄だと思う。

ソフィ「なんでもいいから僕のために歌え、歌なんかで孤独は埋まらないけど、それでも聴きたい」

ソフィにとって歌が心の慰めなのがいいな、、やっぱりわたしはミュージカルが大好きなのかもしれない。

ところで、ウルを演じさせられるひとは、「永遠が欲しくてウルを演じたのか」「ソフィによって永遠を与えられたのか」どっちなんですか、、?!
ウルになるように求められたのか、ウルになりたがったのかって大分ニュアンス変わってくると思う。どちらも地獄なんですが!!!!



ウル「ガーベラを連れて行くのか?」
ソフィ「ガーベラをみていると昔の自分をみている気持ちになる」
ソフィ「ガーベラ、きみに永久の美しさを」

ここ〜!ガーベラはね、永遠なんて求めていないのにね、ソフィに押し付けられようとしてんだ、、ソフィがクラウスにやられたことをしているんだよね、、
ガーベラはアナベルのために永遠を受け入れるのだけど、その時にガーベラを殺してマリーゴールドとして再誕するのがもう良い加減にしろ〜!

ソフィ「誰が望んでこんな体になった?僕は、、この両の手は、死に届かないままだ」

また手を差し伸べるやつ!!!!歯軋りしてしまう!!!

【ガーベラ】

毎回何の作品みてもわたしは誰にでも共感してるな〜!と思うけど、ガーベラのこともまた他人とは思えないくらいに共感できる子だった。

「お前は生まれてきちゃいけなかった、誰も愛してない」
ガーベラ「母さんが愛してくれる」
「お前が生きている限り、母は苦しみ続ける、罪と罰、そんなお前を愛しているわけがない」

繭期の幻覚や幻聴に苛まれるガーベラ、完全にわたしなんだよな!わたしって繭期なの?!?、?!違います。
幻を幻とせず、抵抗してまともに受け答えしてしまうことで底なしの自己嫌悪の沼に嵌っていく。
自分の価値と罪と罰とを決めてしまう。
生きていたくないと願ってしまう。
ガーベラの出生はわたしと似ているから自分を見ているようで余計に苦しいな、、



でもガーベラは言葉を全く飾らないところがわたしと全然違って素敵だなと思った。
彼女は感情をそのまま素直に簡単でわかりやすい言葉で出力する。殴り書きだけどちゃんと宛名を書いて相手に向かって言葉を叩きつける。
「みんな嫌い、大嫌い、殺してやる!!!!」
この言葉にさえ、"みんな"と表しながらそれぞれひとりずつの目を見て殺意を込めてほんとうの気持ちで叫んでいると思う。

反対にわたしは自分の人生がさびしい色をしているのが嫌すぎるからいろんな言葉で彩って、ガサツなくせに丁寧そうな文字を書いて、誰かに宛名を書く勇気なんてないくせに"みんな"じゃなくて"誰か"からの好意が欲しいからわたしの着飾った言葉を受け取ってくれる人を探してツイッターの海にぽいっと投げて、そのくせ敵意のある反応が怖いから投げた言葉に責任を持たずに目を背けてばかりいる。
なんて醜いのか、、じぶんが嫌になりますね。でもやっぱり他人からの敵意は怖すぎるよ〜

「かわいそうなひとたち、そうやって怯えて醜く喚くことしかできない」
これも、刺さる、、この不特定なひとにしか言葉を吐けないわたしには刺さりすぎる、ガーベラはめちゃくちゃ気高いな高貴だな、、全然穢れなんて感じない、純血より美しいしなにも混じり気がない、アナベルによく似た美しい子だと思う。

【親娘】

アナベルとガーベラの関係、ムチャムチャになる。

ガーベラ「ねえ母さん、あたしがいなくなったら悲しい?ねえ、悲しい?」
アナベル「いなくなったりなんかしないわ」

ガーベラはアナベルに「悲しい」と言ってもらいたくて、でもアナベルはそんなこと考えたくもないほどにガーベラを愛しているから抱きしめて「いなくなったりなんかしないわ」と答えたのだと思う。でもこの場面では、抱きしめてもそのおもいは伝わりきってないんだな、、ここの求めた言葉が返ってこなかったガーベラの気持ちよ、、!!!

「わたしのこと好き?」と聞いた時に「嫌いじゃない」と答えられた時みたいな感覚になるじゃんね、、「嫌いじゃない」と答えた側は様々な状況から素直な物言いができなくて肯定を言葉にできなかったのだけど、「わたしのこと好き?」と聞いた側は否定はされなかった、でも、肯定もされなかった、という含みの部分を受け取ってしまう。
それと同じなんだよな、、!
唯一の拠り所である母に肯定してもらえないというのは本当に苦しい悲しい辛いことだとおもう。


あなたが生まれてきたことは間違いでなかったと、それを証明するためにわたしはここにいるの
例え世界中のひとたちがあなたを憎もうともそれに負けない愛をわたしはあなたに与えるの
幾百の愛がなくともたったひとつの愛、それだけがあればあなたは満たされる
幾千の愛がなくともたった一つの愛、それだけがあれば幸せでいられる
幾億の愛がなくともたった一つのの愛、それだけがあらざもう何も要らない

たった一つの愛をあなたに

アナベルの、ダンピールのガーベラは誰からも愛されない、という決めつけにも諦めにも似た深い深い愛がガーベラを守ってガーベラを閉じ込めているのが悲しくて良い。

花に対して「悲しそう」と感じることができるガーベラに、ヘンルーダの血を感じた。悲しみに優しくて美しさを見出せるひと、血がそうさせているのだろうな。




あたしにとって世界は窓の向こうの景色で
何も求めずただひとり夢見る
窓際の化け物と呼ばれここでひとり
あたしにとって世界を全てはこの屋敷だけ
まどにうつる鈍色の夢はわたしだけのもの
窓際の化け物と呼ばれここでひとり
夢の中では外の世界を生きる
風の音も陽の光も遮るものはなく
あたしに触れて愛することも愛されることもそこでは眩しくて
でもそれは許されず目が覚めれば幻
マリーゴールドの花に囚われた屋敷それが世界の全て
窓際の化け物と呼ばれここでひとり
まるで死んでるのと同じいつも泣いてばかりいる、、

この歌、ガーベラがどれだけ繰り返し窓際の化け物と呼ばれたか表しているよな、、
「まるで死んでいるのと同じ」が、アナベルがガーベラのためにしていることでガーベラがもう既に死んでしまっているのが苦しい、どうにも報われないんだよなガーベラの人生、、悲劇なんだよ、、、なんとかしたい、一緒にフリフリのかわいいお洋服着て美味しいご飯いっぱい食べに行って自転車でお出かけしたいし美術館とかいってこれ綺麗!ってお話ししたい。



ガーベラのために永遠を求めるアナベルの、「ずっとあなたに会いたかったような気がする」
ソフィを見透かすような瞳をしているのたまらんな〜!ガーベラ生存のための答えをみつけたというか、、
アナベルはガーベラのために永遠を求めてどうしたかったんだろうな、アナベルは先に死ぬ、ヘンルーダも先に死ぬ、ガーベラはひとりぼっちになってしまうじゃん?
結果としてソフィに連れていってもらうということでガーベラの当面の孤独は回避されたわけだけど、ほんとうはどうしたかったんだろう。
目先の命を救うことが精一杯だったのかもしれないし、ガーベラが生きていてくれることがアナベルにとっての幸福だからアナベルは自分の幸福のためだけにガーベラに永遠を与えたかったのかもしれない。
「ガーベラは渡さない、わたしが幸せにしてみせるわ」
親の愛とは勝手だな、、でも子の愛も勝手だ。



ガーベラ「あたしは、どこにもいかない。母さんが許さないもの。それにあたし、この屋敷から出たことがないの。母さんが外に出ちゃダメだって」
ガーベラ「あたしの世界は、マリーゴールドに囲まれた、この屋敷のなかだけ」

「こわいのかい?」

ガーベラ「わからない、だって一度も出たことがない」

、うう、、わかる、、怖いかと言われるとわからないんだよな、この感情の種類が、、初めての感情なので、、
ガーベラにとってソフィは初めて差し出されたアナベル以外の手で、連れ出してくれるひとじゃん、
多分刀ミュ沼って直後にらぶフェスのチケットあるけど今から来ますかあと6時間後ですって言われた時のわたしの気持ちがこれです。



外に連れ出されたガーベラの葛藤も良かった。


夢にだけあった世界
何も怖くない足を踏み出せば景色が変わっていく
目に映るものが人生の一部になる

こんなことは許されない 屋敷に戻らなくちゃ

ガラス越しではない景色 窓の向こうに君の世界はある

マリーゴールドの花に囲まれた屋敷の中だけがあたしの生きる場所そのはずだった あたしは知った
窓の向こうに 世界は続いているのだと

ここのガーベラ、瞳に光が入って輝くのきれいだね、、!

ガーベラ「無理よ、あたしがいなくなったら母さんがひとりぼっちになってしまう」

君にとって母は呪いなんだ、僕たちのクランは誰にも知られてはいけない。
ソフィは存在を知られないためにアナベルを殺さなきゃいけない。
ガーベラからみて、アナベルはひとりぼっちにみえているのがほんとうに辛いな、、強くありたいはずの母親が、娘からは孤独で弱い存在にみえていたとは、、
ガーベラが外に出られないのは、怖いからではなくて母親がひとりになってしまうからなのがもう、わかる、、わかる、、ってなる。



ガーベラ「母さんに指一本でも触れてみろ!!あたしが殺してやる!!!!」

激情を露わにするガーベラの存在を街の人々が気づき始める。窓の外で「忌まわしい化け物」と言われることと、すぐ側で「忌まわしい化け物」と言葉を浴びせられること、全然違うと思うんだよ、、
ここ、言葉がグッサリ刺さって苦しくて痛くてめちゃくちゃ嫌いな場面です、ガーベラの心がかわいそうで、これがお芝居だとちゃんと理解し直さないと耐えられない。

ガーベラ「安心して、あたしが母さんを守るから」
ガーベラ「触るな、母さんに触るな、あたしと母さんの世界を、あたしの世界をこわそうとするな!!!」

次々とひとを噛んでいくガーベラ、

ベンジャミン「血が流された街に血が流れた。穢らわしいダンピールが善良なるものに牙を突きたて、本性を解き放った」

吸血種が人間の憎悪を煽るような言葉を放ち、ダンピールを排除させようとする。
うええ、、これパライソでみたことある、、、

アナベル「それでもわたしは、あなたを」
ガーベラ「誰も愛してくれなくて良い」
アナベル「抱きしめるためにここにいる」
ガーベラ「あたしにはひとつだけの愛でいい」

たったふたりだけ

この手を離したりなんかしないわ

ほんとここ、良い場面ですね、、!
お互い一方的なクソデカ愛で殴り合ってるみたいな、アナベルもガーベラも両者の愛はわかりあうことって多分なくて、自分が自分の愛をぶつけることで精一杯なんだろうな、、ぶつかって歪んだ形のまま癒着していくのがこのふたりの親子愛なのだと思う。



不死の力を持つソフィをみるアナベルの眼差しが、今までのウルやローザと同じなのがくるしい、、
アナベルは自分のためでなく救いの主を娘のために望んでいるのがいちばん怖い。

アナベル「あの子に命を与えて、赤い血で濡れたその手であの子を抱きしめてあげて、ガーベラは、繭期を越えることなく死んでしまう、あの子を死から救えるのはわたしじゃない」

このアナベル、救えるのが母親であるわたしじゃないことがものすごく悲しいんだよな、、
愛する人を苦しみから救えるのが自分じゃないから情けなく他人に縋るしかないの、気高いアナベルにはすごく辛いんじゃないか、、

「あの子に永遠の命を」と歌われるガーベラは母の哀願に感動しているようにみえた。
愛されている実感ができたのではないか、これは繭期を乗り越えられる可能性になり得たのではないか。

でも、

ソフィ「ガーベラ、僕なら君を救えることができる」
ガーベラ「いらないわ、わたしには母さんからもらったこの命だけでいい、永遠なんて、くそくらえよ」

ガーベラのこの一言よ、、ガーベラほんとに欲がなくて、アナベルからの愛だけで生きていて、最高だよ、、!ここにソフィが否定されたことに怒って、「殺せ!!!!」と言ってしまうの、もうむちゃくちゃですよ、、
「あいつらを殺してガーベラを連れて行く」
もうヤケになってるし、そりゃそうだよ、永遠なんてクソ喰らえって、ソフィには永遠しかないのに永遠を否定されてしまって苦しいよな、、
ガーベラはアナベル以外からの愛を知らないから受け入れられなかったのもあるとおもう、、



アナベル「お願いよ、トランプ、あの子を、ガーベラを連れて行ってあげて」

アナベルは永遠の繭期を理解しているのかな、ずっと苦しいってことじゃないかとわたしは思うんだけど、それでも生きている方がマシということなのか、、?そこに尊厳はあるのか、、??でも親ってとにかく生きててほしがるよな、、

ヘンルーダ「アナベル」
アナベル「ヘンルーダ、ごめんなさい、ごめんない、、
守りたかった、あなたもエリカもガーベラも」
ヘンルーダ「昔みたいに、君と僕とエリカとガーベラと4人で家族になろう」

ここ、コリウスとはちがうよなやはり、、コリウスのアナベルだけに向けた感情の違いが、、!浮き彫りになる。

アナベル「でもガーベラは長くは生きられない」
ガーベラ「短い命でも幸せだったと彼女がそう思えるよう、愛してあげよう、あの子が幸せだったと思えるように」

いいなあ、父母からこんなに愛されるの、、
ガーベラとわたしの大きな違いはここなんじゃないか?

【姉妹】

エリカめちゃくちゃ良い役だった。
アナベルとヘンルーダの秘密を知らずにガーベラに嫉妬をして変わらないはずだった過去を取り戻そうと望むエリカ、ほんとうに純粋で一生懸命でかわいいんだ、、

エリカ「また外を眺めていたのね、あなたが外を見ているだけで姉様に迷惑がかかる」
ガーベラ「あんたもあたしのことが嫌いだから、あたしのことが邪魔なんでしょ」
ガーベラ「無駄よ、母さんはあたしだけのものなんだから」
ガーベラ「あたしを殺したい?だめよ、わたしが死んだら母さんが悲しむから」

この、、!エリカの気持ちよ、、!!"繭期を乗り越える"というのは、他人を試すような行動をしてそれでも愛されているとか理解されているとかを実感できるかどうかな気がするんだよな、、

ダンピールがそれを乗り越えられないというのは内臓や精神に疾患はあるとしても、血のせい(自分の出生)で自分で自分の存在を許してあげられなくて苦しくて生きていられない、生きるのを諦めてしまうのではないか、そんな気がする。
そういうところではガーベラやローザ、ウルといった、「守護者」が存在を受け入れてくれるひとがいる繭期は克服して長生きに手が届きそうなものだったのかもしれない。
繭期を過ぎても生きているロダンは、誰が愛してくれたのだろうか、、



エリカの中の"永遠の夢"はアナベルとヘンルーダと三人で過ごした時間なんだな〜、、過去が夢なのどう思う?手の中にあったものが夢になってしまうんだよ!耐えられません!!

エリカ「わたしとヘンルーダから姉様を奪ったあの子が憎かった。ガーベラはそんなわたしの心を見透かして怯えていただけかもしれない、あの子がわたしを憎んでいたのは、わたしがあの子を憎んでいたから」

ガーベラは鏡のような子だと思うんです。
受け取ったものを一生懸命返す子、、

エリカ「わたしの憎しみは罪で憎まれたのは罰だった。わたしは罪と罰の中で見失っていたの壊れてしまったかけらを拾い集めるようにして。
愛しているわ、姉様も、ガーベラも。
一緒に背負わせて欲しいの、だって、わたしは姉様の妹だもの」
アナベル「ごめんなさい」

ここめちゃくちゃ良い場面だよ〜!!!わたしは妹がいるのでここ!!情緒が死ぬ!!!ここの言葉大好きすぎるな、、

ごめんなさいと呟くアナベルは、エリカの受け取った意味ときっと違うんだよな、、
上手く言えないんだけど、アナベルのごめんなさいはエリカにずっと偽っていること、辛く当たってしまったこと、愛しているからこそ一緒に背負わせるわけにはいかないこと、かわいい妹にそんな罪を与えてしまったことに対しての苦しみが溢れた言葉に聞こえる。
めちゃくちゃつらい、、



最後に屋敷に戻ってきた場面、

ガーベラ「どうしてあたしを守ろうとするの、あたしのことが憎いでしょう、殺したいほどに、どうして謝るの」
エリカ「あなたに醜い嫉妬をしていただけ、許して」

エリカ「ガーベラ、あなたはわたしが守ってみせる、あなたを、愛しているのよ」
ガーベラ「要らないわ」

エリカの!!!罪を認めて必死でガーベラを守っていこうとするところ!!!!ほんとにこのひとはいい女!!!!
ガーベラがね、せっかく向けてもらった愛情を「要らない」と拒否するところ、ここ、多分エリカのアナベルありきのガーベラへの愛、本心を見透かしているようで苦しい、それでもエリカはソフィは不死だとわかっているのに「この子には、指一本触れさせないわ」と短剣で何度も殺そうとするのが、うええ、、くるしい、くるしい、、報われてくれ、、
なんかもうみんなでお茶会する場面とか入れといて欲しい心のやり場がないから、、!第二部が欲しい、、!!

【アナベルを愛した男たち】

①ヘンルーダ
ヘンルーダもといヤン・フラ、アンジェリコさんと同じ名前だよな〜と。マリーゴールドはトランプのずっとあとの話みたいなので、ヘンルーダはアンジェリコさんの子孫なのかな。
アンジェリコさんの名前、なんとなく聞き覚えがあるな〜と思っていたら、あれだ、受胎告知のひとだ。
(多分関係ない)
ヤンという名前の意味合いも気になる。ヤンという名前、中華な響きを感じるが「フラ」という姓を思うと西欧の前置詞系の姓の雰囲気があることから、ゲルマン系か、スラヴ系の名前なのかな、、?
だとするとヤンにはヤハウェは恵み深いという神への感謝の意味が込められていると思う。よくわかんないけどぴったりだね、、!

ガーベラ「こっちこないで」
ガーベラ「あたしははどこも悪くない、あんたなんかいらない、花なんかいらないわ。庭にたくさん咲いているから」

申し出を突っぱねるガーベラに花の名前と意味を教えていくヘンルーダの父性よ、、
ガーベラのために何かしてあげたい気持ちでいっぱいだったんだと思う。


願いの言葉を花に込めた色んな意味を持つ言葉
いろんな花の花言葉おしえてあげよう

花々の名前と花言葉が歌われていく。
たくさんの花の名前、どこかで聞いたことのあるような花の名前もある。シルベチカとか、リリーとか、、

ヘンルーダ「たくさんの花の意味、ガーベラ、君の花言葉は希望」
ヘンルーダ「君のお母さんは君に希望を、君はアナベルにとって希望」

この後の名付の場面でヘンルーダとアナベルが一緒に「ガーベラ」と言う場面(多分あった気がする)ガーベラはアナベルだけじゃなくヘンルーダからも希望をもらって、ヘンルーダにも希望を与えたんだなと、胸がキュっとなる。

ガーベラ「マリーゴールドは?マリーゴールドの花言葉は?」
ヘンルーダ「マリーゴールドの花言葉は、絶望」
ガーベラ「そっか、だからか。マリーゴールドがあんなに悲しそうなのは、絶望しているからなのね。わたし、あの花が大嫌い」

この時のマリーゴールドが嫌いな理由がわかったガーベラの納得のいったような表情、凄みがある。

ヘンルーダ「いや、おかしいな、急に力が入らなくなって」
このソフィに対する言葉な、本能に訴えかける恐怖を感じて好きです。



ソフィ「そうか、思い出した、君はヤンフラ、逃げ出さなければ幸せのままでいれたのに」
ヘンルーダ「君の言うとおりだ、僕があのクランを逃げ出さなければ彼女たちはこうはならなかった。でも愛さずにはいられなかった」

愛さずにはいられなかった、、愛さずには、いられなかった、、、
知能があるいのちの本能なんだろうな愛とは、、!
科白劇で大友宗麟が愛を語る場面、めちゃ嫌悪で大好きなんだけどそれにもちょっと繋がるなと思った。

②コリウス
ハチャメチャデケエ顔がいい歌もうめえ衣装でわかんねえけど脚がバチくそ長え男、光忠くんか?!?!(光忠くんだった)
わたしは俳優さんにあまり興味関心がないタイプなので顔と名前と役が全然一致しないがこのひとは脚の長さで覚えている。イケアのインテリアみたいにオシャレなので。

燭台切光忠ってめちゃかっこいい刀だけどわたしの性癖からは圏外だったので、刀ステ初見の時は「刀ステ光忠くんヤベエ男センサーにめちゃくちゃ反応する!」と震えていたんだけど、もしかして光忠くんがヤベエんじゃなくてこの俳優さんご自身がヤベエ男なのでは?!と思った(でも光忠くんはヤベエ男です)
コリウスさんこわくない?顔が凶暴だもん、、光忠くんの時もあった黒い野犬みたいな雰囲気がコリウスさんの時はマシマシマシマシマシマシマシでもやしで天井までつくくらいのラーメン出された気分になった。


俺は知っているあなたの偽りの仮面(←全世界に対してのマウント取ってるの最高)
ダリ・デリコ、読者を夢中にさせる
自分を隠してペンを取る

女でもなく母でもなく誰でもないダリデリコを知っている(←なんかエッチ)
ダリデリコは2800年も前の昔話
今ではその名前はあなたのもの(←?!?!)
針で人を刺すような物言い
アナベル・ロスの名前が好き
吸血種の名を語るなんて
アナベル・ロスは、化け物だと

そっと口を押さえるの何???????????????紳士性が暴れてギャングになってるんよ、、怖い、、、歌メチャウマじゃん、、どうする?タイムラインとか歌ってみる????セトリ作ろうか???ハア〜最高!



「どうか、穏便に」でお金を出して、「どうか穏便に」でナイフを出すコリウスめちゃくちゃ怖い男だよなんなんだよ光忠くんはそんなことしないけどステ光忠くんはこんなことするんだよなだって目が怖いもん、、ほんとにこの男怖い、ミュの豊前とは違う底知れない怖さがありますね、、
というか光忠くんってミュ豊前みたいに闇深さを感じさせる表現がほんとにゼロなのに、なにか"在る"を感じさせるのって絶対俳優さんの力だと思うんだよな、、すごく顔も良くて性格も良さそうな男なのに何を抱えてるっていうんだい、、?!怖!!!



コリウスさんのアナベルに対するクソデカ感情大好き、殺してやるって言うのガーベラと同じなんだよな、、コリウスさんも人間だからあれだけど繭期のような瞬間があったのではないかな、、
「俺は、アナベルのためだったらなんでもする」って、こんないい男に言われてみてえな、なんでもするって、、でもやっぱりいいですごめんなさい、ごめんなさい、、なんかこう相手の好意につけ込んで何か願いを叶えてもらうのは申し訳ない気持ちになるよな〜



ベンジャミンさんとの一件の後のコリウス、

やっぱりだ、ガーベラ、君がいるからアナベルはトランプに囚われているんだ
はじめに近づいたのは好奇心だった悍ましいダンピールを産んだ女、でも誰よりも気高く美しい女性だった
俺の汚く卑しい好奇心は忽ちに溶けて心が惹かれていくのがわかった、俺は気付いた彼女を愛していると
彼女を守ろうと思った
ダンピールの娘が母を縛り付ける鎖を断ち切らなければならない
彼女に自由を与えるためならどんなことだってしてみせる、彼女に自由を、そうすればあのひとは、俺を見てくれるはずだ
あいつがいなくなれば、アナベルは自由になれる
ガーベラがいるからアナベルは苦しむ
だから、俺は

なんてまっすぐな愛情なんだろうな、、
コリウスは吸血種と交わった後のアナベルの本質をみてくれたすごいひとだと思う。
知ろうとして、知っていくうちに愛していく。
好奇心が恋になって愛に変わっていくのすごくよくないか、健全じゃないか、コリウスのこういうところ大好きなんだよ、、しかも露わにしないところが優しさじゃん、、、それすら歪みがないのだから、この男スパダリだよな、、

アナベルに自由を与えたら「俺を見てくれるはずだ」これ、最高に慎ましくない?!
「俺を愛してくれるはずだ」でもいいわけじゃないか、だって自由を与えてくれるのだから、その恩に報われるために愛を望んでもいいわけじゃないか、それなのに、「見てくれるはずだ」で済ませるの、、何?!?!?!?!

多分コリウスはアナベルの眼中に入ってないからまずはそこからだと思っているんだよな、愛されるまでは自分で努力するけど、まずはせめて自分を見てもらうためのきっかけを作るためにアナベルを自由にしたいのだよな、、

エッ、、?!書いててびっくりしたけどコリウスは見てくれさえすれば自分は絶対アナベルに愛してもらえるという自信があるかもしれないってコト、、?!ヒャア〜!!!そうなの?!?!どうなんだい?!?!怖!!!怖いよこの男!!!!夢女特有の超拡大解釈してしまえるよ!!!!!!

(多分違う、コリウスはアナベルが振り向いてくれるだけでじゅうぶんなんだと思う)



コリウス「どうして、ヘンルーダより先に、アナベルに出会えなかったんだろう、そしたらエリカも幸せに暮らせたのに。君たちと家族になりたかった」

この君たちにガーベラは含まれていなさそうなのが辛い、、存在の否定じゃん、、、

コリウス「なあ、ガーベラ、約束してくれ、幸せになると、君の幸せがあの人の幸せ」

コリウスは最後までアナベルのことを思っているんだよな、、愛する人のために一生懸命だったよな、、

③ヘンルーダとコリウス
この場面狂おしいほど好き!!!!!!!!!!!!!!

ヘンルーダに対してコリウスは「あんたは空っぽだ」と言う。これ、たしかにコリウスはそう感じたのかもしれないけど、自分より遥かにアナベルから"見て"もらえているヘンルーダに対しての負け惜しみのような言葉に聞こえる。

対するヘンルーダ、


ハリボテの人生を送ってきた
彼女は僕に手を差し伸べてくれた
そばにいることしかできなかった、許されなかった、
何もしないことが僕がしてやれる唯一のことだった
昔馴染みだというのが、唯一の居場所だった
彼女のために
心に穴が空いたまま


彼女は本当は望まなかった
彼女は助けを求めた
(ここのヘンルーダとコリウス両者のアナベルの感情への解釈の違いが最高に良い)

ヘンルーダ「僕は空っぽの人形なんだ」

ヘンルーダの口から語られていく過去、ガーベラの出生。

保護されたクランの大人たちを振り切って、逃げ出してスペクターとなったヤン・フラは、行き場のない亡霊のような存在になった。
逃げてその先で辿り着いた人間たちの住む村、人間の夫婦が助けた。
夫婦には息子が一人いたが若くして息子も死んでしまった、同じ年頃の吸血種を自分たちの子として育てることとなった。

ヘンルーダが、?!?!吸血種?!?!?!?!ヒィ〜!!!

ヘンルーダと名乗り、人間として生きる。
きっとヘンルーダは夫婦にとって息子の代わりになった瞬間、自分がからっぽになってしまったのだと思う。

他人とは関わらないように生きてきたヘンルーダに、アナベルとエリカは気にかけてくれた。
三人は家族になった。
ヘンルーダは吸血種と言えなかった、子供ができたアナベル、、

コリウス「あんたのせいでアナベルが!!!」

ここのコリウス、ほんとめちゃくちゃになるよな、、好きな女がさ、、目の前の男のせいで人生がむちゃくちゃにされたんだよ、、、わたしがコリウスだったらヘンルーダのことその場で殺してしまうよ、、

子供をおろすように言った、
彼女をそんな目に合わせることができなかった

彼女は「それが、なんだっていうの?人間だろうと吸血種であろうと、関係ない、わたしが愛したのは血ではなく、今目の前にいるあなたよ
わたしはこの子を産む、この子は愛されるために生まれてくる」

ダンピールだとわかれば父親が、僕だとわかってしまう
コリウス、君は正しい、僕は殴られても仕方ない

誰にも知られないように産みたかった、でも、ガーベラは早産で、街の医院で赤子はダンピールであると断定された。

アナベルは迫害されることも受け入れた
生まれてきてよかったと、この子がそう思えるように、わたしはきめた、この子の名前、ガーベラ

わたしたちの希望

ここ!!!ヘンルーダとアナベルがふたりでガーベラと名付けた場面!!!大好き!!!愛!!!!

エリカは知らない、だからエリカを引き離した、迫害されないように。

エリカ「とうしてヘンルーダを選ばなかったの?ヘンルーダはずつと姉様を思っていたのに」

ガーベラの主治医としてせめて側にいようとした

その結果がこれだ、これがあんたの望んだ幸せなのか

ヘンルーダの花言葉が悔恨なのも、コリウスの花言葉が叶わぬ恋なのももういい加減にしろ〜!と言いたくなるくらい良い、
ヘンルーダは自分の立場やアナベルとエリカの気持ちを考えると勇気がなくて何もできなかったことに後悔していて、コリウスは感情的になって当事者のヘンルーダに否定を叩きつけて「俺ならアナベルを幸せにできた」と言えてしまうような若さを叶わない恋心と怒りと一緒にぶつけて、なんかもうめちゃくちゃに良い上手く言えねえけど、この、ヘンルーダが一方的に殴られてそれを受け入れてしまうヘンルーダがいい、、きっとヘンルーダがもっと悪人だったらコリウスは本当に今すぐに殺していたのだと思うけど、ヘンルーダは心の優しい良い人で、アナベルの愛した人だと理解できたから殴ることしかできなかったんだろうな、、、もどかしいね、くるしいね、、
これだけ恨んだのにアナベルに見てもらいたかったのにコリウスは「ガーベラはアナベルを縛り付ける鎖ではなかった」「ガーベラとアナベルとあなたの三人で逃げるんだ」と言うのほんとうにいい男すぎない?なんで報われない????幸せになってくれ、、エッ、、もしかして夢小説を書けということですか、、?自分で幸せにしろということですか、、?!

【美しさの本質】

わたしは日々、美しいとはなんだろうかと考えて過ごしているけどここ最近は、悲しみとそこに向ける憐憫の情が等しくなった時に起こる感情が「美しい」という気持ちなんじゃないかという結論に至った。
「美しい」は見た目を表現して分類する意味合いが強い言葉だが、元々は怒りや悲しみ喜びと同じ湧き上がる感情のひとつだと思う。
しかもひとりでは生産できず、対象がいないと生まれない特殊なもの。
だから悲しいことがあっても誰かがそこに憐れみを向けてくれたらそれは美しいものに変われるんだろうな、悲しみや孤独を打ち消すのが美しいという感情だといいな、、

【反芻】

末満さんが好きなのかわからないけど、ここでも「お前に俺の何がわかる?」的台詞があった。
ここではエリカが「あなたにわたしの何がわかるの?」と言った。
ガーベラが「あんたに母さんの何がわかるのよ」と言った。
この言葉、寄り添おうとしたひとに対して向けられる最上級の牙だよな、、
せっかく差し出した心臓を床に叩きつけられたような気持ちになる。



それから、
「君こそが愛なんだ」
「我は守護者なり」
に?!??!?!ってなった、またでた、、!!
ソフィ(萬里)から愛する人を守ろうとするひとびとが我は守護者なりと言うのか?!この世界では?!?、?!繰り返される言葉、何?!?!る!
みんながガーベラのために命を落としていく、もちろんそれぞれガーベラに対して愛を持っているけど、エリカ、コリウス、ヘンルーダに一貫してある共通点は"アナベルの守りたいものだからガーベラを守る"が大きな意味を持つと思うのな。
母親を通してしか他人に愛されないガーベラとでも言うのか、そうさせたのが母親であるアナベル自身というのがくるしいよ〜!!!



末満さんって物事の繰り返しに意味を重ねていくのが好きなんだろうな、、
不死を願うものがいて、それを守りたいものがいて、トランプ(ソフィ含む)が不安定になりすべてが焼き尽くされ、トランプはまた孤独になる。
ニチアサに似ているとも言えるのかもしれない。
何度も何度も同じことを繰り返して意味を重ねて増幅させて最後に巨大な願いを成就させる。
ちょっと意味合いは違うけど、同じ動きの繰り返しをして豊穣や平和を祈る盆踊りも仕組みが似ているなと思う。
末満さんにとって重ねていくことは、尽きることない祈りの気持ちの表れなのかもしれないね、、!

【物語の行く末】

ダリ・デリコ、アナベル・ロスが書いた物語はこの後どこにいったのだろうか。
彼女によってたくさん書かれた吸血種の物語は歴史になったのか、そこが気になる。

出版社の場面賑やかでよかったな〜!眼鏡の子かわいかった。
「読者は求めている、物語を求めている」
「大衆に物語を与えなくては」
「ダリの新作は金のなる木」
「本さえ売れれば万々歳!かかせろ、もっとかかせろ」
この書き手でもなく読み手でもない、物語を扱う人々の粗雑さ、良い嫌悪感がある。
アナベルはどんな想いで書いていたのか、読み手だって娯楽で済まさず真剣に読んで共鳴したひと(禺伝の男みたいな)がいただろうに、それを蔑ろにする出版社のひと、ここに自分の作品を雑に扱うひとたちへの末満さんの怒りがみえてくるようで、思想が強さを感じる、、

【憎しみの連鎖】

わたしミュの大典太光世が大好きなんですけど、江おんすていじの第二部が最高最高最高最高最高最高最高最高に最高で大好きなんですよね、玉梓〜!!!!世界中のひとにわたしはこれがメチャメチャ好きですとデケエ声でふれて周りたいくらいに愛してる!!
憎しみの連鎖と呪いってもうわたしの人生でいちばんすきな要素な気がするな、、

マリーゴールドにもその要素があって、ベンジャミンさんがその象徴とも言える。
かわいい我が子をダンピールに殺されたベンジャミンさん、その悲しみは計り知れないもの。愛するものを奪われる悲しみが自分と同じひとたちに二度と起こらないように自分が誰かの愛するものを奪ってしまう。

それがまた誰かに呪いの種を蒔き、不幸が増大していく。
どこかで断ち切らなくてはいけないと、この世界でも他の作品でも現実の世界でも誰もが思っている、でも、誰もが断ち切るのは誰かでいいと思っている。
だって自分が苦しい思いをしてまで断ち切りたくないから、憎悪を晴らさないと自分が死んでしまうほどに呪っているから、許してしまっては愛した人の命を軽んじてしまう気がするから、愛した人の生きたかった気持ちを否定したくないから、愛した人に愛されてたから、いろいろ理由がある。
ベンジャミンさんはマリーゴールドではだいぶ悪として描かれているように感じたけど、わたしはこのひとのこともすごく好き。

【怒涛のラストシーン】

ソフィに噛まれたアナベルがヴァンプになってガーベラの幸福(アナベルの幸福)を叶えようとするの、めちゃくちゃ親の愛なんだよな、、
ガーベラは不死なんて望んでいないのに、アナベルからのもらった命だけでじゅうぶんと言っているのに、ほんとうに娘からしたら余計なお世話なんだけど、これほどまでに強大で執念にも似た愛を注ぐアナベル、ひとの親になるってものすごいことなんだろうな、、わたしにはできない。

ソフィ「アナベル・ロス、あなたの願いは僕が叶えてあげる、そのためにはあなたにやってもらわなくてはいけない。我がイニシアチブにより命ずるガーベラには、親離れしてもらわなくちゃいけない」

ソフィ「僕は、トゥルーなんかじゃない、ある種の、ただの紛い物だよ」

ア〜もう!もう!!!!なんでそんなことするかな〜?!?!?!?!

ガーベラ「母さん、どうしてこの世に生まれてきたのか、それを思わない日はなかった。それでも母さんが教えてくれた。あたしは生きてていいんだと、だからあたしは生きようと思った。だからあたしはこの孤独を抱えようと決めた。母さんがひとつの愛を与えてくれたから、それが生きる意味だったの。あたしを希望と呼んでくれた、その声がその眼差しがその優しさが、あたしにとっての希望だった。
あたしは希望、母さんのくれた名前、希望がこの命と共に」

ここめっちゃ光属性の歌なのに、アナベルはガーベラの手を振り解いて刃を向けようとして守ろうとしたエリカが刺されて何?!?!?!(早口)

ウエエン、、この耳鳴りみたいな音嫌だ、、、、

アナベル「あなたのせいでみんな死んだわ」
ガーベラ「かあさん、、?」
アナベル「おぞましいダンピール、あなたのせいでみんなが不幸になる、あなたを産んだのは、間違いだったわ」
ガーベラ「いやだ、いやだ」
アナベル「あなたは間違って生まれてきた子、だれにも話しかけられちゃダメ、誰にも触れられちゃダメ、誰にも愛されちゃダメ。あなたは、希望なんてじゃなかったのよ」

こんなん気がおかしくなるよ、、思ってないことを言わされるアナベルも辛いし、ガーベラも世界の全てである母親にこんなこと言われたらさ、、、ひどいよ、、
なんで、刃向けられなきゃいけないの、

ガーベラ「どうして、どうして???かあさん!!!」
アナベル「あなたは生まれてきてはいけなかったの、だからあなたを、なかったことにしなくちゃいけない」
ガーベラ「あたしは、母さんを愛しているの」
アナベル「あたしは愛してなんかいない」

アナベル「母さんが殺してあげる」
ソフィ「僕なら君を愛してあげられる、僕は君であり君は僕である」

ここ、"わたし"じゃなくて、"かあさん"と言うのがもう、これは巣立ちの儀式でアナベル・ロスではなく、かあさんが娘を殺そうとしてくるというのに意味を持たせようとしてくるのひどすぎるよな〜!!
玉梓か?!?!?!!!



アナベル「ガーベラ、わたしに、あなたを殺させないで」

で、ガーベラがアナベルの望みを汲んで殺すの何?!?!?!?!!?!!
アナベルが最後に抱きしめるの何る!ゆ!?!
イニシアチブにさえ逆らう親の愛?!?!?!末満さんってメイドインアビスとかにでてきたよな、、?!六層とかにいたよな、、?!?!?!
おれたちはなれはてにさせられてる、、?!

アナベル「ガーベラを幸せにしてあげて、生まれてきてよかったと、幸せに」

ソフィにガーベラを託すアナベル、、やめとけって、、その男、、、!!!ってなっちゃう、アナベルに大包平紹介したい、、ハッピーエンド力が強いから、、
ここにミュ大包平ぶちこんだらどうなるんだろうな絶対アナベルもガーベラも幸せにしてくれると思います。(感想文書いてる今はこんなこと言えるけどみてる時は悲しみでボロボロになってしまって座ってられなかった)

アナベル「わたしがあなたを殺してしまわないようにしてくれたのね、優しい子。いつかきっとあなたに触れて微笑んでくれる人がいる。あなたに命の意味を与えてくれる。あなたはひとりじゃない、忘れないで、どれだけ絶望しようとも、あなたは愛されたの」
ソフィ「ここは君のいるべき場所じゃない、そこでみんなと暮らしていくんだ」
アナベル「わたしは、ひとりよ」
ソフィ「行こう、ガーベラ」

ガーベラ「ガーベラじゃない、ガーベラの花言葉は希望だって、ヘンルーダが教えてくれた。あたしは、希望だった、でも希望は、母さんと一緒に死んだわ。だからあたしは、ガーベラじゃない」
ソフィ「じゃあ、君は誰なんだい」

マリーゴールド「マリーゴールド」

マリーゴールド「屋敷の庭にたくさん咲いていたの、あたしの嫌いな花、、知ってる?マリーゴールドの花言葉は、、」

もうなんなのだ??????なんていうか、名前を変えていくことって何なのだ???繭期における名前ってなんなのだ?????
まだ繭期のことぜんぜんわからないけど、名前をすごく大切にしているようにみえる。
スペクターでのノームとか、マリーゴールドでのコリウスの「今ではその名前はあなたのもの」伝説をアナベルは手に入れているとか、自分でつける名前にはなりたい自分への変身的な意味があるのか、、?!
かわいいガーベラがマリーゴールドという名前で自分自身に呪いをかけていて苦しかった、なんなんだ名前、、

【親孝行とはなんなのか】

親孝行とはなんなのか、ほんとにわからない、、
母が集めてるパン祭りのシールわたしも協力するとか、お手伝いしにいくとか、ご飯をご馳走するとか、こまめに連絡を取るとか、そういうこと物質的なものばかりが親孝行だと思っていたけど、多分それ以上に健やかで生きていることが親の最大の親孝行で、次点で親の「やってあげたい」という願いを叶えてあげることが親孝行なのかもしれない。
無償の愛を受け入れるのが"子"にとって求められる力なのではないだろうか、、

子供の頃はわからなかったけど、今思えば当時は親に媚びなければ捨てられると本気で思っていたから必死に親孝行してたな。
そう思うと、親という存在は生まれながらにものすごい暴力なのかもしれないね、、!
わたしは母のことが大好きなのでそうは思わないけど、そういう面もありますね、ということはちゃんと覚えておきたいと思う。

おしまい!

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