作られた当たり前
『82年生まれ、キム・ジヨン』読了。
10月に日本でも映画が公開されるとのことで前々から気になってたこの一冊を手に取った。
重いけれども一晩で読める作品。
娘であること、女の子でいること、女性であること、妻であること。
いろんなことを考えさせられた。
「大丈夫、あなたは一人じゃない。」
映画化にあたってTwitter上で非難の声を見かけたこのキャッチコピー。
読んでみて、この文句は合わないと感じた。
じゃあ何がいいのか?と問われても返答に窮する。
ただ、どのような経緯でこのキャッチコピーがついたのか知りたいと思った。
当たり前の世界
この作品に描かれていたのは、
女性が我慢することが当たり前の世界。
女の子は口答えしてはいけない世界。
妻だから夫の家族を優先しなければいけない世界。
これが当たり前の世界。
この当たり前をおかしいと感じるか。
この世界を変えたいという意志を持てるか。
そんなことを問いかけられた気がした。
わたしたちが当たり前だと思っている文化や慣習。それは、誰かの都合のいいように作られた当たり前なのかもしれない。
おかしいと思ったら声を上げる。
変えられる環境にあるならば、積極的に行動に移す。
そして、次の世代が変わるチャンスを広げておく。
簡単に踏み出せる一歩ではないかもしれないけれども、その一歩を踏み出せることが当たり前の世の中になればいいと心の底から思う。
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