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育児日記8|「オハナ、アゴ、キタナイ…」の衝撃

「しょうがない」と頭で理解できても、心が、体が受け付けない。日頃鈍感であることを自負する私にも、そんな時がある。

昨夜、寝るときのことだった。
娘2歳1か月の娘のほっぺにお休みのキスをしたときのことだった。
「オハナ、アゴ、キタナイ…」
と、ボソッと言われた。ぶん殴られたかと思った。
ちょびっと髭が生えていたから、そのことかとも思ったけれど、それは事態を合理化するための自分の思考の悪い癖だとすぐに悟った。すなわち、娘は「もうお休みのキスなどしないでほしい」と端的に伝えたかったのだ。ド直球の言葉は、他のいかなる解釈も退けた。

好意的に考えれば、娘は「嫌なことに対して嫌だと言える」ように育っているということだ。そのこと自体は、これから成長する上で自らを守るための大切な術となるはずだ。
辛いのは、遅かれ早かれいずれは始まる父離れが、こんなに早くに始まってしまい、それは非可逆的に進んでいくのだろうということだ。抗いがたい真理。
ようやく親になったと思ったが、束の間、親の終わりが始まった。

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