育児日記11|子どもが生まれてから、色んなことがどうでもよくなった

みたいなセリフがあった。
NHKBSで放送していたドラマ「老害の人」の最終回だ。不良とつるむようになってしまった友人について、弟が姉に相談するのだが、姉の態度はそっけない。なんで真剣に取り合ってくれないのかと、弟が姉に問いただしたところ、返ってきたのが表題のセリフだった。

姉にどんな背景があってこのセリフが出てきたのかは、ドラマを見る限りだとはっきりしない。原作小説を読めば、あるいはその理由がわかるのかもしれない。事情はどうあれ、このセリフにすごく共感した私がいた。

子どもが生まれてから、色んなことがどうでもよくなった

文字面だけ見ると、色んな意味にとれそうだ。
・寝る間もなく育児に追われてメンタルが限界
・子どもが可愛いすぎて、それ以外に興味関心を失った
・すべてを子ども最優先にするために人間関係を断ち切った
・子どもを産めと親戚から言われていたから肩の荷おりた
・生まれた子どもに生気を吸い取られた
・遺伝子を残したことに生物的な達成感を得た
他のニュアンスもあるだろう。そして、どれか単一の意味というのではなくて、少しずつ色々な色の絵の具が混じってよく分からない不気味な色が生まれるように、複数の心の動きが交わって「どうでもよくなった」という感覚が生まれることもある。
むろん、「どうでもよくないこと」も大量にある。世間がざわめくニュースには、我が子が被害にあう恐れからとても敏感になったと思う。治安や交通マナーなど、独身時代に大して気にならなかったことが、今やいちいち夫婦の話題になっている。

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