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【パイオニア】ゴルガリ《陰湿な根》・プチガイド

皆さんこんにちは。お久しぶりです。

早いもので今年も6月。にもかかわらず今年の記事は2つ目…ということで、今年はとにかく負けに負けています。自分が勝ったデッキ=説得力のあるデッキを紹介しようとしているので、負けていると紹介できるものがなくなります。

「ということは今回は勝ったのか!?」というとそんなわけではありませんw

今回は「微妙に勝ってるけど別に大型大会に持ち込んだわけでもない。でもデッキが非常にトリッキーで多くの人がプレイガイドを望んでいる」そんなデッキのお話です。


■ゴルガリ《陰湿な根》とは?


その名の通り、《陰湿な根》をキーカードに据えた黒緑のビートダウンデッキ。

上と下、両方すごい能力

《見捨てられた鉱夫》や《屑鉄場のたかり屋》などのスタッツがよく、墓地から戻ってこれるクリーチャー、それらを生け贄に捧げる《忘れられた神々の僧侶》、そして生け贄に捧げたそれらのクリーチャーを場に戻す際に誘発する《陰湿な根》、これらが組み合わさり、骨太なビートダウンを仕掛けたり、コンボをしたりするデッキです。

単純なビートダウンから始まり、それらを対処しようにも墓地から戻ってきて、気付いたらコンボで負ける…ということもしばしば。

このデッキの強さを支えるのは《忘れられた神々の僧侶》。クリーチャー2体を生け贄にすると、相手のクリーチャーを生け贄にして2点ルーズ、更に黒マナを2つ生み出して1ドローというとんでもないクリーチャー。スタンダードにいた頃も「生き残ったら勝ち」系のカードでした。

フロアを沸かせる主役

生み出した黒マナ2つで《屑鉄場のたかり屋》がそのまま帰ってきたり、《忘れられた神々の僧侶》は悪事を働くため、マナさえあれば《見捨てられた鉱夫》も戻せます。ほとんどデメリットなく、《忘れられた神々の僧侶》を活用できるのです。

更に、この《忘れられた神々の僧侶》を墓地から吊り上げて、そのターンに起動できるようになる《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》、《忘れられた神々の僧侶》を追放することで場のどんなクリーチャーも《忘れられた神々の僧侶》に変える《アガサの魂の大釜》により、ゲーム中にかなりの回数、《忘れられた神々の僧侶》を起動できるのがこのデッキ。

ガチャガチャデッキのお供

《陰湿な根》を引かずにゲームに勝つことは多いですが、《忘れられた神々の僧侶》を一度も使わずにゲームに勝つのは珍しい。このデッキはゴルガリ《忘れられた神々の僧侶》と呼ぶ方が相応しいかもしれません。

■デッキリストとカード解説


・《見捨てられた鉱夫》

1マナパワー2で墓地から帰ってくるクリーチャーも近年では当たり前になってきましたが、歴代屈指のパワーを誇るのが《見捨てられた鉱夫》。

ブロックできないのは残念ですが、戻ってくる条件が「悪事を働く」と非常に緩い。しかもたった黒マナ1つでいいので、《致命的な一押し》のついでに戻ってきたり、《耐え抜くもの、母聖樹》を使った際や、《忘れられた神々の僧侶》の起動で戻ってきます。

なお、《忘れられた神々の僧侶》で生け贄に捧げた《見捨てられた鉱夫》を即座に戦場に戻すことができます。ただし、黒マナは先に用意しておく必要があります。《忘れられた神々の僧侶》から出る黒マナをこれに使用することはできません。(2ループ目はもちろん使用可能)

ビートダウンプランでも強く、《見捨てられた鉱夫》2枚で《忘れられた神々の僧侶》を実質タダで使えるので、4枚以外には考えられません。

・《縫い師への供給者》

説明不要の超強力な墓地肥やし。

《見捨てられた鉱夫》と《屑鉄場のたかり屋》は墓地から帰ってくるし、《忘れられた神々の僧侶》は落としておくと《アガサの魂の大釜》と《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》で使い回せる。《死儀礼のシャーマン》のマナ加速なども使え、《瓦礫帯の異端者》も墓地で効果を発揮するので、このデッキは墓地をリソースとして使います。

4枚から動くことはないですね。

・《瓦礫帯の異端者》

先週のチャレンジで使用されていて感銘を受けたカード。

1ターン目にプレイすることで2ターン目のドローの質をよくできますし、+1/+1カウンターを置く能力も重要です。《陰湿な根》を誘発させながら、+1/+1カウンターを置いた先は《アガサの魂の大釜》の影響を受けるので、突然《忘れられた神々の僧侶》が増えたりします。

1ターン目にドロップしたいランキングがかなり高く、複数枚引くことの裏目があまりなかったので、4枚が好感触でした。このカードによってデッキの安定感は飛躍的に上昇しました。

・《忘れられた神々の僧侶》

既に説明した通り、このデッキの心臓と言っても過言ではないカード。《忘れられた神々の僧侶》を起動すればするほど勝ちに近づきます。

ビートダウン、コンボ、いずれの要素にも《忘れられた神々の僧侶》は欠かせません。

《見捨てられた鉱夫》から《屑鉄場のたかり屋》、《忘れられた神々の僧侶》と展開した時に相手は《忘れられた神々の僧侶》を先に対処するしかなく、その間にライフを削り、《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》か《アガサの魂の大釜》で《失われた神々の僧侶》を起動してブロッカーを排除するのがメインの勝ち手段です。

《消失の詩句》などを食らうと《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》と《アガサの魂の大釜》で再利用できなくなりますが、《忘れられた神々の僧侶》の対象に自分を取ることで、自身を生け贄に捧げて墓地に落とせます。《稲妻のらせん》のライフゲインもこれでかわせるので覚えておきましょう。

・《屑鉄場のたかり屋》

かつて一世を風靡した機体ではエースだった、墓地から何度も場に戻るクリーチャー。パイオニアではあまり見かけないカードでしたが、ゴルガリ《陰湿な根》ではその輝きを取り戻しています。

墓地のクリーチャーを追放して戦場に戻るため、起動1回だけで《陰湿な根》がなんと2回誘発します。つまり、即座に3/2、2/3、1/2が場に並ぶことになるのです。

《忘れられた神々の僧侶》がアクティブになると、生み出した黒マナで即座に復活できるため、2体の生け贄がかなり簡単になります。毎ターン《忘れられた神々の僧侶》を起動しながら《屑鉄場のたかり屋》が帰ってくるだけで自動的に勝利です。

墓地のクリーチャーを食ってしまうことから、帰ってくる回数に制限があるため、3枚にとどめているリストも多いですが、1枚は必ず引いておきたいカードという認識なので4枚です。3枚に減らしたこともありますが後悔しました。

・《死儀礼のシャーマン》

モダンとレガシーで禁止されているこのカード、パイオニアにはフェッチランドがなく、マナクリとしての役割が担えないため、あまり見かけることはありませんでしたが、墓地が勝手に肥えるこのデッキなら居場所があります。

《縫い師への供給者》などで落ちた土地をマナに変えるもよし、《陰湿な根》を誘発させるべく自分の墓地のクリーチャーを追放させたり、《アガサの魂の大釜》で自軍全部を《死儀礼のシャーマン》に変えてスペルを追放し続けてルーズで勝利することもあります。

1ターン目に出すには強くなく、ゲーム中盤で《アガサの魂の大釜》や《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》で釣れれば良いというケースもしばしばあり、3枚に落ち着きました。イゼットフェニックスには強いんですけどね。

・《サテュロスの道探し》

《縫い師への供給者》だけだと墓地肥やしが足りないな~と思ってなんとなく入れました。他の候補としては《アンデッドの執事》でしたが、あまりに能力を使う機会がなさすぎました。《忘れられた神々の僧侶》は手札に戻すより墓地に置いておいた方が活用しやすかったりするので、回収の意味がなかったのです。

《サテュロスの道探し》は、土地が21枚のこのデッキでは良い潤滑油として働いてくれました。《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》を出すための土地は最低限欲しいですからね。

2マナ域の中では最も優先度が低いので、2枚程度かなと。

・《陰湿な根》

デッキ名にもなっているこのカード。トークンクリーチャーが《極楽鳥》になり、どんどん強化されていきます。

《屑鉄場のたかり屋》1回で2/3と1/2、そこに悪事を働いて《見捨てられた鉱夫》が戻れば3/4、2/3、1/2とあっという間に無視できないサイズに。

また、後述の無限コンボにも必須となります。

クリーチャーが墓地から帰ってくる時にトークンが勝手に生まれてくるので、《忘れられた神々の僧侶》の生け贄には困らなくなります。

《アガサの魂の大釜》、《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》、《死儀礼のシャーマン》、《見捨てられた鉱夫》、《屑鉄場のたかり屋》、《瓦礫帯の異端者》で誘発させることができます。

・《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》

墓地から蘇生するカードは7割《忘れられた神々の僧侶》です。というか《忘れられた神々の僧侶》がいるときは大体《忘れられた神々の僧侶》。二人はズッ友です。

いない時は《死儀礼のシャーマン》だったり、そもそも墓地が足らないので《サテュロスの道探し》や《縫い師への供給者》。このカードで《忘れられた神々の僧侶》を釣りたいので墓地肥やしが重要で、《サテュロスの道探し》が追加で入っています。

《忘れられた神々の僧侶》が出たターンに起動できるのが特に大きく、見た目よりもずっとこのプレインズウォーカーは守りやすいです。《陰湿な根》から出るトークンも即マナ能力を起動できるので、揃ってるとフィーバータイムです。

コンボに必要なパーツです。重ね引いても非常に強いので当然4枚です。

・《アガサの魂の大釜》

ある時は《忘れられた神々の僧侶》、またある時は《死儀礼のシャーマン》です。まあほとんどの場合は《忘れられた神々の僧侶》になります。

気軽に《忘れられた神々の僧侶》を投げて除去されても涼しい顔をしていられるのは、《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》とこの《アガサの魂の大釜》があるからです。自分の場のクリーチャーが全部《忘れられた神々の僧侶》になる可能性を秘めているのですから恐ろしいですよね。

地味に相手の墓地を何でも追放できるので、悪事をいつでも働けます。《見捨てられた鉱夫》を単に戻すためにも使えることをお忘れなく。

2枚かぶると弱いので3枚が限度です。4枚目を試しましたが常にサイドアウトしていました。

・《致命的な一押し》

相手への干渉手段を《忘れられた神々の僧侶》がほぼ担っているので、嗜みとして入れています。2マナの除去は重くて1枚も入れたくないですが、《致命的な一押し》なら展開しながら構えられて良い感じ。

環境次第ではメイン4になるでしょうが、今なら3かな。グルールが増えたら4になりますね。

・土地関連

特筆すべき点はありませんが、1ターン目から常に動いていくので、タップインは0枚にしました。黒マナの方がたくさん置きたいので気持ち多めの黒18、緑17。特に《ラノワールの荒原》の土地ダメージが痛いと感じたこともありませんし、諜報したい場面もなかったので不満はないです。

悪事を働けずに《見捨てられた鉱夫》が戻らないケースがあるので、《耐え抜くもの、母聖樹》は2枚入れることをオススメします。《サテュロスの道探し》で少し探しがいもあるので。

・《思考囲い》

まあ特筆すべき点は特にない手札破壊ですね。コンボ、アゾリウスコントロールあたりにサイドインします。ニヴには入れません。

・《機能不全ダニ》

少しずつ枚数が増えて気付けば4枚になりました。《力線の束縛》と《豆の木をのぼれ》と、ニヴ相手に割りたいものが多すぎました。

《アガサの魂の大釜》で追放すると割り放題になるので、必ず1枚引いておきたいカードです。最近イゼットエンソウルが流行っているのもあって、4枚入れても無駄になりませんでした。

・《暮影の騎士》

対アマリアです。それ以上でもそれ以下でもなく。《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》で釣れます。

・《減衰球》

ロータスだけなら無視するのですが、最近緑単が流行してきているので。《毒を選べ》を食らうので過信はできませんが、あった方が良いです。

・《闇の裏切り》

吸血鬼が出してくる《ゲトの裏切り者、カリタス》がやばすぎるので入れました。

《致命的な一押し》でも述べた通り、2マナは展開の邪魔になるので、なるべく1マナがよく、それでいて《血管切り裂き魔》と《ゲトの裏切り者、カリタス》の両方に触る手段…と考えた結果、これに行き着きました。エクスプローラーにはないので《リリアナの敗北》になっています。

当初、吸血鬼には《毒を選べ》をサイドインしていたのですが、《血管切り裂き魔》自体には触れるものの、《分派の説教者》の前に何もしなかったり、《ゲトの裏切り者、カリタス》が激ヤバだったので、《闇の裏切り》にしました。

・《致命的な一押し》

除去の追加です。

■基本的な立ち回り

大前提として、このデッキはゴルガリビートダウンです。相手のライフを削りきることを最優先にします。

そのため、1ターン目には最もパワーの高い《見捨てられた鉱夫》、2ターン目に《屑鉄場のたかり屋》を出していきます。

殴って良し、死んで良し

ただし、もう一つの側面であるコンボ要素にも目を向ける必要があります。

たとえば初手が《縫い師への供給者》、《見捨てられた鉱夫》、《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》、《陰湿な根》だったとしましょう。この場合は《縫い師への供給者》から展開します。この切削によって《忘れられた神々の僧侶》が落ちた場合、2ターン目の《陰湿な根》から3ターン目に《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》マイナスで《忘れられた神々の僧侶》展開、そのまま《忘れられた神々の僧侶》を起動までいけるためです。

一番考えるべきは僧侶

《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》がある場合は《忘れられた神々の僧侶》にアクセスしやすくなるよう、切削を優先して《縫い師への供給者》から行くべきです。

逆に《忘れられた神々の僧侶》が既に手札にある場合は、《見捨てられた鉱夫》からで良いでしょう。2ターン目に出した《忘れられた神々の僧侶》を倒されて、それを《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》で吊り上げれば良いですからね。

初手を見て、ビートダウンかコンボかを即座に判断し、プレイ方針を立てましょう。

また、2ターン目に《陰湿な根》よりは《屑鉄場のたかり屋》から出す機会の方が多いですが、このデッキを上手く使えない人ほど《陰湿な根》を優先してしまいがちです。

2ターン目に他のアクションではなく《陰湿な根》を貼るなら、少なくとも次のターンにトークンを生み出せるようにしていなければなりません。1ターン目の《縫い師への供給者》で《屑鉄場のたかり屋》と他のクリーチャーが落ちていれば、3ターン目に《屑鉄場のたかり屋》と植物2体まで確定するので、2ターン目は《陰湿な根》でOKというわけです。

次のターンにトークン確定してますか?

《忘れられた神々の僧侶》か《屑鉄場のたかり屋》については悩ましいところですが、おおむね《忘れられた神々の僧侶》から行った方が良いです。手札にあったところでいつか除去されますし、除去されて墓地に落ちた方が《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》と《アガサの魂の大釜》の受けになります。

相手が除去を構えているのが見え見えな場合は悩ましいところ。たとえばラクドスが1ターン目にパス、2ターン目にセットゴーとしてきた場合は《屑鉄場のたかり屋》から出したいですね。何もないとは考えられませんから。

相手視点でもここは《屑鉄場のたかり屋》に除去を打ってきて、次のターンに展開してきたいでしょう。《砕骨の巨人》しかないなら間違いなく《屑鉄場のたかり屋》に打ってきますし、そうすれば《忘れられた神々の僧侶》が生き残る確率がちょっとだけ上がりますからね。

…つまり、大体の場合で《忘れられた神々の僧侶》を優先して良いです。

意識すべきことは

・ビートダウンかコンボの方針を最初に立てる
・《忘れられた神々の僧侶》の起動を最優先してプレイする
・《忘れられた神々の僧侶》は墓地に落ちてこそ意味がある
・《陰湿な根》は次のターンに能力を誘発できる時になるべく置く

これぐらいでしょうか。

■コンボについて

このデッキにはコンボが内蔵されています。無限ではなく、ライブラリーの枚数だけ《忘れられた神々の僧侶》を起動できるというコンボです。デッキが40枚残ってれば80点入ります。

手順は以下。

前提条件は、《アガサの魂の大釜》で《忘れられた神々の僧侶》を追放されている状態で、《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》、《陰湿な根》、《見捨てられた鉱夫》を含む任意のクリーチャー3体のうち、《見捨てられた鉱夫》以外のいずれかに+1/+1カウンターが乗っている場合。

更に黒が1つ浮いている必要があります。

1.+1/+1カウンターが乗っているクリーチャーAで《忘れられた神々の僧侶》の能力を起動する。

2.《見捨てられた鉱夫》とクリーチャーBを生け贄にし、その生け贄にした《見捨てられた鉱夫》を黒マナを支払って戦場に戻す。その時に《陰湿な根》で植物が出る。

3.今度は今出た植物で《忘れられた神々の僧侶》能力を起動。《見捨てられた鉱夫》と最初のクリーチャーAを生け贄にする。

4.《見捨てられた鉱夫》を、先ほどの《忘れられた神々の僧侶》から出た黒マナで戦場に戻し、3~4を繰り返すことで、ライブラリーの数だけ《忘れられた神々の僧侶》を起動できます。

ライブラリーの枚数は切削などで40枚を下回っている場合が多いですが、アマリアで90になった相手のライフを20ぐらいにはでき、盤面もすごいことになる(ドローと黒マナが大量に発生するので)ので、大体勝ちます。

《見捨てられた鉱夫》ではなく《屑鉄場のたかり屋》だと墓地のクリーチャーの土地が枯れた時点でコンボが止まってしまうので注意ですが、《忘れられた神々の僧侶》でクリーチャーを引くと、そのクリーチャーを生け贄にして《忘れられた神々の僧侶》を起動し、《屑鉄場のたかり屋》が再び帰ってくるので、案外繋がります。

■お役立ちメモ

・《屑鉄場のたかり屋》の複数回起動

《屑鉄場のたかり屋》の帰ってくる能力は、何度も起動できます。2マナ支払うごとに《陰湿な根》を誘発させられると思ってください。4マナあって2回起動して2体を追放して《屑鉄場のたかり屋》を返すと、一気に3回の《陰湿な根》が誘発するので、9点クロックになります。

・《忘れられた神々の僧侶》の自分への起動

《消失の詩句》と《稲妻のらせん》から《忘れられた神々の僧侶》をフィズらせる話は既にしましたが、そうでない場合でも《忘れられた神々の僧侶》の自分への起動をする場面はあります。《アガサの魂の大釜》で《忘れられた神々の僧侶》を追放したい場合です。

コンボを決めるには《忘れられた神々の僧侶》の追放がマストなので、トップデッキで《アガサの魂の大釜》を引いてコンボを決めないと負ける…という場合には自身も対象に取りましょう。

・相手の墓地は大切に

《死儀礼のシャーマン》と《アガサの魂の大釜》で悪事を働けるのに、相手の墓地にカードがないと損です。いつもなら気軽に触りたくなる相手の墓地ですが、このデッキでは立派な悪事源になるので、必要な場合のみ触りましょう。

・マリガンガイド

土地が1枚の手札はよっぽど強くない限りはマリガンです。

《瓦礫帯の異端者》がいる場合は少し緩くなり、《陰鬱な根》と《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》ぐらいがあればキープ基準になります。

《死儀礼のシャーマン》と《縫い師への供給者》があり、手札に強い2マナが複数枚ある場合は、先手ならばキープしたくなります。《死儀礼のシャーマン》から《縫い師への供給者》と展開して墓地に土地が落ちれば2マナが出せるし、他の1マナのカードを引いて展開することもできるためです。

ただし、この場合は残りの2マナがかなり強い場合に限ります。《アガサの魂の大釜》、《陰鬱な根》、《忘れられた神々の僧侶》と揃っていればやってしまうかも。

土地が多い手札も同様にマリガンです。土地4、《見捨てられた鉱夫》、《屑鉄場のたかり屋》2枚みたいな初手ですね。こんなビートダウンで勝てるほど甘くないです。

軽いクリーチャーによるビートを《忘れられた神々の僧侶》で後押しするデッキなので、切削が絡まないクリーチャー群でキープするなら《忘れられた神々の僧侶》はほぼ必須となります。《忘れられた神々の僧侶》か切削カードがあれば、《アガサの魂の大釜》と《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》が受け入れになるので、ドローして良いカードが大量に増えます。

しかし、《見捨てられた鉱夫》と《屑鉄場のたかり屋》でキープしても《アガサの魂の大釜》も《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》も何もしてくれません。

《忘れられた神々の僧侶》を引けるor落とせるかはキープにおいてかなり重要となります。

《陰湿な根》がある初手はほとんどの場合でキープできます。《見捨てられた鉱夫》と《屑鉄場のたかり屋》は帰ってくることで誘発を助け、切削カードはそれらを墓地に送り込むのに便利です。

ただし、土地が4枚以上ある場合はかなり手札が強くないとキープしたくありません。《陰湿な根》、《縫い師への供給者》、《サテュロスの道探し》、土地4なら…まあキープ。《サテュロスの道探し》が《忘れられた神々の僧侶》か《屑鉄場のたかり屋》でもキープ。《陰湿な根》、《アガサの魂の大釜》、《屑鉄場のたかり屋》、土地4なら悩んでマリガンします。

土地が2枚、3枚の場合でも、殴るクリーチャーしかいないような初手はあまりキープしたくはありません。《見捨てられた鉱夫》2枚、《屑鉄場のたかり屋》2枚、土地3は…3ターン目に10点クロックなので先手はキープですが、後手はマリガンしたい初手になります。

単純に殴るカードと、《忘れられた神々の僧侶》やそれに繋がる可能性のある切削カード、《陰湿な根》、《アガサの魂の大釜》、これらのカードが組み合わさって初めてキープできます。

■サイドボーディングガイド

VSイゼットフェニックス

+1《致命的な一押し》
ー1《瓦礫帯の異端者》

《陰湿な根》と《アガサの魂の大釜》にほとんど触れないので、ソフトカウンターをケアしながらそれらを展開していけばすぐにマウントが取れます。

《弧光のフェニックス》を相手が返したターンが狙い目です。

負け筋は《帳簿裂き》とサイド後の《弾けるドレイク》なので、《致命的な一押し》を増やすだけです。

《思考囲い》は少しあっても良いですが、抜くカードがないのでこのままで良いと思います。

VSラクドス吸血鬼

+2《闇の裏切り》
+1《致命的な一押し》
ー3《死儀礼のシャーマン》

《傲慢な血王、ソリン》+《血管切り裂き魔》か《ゲトの裏切り者、カリタス》を出されると負けて、それ以外は大体勝つ。そんなマッチアップです。

《血管切り裂き魔》を出された時にしっかり《忘れられた神々の僧侶》で倒せるように、横のクリーチャーを倒すべく、《致命的な一押し》はちゃんと4枚目をサイドインしましょう。

VSアマリア探検

+1《致命的な一押し》
+2《暮影の騎士》
ー1《屑鉄場のたかり屋》
ー2《瓦礫帯の異端者》

《忘れられた神々の僧侶》に触られにくいマッチアップなので戦いやすいです。アマリアコンボが決まっても《陰鬱な根》があるとチャンプブロックできて、返しでこっちのコンボが決まれば《霊気貯蔵器》以上のライフを削れるので勝てます。

とにかく《忘れられた神々の僧侶》の起動に専念しましょう。段々リソースが枯れていくので有利になっていくはずです。

VS白日ニヴ

+4《機能不全ダニ》
+2《思考囲い》
ー3《致命的な一押し》
ー3《死儀礼のシャーマン》

このマッチにおいて最も負けに繋がるカードは《豆の木をのぼれ》です。《機能不全ダニ》で即割りましょう。

これさえ割っておけば、相手はリソース回復手段が限られるので、1対1交換を繰り返すことになります。そして《機能不全ダニ》が墓地に落ちていれば、《アガサの魂の大釜》を引いた時に一気に破壊放題になるので、相手の重要なカード(《力線の束縛》と《鏡割りの寓話》と《豆の木をのぼれ》)を割れるようになり、グッと勝地に近づけます。

《古のヤギ角》も序盤は積極的に割りましょう。

《白日の下に》から《死人に口無し》を打たれて墓地の《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》か《忘れられた神々の僧侶》を抜かれてコンボが決まらなくなって負けるケースもあります。《アガサの魂の大釜》を起動してそれらをスタックで追放していくことで防げる場合もあるので覚えておきましょう。

とにかく相手のリソースを削ってコンボ勝ちか殴り勝ちです。意識しましょう。

VS無駄省き

+4《機能不全ダニ》
+2《闇の裏切り》
ー3《致命的な一押し》
ー3《死儀礼のシャーマン》

《無駄省き》さえ割れば相手のリソース回復手段は《勢団の銀行破り》しかなくなります。いずれにせよ《機能不全ダニ》の餌食です。このマッチも《アガサの魂の大釜》+《機能不全ダニ》は勝ち手段。

そうでなくともそもそも相性が良く、負けパターンは《無駄省き》が対処できないか、《ゲトの裏切り者、カリタス》が残るパターンです。

VSグルール果敢

+1《致命的な一押し》
ー1《屑鉄場のたかり屋》

基本は速度勝負になりますが、《忘れられた神々の僧侶》にかなり依存したマッチアップです。切削カードか《忘れられた神々の僧侶》でキープできないと押し切られます。

《減衰球》のスロットはグルール果敢相手に入れるカードでも良いと思っていますが、現状あまり良いものを見つけられていません。《顕在的防御》をかわせる除去を入れたいところですが、《シェオルドレッドの勅令》はちょっと弱いので悩みどころです。

VS緑単

+2《減衰球》
+1《致命的な一押し》
ー3《死儀礼のシャーマン》

マナクリを倒して《忘れられた神々の僧侶》ハメが基本パターンです。

《思考囲い》も検討しましたが、抜けるカードが《アガサの魂の大釜》ぐらいしかありませんでした。《アガサの魂の大釜》を1枚抜いて《思考囲い》でも良いかもしれません。

VSアゾリウスコントロール

+4《思考囲い》
+2《機能不全ダニ》
ー3《致命的な一押し》
ー1《アガサの魂の大釜》
ー1《瓦礫帯の異端者》
ー1《サテュロスの道探し》

相手が《一時的封鎖》と《安らかなる眠り》を何枚入れているかで、《機能不全ダニ》を入れる枚数が変わってきます。合計で4枚以上入ってるなら《機能不全ダニ》は3枚入れた方が良いですね。

コンボよりは殴り勝ちが多いです。《忘れられた神々の僧侶》は立たせておいて、相手の《一時的封鎖》に合わせて自身を巻き込んで自殺するなどしましょう。

VSイゼットエンソウル

+4《機能不全ダニ》
+1《致命的な一押し》
ー3《死儀礼のシャーマン》
ー1《瓦礫帯の異端者》
ー1《サテュロスの道探し》

かなり相性の良いマッチアップ。《忘れられた神々の僧侶》ハメがしやすく、相手のクロックは《機能不全ダニ》で処理でき、《屑鉄場のたかり屋》のダメージが通りやすい。

《陰湿な根》は通せるときに通しておきましょう。イゼフェニでも共通していますが、最初のターンは《呪文貫き》をケアしたいですが、2ターン目におけるタイミングでマナが寝ていたら、先に通しておきましょう。

VSミラーマッチ

+4《機能不全ダニ》
ー1《致命的な一押し》
ー1《屑鉄場のたかり屋》
ー1《サテュロスの道探し》
ー1《瓦礫帯の異端者》

倒したいクリーチャーが《忘れられた神々の僧侶》しかおらず、その《忘れられた神々の僧侶》も《アガサの魂の大釜》と《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》で帰ってくるので、それなら《致命的な一押し》はたくさんは入れる必要はないのでは?と考えています。

基本は《機能不全ダニ》ゲーになることでしょう。当たったことがほとんどないので経験値不足です。

■終わりに

短いですが、今回はこの辺りでゴルガリ《陰湿な根》のお話を終えようと思います。

回しててとても楽しいデッキでハマること間違いなしなので、良かったら使ってみてください。

それでは。

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