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【すたヲタ】自動で温度を調整して快適な睡眠をサポートする「スマートマットレス」Eight Sleepが調達。マットレス市場自体は伸び無し

EVのムラカミです。(@yu8muraka3
毎週ほぼ月曜くらいに更新するスタートアップヲタク、すたヲタです。(まだ2回)

「IoT×サブスク」と「延長保証API」の2社です!

Eight Sleep - スマートマットレス

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Eight Sleepは「Smart Bed」と「Pod」という2つの主力商品を販売し、Podの機能をフル活用するための年240ドルのサブスクリプションを提供しているマットレス企業です。彼ら自身はフィットネスと言っています。

IoTマットレス

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Eight Sleepが最初に投入した商品がSmart Bedです。995ドルとCasperのマットレスと変わらない価格でありながら、

・温度調整
・身体の動き、呼吸のトラッキング
・睡眠サイクルのパターンから適切なタイミングのアラーム

といった快適な睡眠をサポートする機能が付いています。

そして今年2月に投入されたのが2,295ドルのPodです。

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Podは温度調整機能をさらに進化させ、眠っている間にも一晩中ベッドの温度を最適に調整しつづけてくれるようになりました。

目覚める数分前にベッドを冷やす”thermal alarm”によって、アラーム無しで起きられたりもするよう。

サブスクリプションサービス 8 PLUS

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年240ドルで有料会員になると、パーソナライズされた温度調整や睡眠のコーチングなどの機能が使えるようになります。

ちなみに3人で共同創業していますが、CEOとブランド&マーケティングのVPが夫婦という構成です。

Eight Sleepは今回Founders FundがリードでKhosla VenturesやY CombinatorなどからシリーズCで4,000万ドルを調達しました。

累計調達額:7,010万ドル
出資者:Y Combinator, Khosla Ventures, Founders Fund

□ 競合
スマートマットレスを提供するEight Sleepの正面からの競合はいないので、サイトで比較されているマットレス企業Tenpurを見てみます。

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https://www.businesswire.com/news/home/20150217005617/en/Tempur-Sealys-Largest-Shareholder-Partners-Demands-Leadership

少し古いですが、売上と営業利益率が綺麗に右肩下がりになってしまっています。

Tempur Sealy International(2018年通期)
売上高:27億ドル
営業利益:2.5億ドル(営業利益率 9.29%)
時価総額:46億ドル(2019年現在)
ROA:3.62%

□ 国内市場環境
日本のベッドリネン・寝具市場は6,830億円(2017年)でほぼ毎年横ばいと市場自体は成長していないです。

以下はトップシェアのフランスベッドの業績です。

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2019年通期は、売上高517億円 営業利益23.6億円で前年比 減収減益とトップ企業も頭打ちになっています。

利益を稼いでるのも介護の福祉用具レンタルで、営業利益の80%以上を占めている状態です。

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株価も横ばい。

Extend - 延長保証を簡単に提供できるAPI

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Extendは、小さな事業者でも簡単にshopifyなどのECプラットフォームで延長保証を提供できるAPIサービスです。

延長保証とは、家電製品などの購入時に購入金額に応じた保証料を支払うことで、メーカーの保証期間が終了した後も期間を延長して、製品の故障・不具合に関する修理を受けられるサービスです。

AppleCareがそれですね。

USではこのマーケットが大きく、市場規模450億ドルもあります。

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https://twitter.com/WoodyLevin/status/1190325226761932800/photo/1

こんな具合で保証を組み込むことができます。

保証が購入された場合、この小売業者にも一部お金が入る仕組みになっており、ノーリスクでアップセルが見込めるので導入インセンティブがあります。

Extend自体は保証事業のあくまでプロバイダーなので、実際の保証業務はネットワークした各保証会社がやっています。Extendの稼ぎは、販売した保証からの一部サービス料になります。

今回GreatPoint VenturesをリードにDraftKingsのCEOなどから1640万ドルを調達しました。

□ 国内市場環境

USは5兆円近い市場規模があり巨大なマーケットとなっていますが、日本は2000億円(2015年時点)です。

ただ2020年には7000億円規模になると2015年に予想されるなど、伸びる市場とされています。(現在の数字が見つからないです)

未上場企業が多く、個別企業の数字があまり見当たらないですが、その中で見つけたものを2つ紹介します。

JAPAN BEST RESCUE SYSTEMの会員事業

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JBRが提供する保証事業です。「あんしん修理サポート」では家電よりももう少し重い住宅設備系の延長保証を提供しています。「安心入居サポート」は生活トラブルを解決する保証で、この2つがセグメントの主力です。

2019年通期(保証事業単体)
売上高: 64.3億円
営業利益: 14.9億円(営業利益率 23.1%)
時価総額:432.21億(2019年現在)

この保証事業が利益の9割近くを稼いでいるので、時価総額への貢献度は高いと予想されます。

(旧名)プロダクト・ワランティ・ジャパン
SOMPOホールディングスが2015年に買収した業界3位の延長保証事業の会社で、大手メーカー・家電量販店と提携しながら、家電・太陽光発電設備を中心とした『延長保証サービス』の提供をしています。

買収時 2015年通期
売上高: 31億円
営業利益: 4億1400万円(営業利益率 13.3%)

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