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住む場所を自由にするLiving as a Service『Landing』等 - 今週の海外スタートアップ3社

East Venturesのムラカミです(@yu8muraka3)。

今週は3社の紹介とそれぞれの国内の市場環境を軽くまとめました!

Landing - Living as a Service

Living as a Service『Landing』は、有料会員になることでLandingがネットワークしている家具付きアパートに、アプリで手続きするだけで即日入居できるサービスです。OYO LIFE的なやつです。

最低1ヶ月単位〜入居でき、無期限に借りることも可能。

Landingは物件を所有せず、多くの物件を所有している企業から仕入れた物件をサブリース形式でユーザーに貸し出します。

また、家具を社内で設計し製作することで、卸売価格の4-50%安くなるため大きな割合を占める家具コストを節約できるようです。

ユーザーは年間199ドルで有料会員になることができ、それとは別途支払う月々の家賃は通常で借りるよりも10-13%高くなります。

ただ、ユーザーは敷金を支払う必要もない上に家具の引越し費用もないので、長期的には安くなるようです。

11月の正式ローンチ以降、500人のユーザーが集まり、25-40歳の年齢層が多いそう。

ちなみにLandingを始めたのは、Shiptを5億5000万ドルでExitしたBill Smithで、得た売却益のうちから1500万ドルの手金をすでにこのスタートアップに注ぎ込んでいます。

今回シリーズAでGreycroftをリードに2000万ドルを調達しました。

累計調達額:4500万ドル
出資者:Greycroft

HopSkipDrive - 子どもの送迎版Uber

子どもの送迎版Uber『HopSkipDrive』は、子どもの学校への行き帰りや習い事、病院への送り迎えに使えるライドシェアサービスです。

ドライバーになるには、「5年間の育児経験がある」などの厳格な条件のある審査をクリアしなければならなく、ドライバーの90%が女性です。

ドライバーになると1時間32ドル稼ぐことが可能。

競合にはSequoiaが投資しているZumがありますが、HopSkipDriveは学校への送り迎えにフォーカスしている印象で、収益も70%が学校への送り迎えです。

1年間の乗車数が4倍に成長し、これまで累計100万回乗車されています。

今回UpfrontやGreycroft等から2200万ドル調達しました。

累計調達額:4350万ドル
出資者:Upfront Ventures, FirstMark

国内の市場環境

専用の業者はないようですが、日本交通がキッズタクシー事業を運営しており、しかもアプリでの配車に対応しています。

2011年からこのサービスを始め、月間利用件数は700件を超えるほどに。

主な利用シーンとしては、産後退院時に生まれたばかりの赤ちゃんを連れたお母さんや子どもの塾や習い事の送迎が多いそう。

売上などの数字が公開されていないため、割かれている人員から雑な推計をすると、
全ドライバー数がおよそ5500人(2018年車両数×平均稼働率)、キッズタクシーのドライバー数は30人(2018年時点)、全体売上が958億円なので、キッズタクシーの売上高は年間5億円ほどになります。

かなりニッチなマーケットですね。

Foxtrot - デリバリー型コンビニ

デリバリー型コンビニ『Foxtrot』は、食べ物や日用品はもちろん、ワインやクラフトビール、アイスクリームなどの高級品を扱うデリバリーサービスです。

扱う商品はFoxtrotが厳選した800商品で、イメージとしては成城石井がデリバリーをやってる感じなのかなと。

2013年にシカゴ大学の学生を対象に、食べ物や飲み物を配達するアプリとしてスタートし、はじめはInstacartのように既存の小売店で購入代行する形でした。

しかしFoxtrotのユーザーが注文する商品が小売店に無いことが多かった経験から、自社で在庫を抱える今の形にシフトしたそうです。

こんな感じの実店舗も9店舗あり、オフラインとオンラインの売上比率は50:50

店舗は配送拠点にもなり、5ドルの手数料を払ってアプリから注文すると、配達員が1時間以内に配達してくれます。

この配達員はギグワーカーではなく、Foxtrotが直接雇用しており、在庫から物流まで全て自社で抱えるスタイルです。

収益は昨年比2倍に成長。

今回シリーズBでImaginaryとWittington Venturesをリードに1700万ドルを調達しました。

累計調達額:2480万ドル
出資者:Fifth Wall, Imaginary, Wittington Ventures, Lerer Hippeau

国内の市場環境

日本にオンデマンドコンビニデリバリーは存在しないので、近い業態のセブンイレブンが行っている「セブンミール」を参考にします。

2012年からスタートしたセブンミールは、前日までに注文すればセブンが販売しているお弁当や飲料、お菓子などを自宅に宅配してくれるサービスです。

1000円以上の注文から利用でき配達料は200円、3000円以上購入すると配達料が無料になります。

配達は、セブンの店舗の人もしくはヤマト運輸がおこなっています。

セブンミール事業の業績を見ると、

2019年売上高:279億円(前年比+5.4%)
2018年売上高:265億円(前年比-0.4%)
2017年売上高:266億円(前年比+15.5%)

と若干の成長具合です。

また、コンビニエンスストア宅配市場全体を見ると、250億円ほどで恐らくセブンミールの売上が全てという状況です。笑

Uber Eatsがローソンからのデリバリーを始めるといった動きも始まっており、どう市場が伸びるか楽しみです。

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以上です!

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