【すたヲタ】打倒SlackのチャットツールQuillが調達。日本のチャット市場は2023年に2.4倍に
EVのムラカミ(@yu8muraka3)です。スタートアップヲタクです。
試験的に始めてみます。主に海外スタートアップの調達を切り口に競合や市場環境も併せて、3分くらいで読める記事書いていこうかと。
網羅性はStockclipの方が高いので、把握したい方はこちらを!
Quill - 生産性を下げないスレッド重視のチャットツール
Slackは便利な一方、ほかの会話で議論が発散したり、通知・情報量が多すぎたりします。Quillはそうした生産性を下げてしまう課題を解決しようするスタートアップです。
ただ、Quillはまだ詳細な情報がないので、同じくSlackの欠点に着目したスタートアップとして、Sequoiaから調達している「Threads」を参考にします。
Threadsも情報量が多すぎてチャンネルが混乱する同様な課題に対して、トピックごとにスレッドを立てるUXで解決を図っています。
トピックのスレッドの中で発言したり、その発言に対してリプライしていくイメージです。
1つのチャンネル内で複数の話題がやり取りされるSlackとは対照的です。
そしてスレッド重視ということで、おそらくQuillも近い形なのかなと思います。
今回QuillはIndex VenturesからシリーズAで1250万ドルをPost6250万ドルで調達しました。ちなみにIndex VenturesはSlackにも出資しています。
累計調達額:1450万ドル
出資者:Index Ventures, Sam Altman(元Y Combinator CEO)
□ 競合
主な競合はSlack, Microsoft Teamsです。
Slack
売上高:6.07億ドル(2020年通期予想)
営業利益:-1.78億ドル(2020年通期予想)
DAU:1200万
時価総額:119億ドル(2019年11月時点)
ちなみにMicrosoft TeamsのDAUは1300万とSlackと拮抗するレベルです。
□ 国内市場環境
日本のビジネスチャット市場における、国内企業へのチャットツールの導入率は23.6%と欧米の5-60%の導入率に比べるとまだまだ低い状況。
市場規模は2023年に252億円と18年度比で2.4倍になる見込みです。
国内ではLINE WORKSやChatworkが高いシェアをとってます。
Chatwork
売上高:11億円(Chatwork事業単体)
経常利益:-1.63億円(Chatwork事業単体)
DAU:58.4万
時価総額:396億円(2019年11月時点)
Mirror - フィットネスIoT × サブスクレッスン
Mirrorは月額39ドルで専用のIoTミラーを通して、ヨガやピラティス・ストレッチ・エクササイズなど様々なレッスンを自宅で受けることができるサービスです。
このミラー自体は1,495ドルで購入できます。
今回Point72 Ventures等からシリーズBで3,400万ドルを調達。
累計調達額:7,480万ドル
出資者:Spark Capital, Point72 Ventures
□ 競合
フィットネス系だと様々ありますが、デバイス × サブスクレッスンでいくと今年上場したPelotonが競合になります。
モニター付きのバイク(2,245ドル)やランニングマシン(4,295ドル)を販売し、月額39ドルでMirror同様レッスン動画を見ることができます
Peloton 2019年通期
売上高:9.15億ドル
営業利益:-2.02億ドル
時価総額:69.82億ドル
サブスク課金者数:51.1万人
□ 国内市場環境
https://www.otv.co.jp/kurakei/2018_pre01/mobi.cgi?detail=0170&p=5
日本のフィットネス市場は2016年時点で4,480億円、2018年のデータを見ると4,800億円となり、平均成長率約1%ほどですが7年連続で市場が成長しています。
背景には健康志向の高まりがあるようで、そもそも世界全体で成長の流れのよう。USは年平均5%で成長しています。
一方、USは3兆円の市場があり人口比で考えると日本はかなり小さいので、まだ成長の余地があるとされてます。
https://ameblo.jp/stamura/entry-12432827361.html
上記は対人口比のフィットネス参加率ですが、日本は3.35%で世界30位とUSの18.68%には遠く及んでいないのが現状であり、この参加率の低さが市場の小ささに影響しています。
https://fitness-sharez.com/fitness-chaos-map-2019/
ライザップや、女性の高年齢層をターゲットにしたカーブスなどの新興系が伸びているようです。
https://newspicks.com/news/2397303/body/
主要なフィットネスクラブの売上推移を見ても、コナミ以外は増加傾向になっています。コナミは景気や他社の低価格化が影響して下がっています。
最後に業界2位のセントラルスポーツの業績です。
セントラルスポーツ2019年通期業績(フィットネス単体)
売上高:542億円(YoY +1.3%)
営業利益:42億円(YoY △2.3%)
会員数:20万人超
時価総額:377億円(2019年11月時点)
Curated - 高額商品のオンライン購入を専門家にサポート受けながら購入できるEC
スキー用品やゴルフ用品をはじめ高額な商品・サービスをネットでは買いづらかったり、そもそも専門知識がないため何買えばいいか分からないユーザーと専門家のサポートを受けながら購入できるECです。
専門家とマッチしたらチャットを通じてアドバイスを貰え、購入をサポートしてもらえます。実際の専門店で店員さんに聞くような感覚。
ネットで高い買い物するときに、ブラウザのタブたくさん開いてあちこち見て買うのに多くの時間を費やしたことがあれば、使う価値のあるサービスだといいます。
現在対応しているカテゴリは上記の通りで、どれも値段が高く専門性が要求されるものです。
Curatedは卸売価格でそうした商材を仕入れて小売価格で売り、その売上の一部を専門家に支払うことで、ユーザーは無料で使用できます。
今回Curatedは、D2C企業の投資で存在感のあるForerunner Ventures等からシリーズAで2200万ドル調達しました。
累計調達額:2750万ドル
出資者:Forerunner Ventures
□ 国内市場環境
明確に同じ市場というのが現状ないので、扱ってるカテゴリが近い専門ECであるGolf Digest Online社を参考にします。
ゴルフ用品EC市場のシェアトップ(12.5%)であるGDOのゴルフ用品ECの売上高は173億円。
ゴルフ用品はスポーツ用品市場の2割という点からシンプルに類推すると、シェア12.5%のスポーツ用品ECを展開した場合、売上高 865億円になります。
市場の規模感としてトップシェアをとるとそれくらいになるので、決して小さくはないです。
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