家賃光熱費ゼロで2年間暮らして気づいたこと
平日は都内から実家から大学に通い、土日は※モバイルハウスのある藤野で過ごすという生活が始まりました。
※モバイルハウスとは移動式の家のこと。車輪の付いたログハウスのような外見をしていて、ライフラインには繋がっておらず、ソーラーパネルなどでエネルギーは自給する。詳しくはこちらのエントリーをご覧ください。
やはり、いきなり電気もガスも水道もない手づくりのモバイルハウスで暮らすのは不安があったので、様子見しようという作戦。
あと単純に藤野から大学までの道のりが片道1.5時間ほどかかるので、毎日通うのはきつかったというのが本音です(笑)
モバイルハウスと実家を行き来する生活を始めて、半年後。
無事、音大を卒業し、いよいよ本格的にモバイルハウスで暮らす日常が始まりました。ライフラインに繋がっていないので、当然、光熱費はゼロ。
電気はソーラーパネル(アマゾンで15000円程で購入)で自給し、水はたまたま近くに有名な湧き水スポットがあったのでそれを汲んで使っていました。
火を使う調理のときはこんな感じの小さい薪なら簡単に燃やせて充電もできちゃうモンベルのキャンプ用品を使い(めんどくさい時はカセットコンロ)、お風呂は近所に温泉(地元の人は400円で入れる)があったので、そこに通っていました。
家の間取りは4畳+ロフト2畳で、寝室はロフトになるのですが、ちょうロフトで寝転ぶと開閉式の天窓が真上に来るように設計しており、星空を見ながら毎日眠っていました。
音楽活動に精を出しつつ、飲食店でバイトをしていて賄いを食べられたので、月々の食費もあまりかからず、月10万もあれば貯金できました。
なんとも悠々自適な生活。
ほぼ毎日、藤野から中央線に乗って都内まで出ていましたが、なんのストレスもない、お金の不安もない毎日でした。
それまで渋谷に20数年間住んでいた僕にとっては、とても豊かな暮らし。
家賃光熱費0円で暮らして気づいたことは、お金があってもなくてもどちらでも豊かに暮らすことはできるということ。(豊かさの質感はちょっと違うかもしれませんが、それはお好みということで!)
そして僕の中には、実は2つの相反する価値観が共存していることにも気づきました。自分自身でも戸惑います。
1つは、世間の目やお金に関係なく、のびのびと面白く生きたいという思い。
もう1つは、お金が充分にあって欲しいものがいつでも手に入り、社会的にも認められるスゴイ人になりたいという思い。
さて、そんな相反する思いが現実になる出来事がこの後、僕の身に起こります。その結果、この悠々自適な暮らしを手放すことになりました。
人との出会いが、人生を変える。
ひょんなキッカケから元参議院議員のオジサマと知り合い、そこから僕の人生が一変した話は…また次回!