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認知・選択・実行から読み取る〝ハウツー〟とは

【認知・選択・実行】
これらを同類化できるのではないか。
認知選択と実行の2つに。

首振り→認知→選択→実行では現代フットボールではプレースピードが遅い。首振り時の認知作業の際に同時に選択肢を決める。更にそれらを実行するquality が必要になる。

しかし、これらの同類化には明確なプレーモデルが必須。いわゆる個人戦術である明確なプレーモデルが無ければ0コンマ何秒で変わりゆる状況下において認知した状況に応じた正しい選択をする事は不可能になる。
更に認知時にもその選手のブレインが試される。日本では二手先、三手先をよめ。という言葉が主流だがそれをどこまで観れているかが肝心。〝見る〟ではなく〝観る〟事が重要。認知時に俯瞰して不変的なフィールド、ゴールの位置に対して可変的な自分の立ち位置、ボールの位置、相手の陣形、味方の位置、身体の向き等どこまで把握できるか。
プレーモデルがなければ軸が無いのと同じで分析すらもしようがない。言えるのは感想だけになるのが事実。

同類化の話に戻るが、これらは正直多くのプロ選手はやっぱりできてる。Jリーグもプレースピードが速いし質も高い。特に川崎フロンターレのフットボールはイニエスタが『日本にもこの様なフットボールをするクラブがあるのは驚いた』と言うくらい観ていて楽しいフットボールをする。
だがTop of top の選手は認知選択→実行の中に1つ確実に加わってる事がある。それは〝ギリギリで判断を変えられる〟と言うこと。実行の直前に先ほど述べた可変的な状況化でギリギリで判断を変える事ができる、それもプレーモデル内でだ。
つまりプレーモデルが明確に有り、それに対して不変的なアクションがある場合にも選択肢が幾つも浮かんでいる為、対応できる。これはできる選手とできない選手の差がかなりあると感じる。

例えば自分が昨年、リーグで経験した事でスペインでは左利きのCBを4バックの左に置くチームが半数以上であり、主流。そのほとんどの選手がこれらができる。
自分が守備時に1-4-4-2のRCMFとして対峙した時、相手はボール保持率を高めながらB-upを試みる。
そこでLCBに入った時1stタッチをオープンに置いて身体の向きは9割LSBの方向。その際自分はintelligenceの部分では自信がある為、ボカしてピボーテに入れてくる事を予測して重心を2割内側に残して更にLCMFにもpoco más dentro derecha (もう少し右内へ)とオーガナイズする。相手LCBは8割LSBへのパスカットを狙っている自分を認知した際にすぐ予測通りピボーテをチラ見する。だがそこまで対応していた為、ピボーテへのパスコースは無い。そこで考えられるのが、LSBへのはめパスか不本意なストレートロングの2択。賢い場合でもLSBの少しマイナスに預けてバックステップで再び深みのアングルをとって受けてやり直すの3択だろうと考えた。だが相手LCBはすかさず2タッチ目で我々のFWを剥がし自分に向かってconducción(運ぶ)してきた。それに対しすぐにsalida de balón (ボールの出口)に対してアプローチするがそれを見たLWGがinterior の位置に潜り、自分のアプローチの背後をとって簡単にハーブスペースで受けられてしまう。
文章で説明すれば長いがこれらの事が1・2秒で起こる。チームとしてのゲームモデルが明確だからこそLCBのプレーモデルが有り、それに伴う認知選択の質が高く速い。更に受けてであるLWGの認知も完璧でボールホルダーの状況、味方の状況、相手守備の陣形、狙いを観てすかさず完璧なタイミングでハーフスペースへ潜るというような動きが様々なエリアで行われている。それも短時間でコンパクトフィールドの中で。
現在自分はプロリーグでは無いが平気でやれてしまうこの国はやはりレベルが高いと感じた。

それが最初の話のように認知→選択→実行では遅い。
認知=選択という事が同時にできないというのは観た状況に対してどれを選択していいのか大なり小なり迷う時間ができる。つまりプレーモデルが明確でない。という結論になる。
この違いは凄く重要であり、一流と超一流を分ける。

つまり認知選択→実行に同類化できるのではないか?
というより同類化しなければならないのかもしれない。更にそれを実行する為のqualityがなければ成り立たない。

掘り下げ過ぎると止めたい所に止める、出したい所に出す技術が必要という結論になってしまうが…笑

『良いフットボールは良い思考から生まれる』