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一体、この先…?〜*落書きnote

 読んでいただくご縁を得たあなたに敬意を表します。

 久しぶりの更新。
 春先は花の少ない季節だ。冬枯れの薮に混じって、真っ赤に咲いていた椿が、ぼたんと花まるごと落ちている—。
 気づけば、もう80歳。まだ80、という元気な友人もいるが。おいらは、生きて詮ない我が身かなである。
 市井の片隅で息を潜めるように暮らしているが、おいらは、めまぐるしい時の流れに抗するべくもない。流されているのだ。
 コロナもあれば、ロシアのウクライナ侵略もある。持病のせいで体調もよろしくない。
 平凡が一番と、自分なりの人生を享受してきた。だが、やれ疫病だ、戦争だ、などとネガな話題ばかりでおいら自身が閉塞しているんだよ。
 「なぜ生きるこれだけ神に叱られて」(俳人 照井 翠=岩手県釜石市)という心境なのだ。
 一体、この先…?

 病気との付き合いは30年前に初発の脳出血、翌年の心筋梗塞、初発から数年後に脳梗塞と、男盛り?を致命的な病魔にやられた。
 特に心筋梗塞は以後30年間で数度。自業自得とはいえ、あげくの果て心不全、腎不全、透析、脳血管疾患の後遺症で車いす、歩行器の生活になっちゃった。
 今は娘が、大学・高校進学を迎えた娘や息子の世話を放って介護・看病のため帰国してくれ、助かっているが、桜が咲く頃に帰ってしまえばまた独居、やれやれ。
 加えてこのひと月、起立性低血圧に見舞われ続けている。エレベーターやトイレで失神する、排便・排尿や歯磨きなど何でもない動作で気分が悪くなったり、フーッと遠のいたりと厄介な症状だ。
 薬物療法以外に、ネットをググって、予防ストレッチを行っているが、果たして効果があるのかどうか。やらないよりはマシという気持でやっているが。
 70代はさほど深刻ではなかった問題が80になって急に姿を現した。置き換えると生老病死、俗にいう四苦という熟語をかみ締めている。
 一体、この先…?

 ロシアのウクライナ侵略は、まるで第三次世界大戦、核戦争を思わせるような報道がマスコミ、SNSで全世界を汚染している。
 コロナだけでも鬱陶しいのに侵略戦争だ。人類は疫病と戦争という二正面作戦を強いられている。
 おいらのような旧式人間は単純に性善説を信じ込んでしまうが、こういう人間観は木っ端微塵に打ち砕かれた。
 国際条約もへったくれもないロシアの妄想、暴走の前に世界は傍観するよりほかなく、まんまとプーチンの術中にはまった。
 ことは政治家の胆力だけでは解決しない複雑な国際情勢だ。軍事安全保障、エネルギー安全保障、食糧安全保障など政治的、経済的な問題が絡み合い、もつれ合っているからややこしい。
 一体、この先…。

 「核は保有しない、製造しない、持ち込まないという核に対する三原則。平和憲法のもと、非核三原則のもとにおいて日本の安全はどうしたらいいのか、これが私に課せられた責任でございます」
 ノーベル平和賞も受けた佐藤栄作総理は1967年(昭和42年)12月11日の衆院予算委でこう述べた。
 あれから55年、非核三原則はメッキがボロボロ剥げだして、もやや不滅の金字塔ではなくなったんじゃないか?
 タカ派の安倍晋三元総理らは「核シェアリング論」をぶち上げているが、岸田文雄総理は3月10日の参院予算委で「非核三原則を堅持、政府としては核シェアを議論しない」と答弁した。
 しかし「一般論として、国の安全保障のあり方は時代状況、国際状況などを踏まえた国民的議論があるべきだ」と含みも残した。
 何事も議論をしなければ前に進まない。議論は大事、それが民主主義だ。

 一体、この先…。

 同時に平和憲法の根拠になっている九条(主に戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認)や、日米安全保障条約についても、世界情勢を一変させたプーチンロシアのような異常な帝国主義者を目の当たりにすると、日本はこのままでいいのか?と不安になってくる。
 九条は自衛隊を「軍隊」と認めていない。政府は自衛隊は「我が国を防衛するための必要最小限度の実力組織であり憲法に違反するものではない」と奥歯に物がはさまったような言い方をしているが、こんな宙ぶらりんに早くケリをつけなければなるまい。
 一体、この先…。

 中・ロ・北などの威嚇で緊迫する世界情勢。
 せめて日本は「平和の希求」という憲法理念を守りつつ、非核三原則のうち「持ち込まない」という縛りを外す議論を始め、自衛隊の人格を憲法上に明記する覚悟がないと、国際社会の流れに沈没してしまう、とおいらは心配だ。
 平和は天から降ってこない—。

 一体、この先…。

 さて、あすは晴れるのか?曇るのか?

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