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コロナさん、いつまでご滞在ですか?〜*落書きnote

 読んでいただくご縁を得たあなたに敬意を表します。
 今度は第六波—。コロナさん、おまえさん、ちょっとしつこいよ。全世界を覆うコロナ。もうつき合って二年、まだ居座るつもりらしい。困ったもんだ。人間って、つい気が緩んじゃうんだね、強烈な感染爆発。
 すべての分野に甚大な影響。もう、うんざりだよ。

 小林一茶はその昔、年の暮れにこう詠んだ。
 「とく暮よことしのやうな悪どしは」
 災害、飢饉、疫病。今年のような悪い年は「疾(と)く=すぐに=暮れよ」と憤ったが、願いも空しく。コロナとダブるなあ。

 「角川俳句」(角川書店)はコロナを題材にした。
 「春聯の扉は拒むかに疫病かな」(中原道夫)
 春聯(しゅんれん)は中国の春節の風習の一つ。疫病は「えやみ」。
 同誌には神野紗希も、コロナ生活下でこんな句を寄せた。
 「社会的距離たんぽぽと私の距離」
 「都市封鎖すり抜け猫としゃぼん玉」

 同人誌「春耕」主宰の棚山波朗は「コロナ禍の新宿横丁後の月」と。コロナ拡大で厳しい経営を強いられている飲食店だが、棚山はサラリと詠んだ。
 おいらも真似事。
 「咳き込めば車内一変ラッシュどき」

 四国愛媛県は松山東高校の山根大知は「センバツ!全国高校生即吟俳句選手権」で最高点を獲得した。
 「化膿した地球を燦々と花火」
 そういえば、かつて花火は疫病退散の祈りをこめ打ち上げられた。「化膿した地球」はコロナだけでなく、温暖化でも傷んでいる。

 能村研三の有名句。
 「慎みの厄病の空はよなぐもり」
 厄病(えびょう)は疫病。「よなぐもり」とは春の季語で、黄砂で曇ったような空模様だそうだ。
 コロナさん、いつまでご滞在ですか?(人名敬称略)
 さて、あすは晴れるのか?曇るのか?

 *俳句巡礼 絶頂の東西南北吹雪くかな(折笠 美秋)

 季語は「吹雪」で冬。雪国では人間の生存を左右する。山の頂上に吹き荒ぶ雪。ホワイトアウトで方向さえ見失う。雪は詩情と共に残酷さももたらす。
 【折笠美秋=おりがさ・びしゅう】神奈川県生まれ、新聞記者、俳人、高柳重信に師事、「俳句評論」を経て「騎」創刊参加、筋萎縮性側索硬化症(ALS)に倒れる、1934年(昭和9年)~1990年(平成2年)
 【俳句手控え】一月二十日は大寒。一年で最も寒い日とされる。三寒四温を繰り返す。「大寒の一戸もかくれなき故郷」は飯田龍太。二月三日節分、翌四日立春。春は近い。

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