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芝居と音楽 

それに強く惹かれたのは、自分の人生に強烈なドラマが必要だと感じていたからだ。

本音を話すとしたら、人の人生なんてどうでもいい。

乱暴かもしれないけれど、人の体験談や素晴らしい経歴は、何もかもをさぼってきた僕には、負の感情を煽って、可能性を狭めるくらいしか役に立たない。

自分はどんな人間でどんな強みがあるのか
それも最後には大した問題じゃない。

自分自身を知っていた方が良いに決まっている。だけど、一番大事なのは、好きか嫌いかを明確に持っていること。

それを何にも邪魔されず、素直に信じられるかだと思う。

嫌なものから徹底的に逃げて、好きなものをとことんやってみる。僕は一か月前にそうやって生きると決めた。

それは、自分の人生をコントロールできないと思い込んでいた僕が、目の前の小さな選択の連続で、現実が変わっていくと感じられたからだ。

生まれてから、おじいさんになるまでのほとんどを、僕たちは他人と過ごしていく。その中でのルールや常識と、自分の中から勝手に生まれる欲望に、自然と折り合いをつけながら生きていくけど、ひどく打ちのめされたとき、何かに絶望した時、自分を救ってくれるのは、常識や正しさや万人受けするまとまった正論なんかじゃなかった。

ただ好きなこと、こんな風になったら最高だよな。そうやって妄想できる世界があるから、僕たちは現実を生きていられる。

もしかしたら、叶うかもよ。

そんな軽い気持ちで踏み出した一歩が、夢のような現実を叶えているんだ。