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psyco展に行って

2024年5月31日に鈴本美愉さんと佐藤詩織さんが開催したPSYCHO展行ってきました。
この感想はpsyco展を見たその日のうちに書いたものです。
芸術素人が書いた偉そうで拙い文ですが最後まで読んでくださると嬉しいです。


この個展に行こうとした理由はしーちゃんともんちゃんが作ったものを見に行きたいのもあったが、それ以上にもんちゃんとしーちゃんに会いたいなっていうとても不純な部分が大半であった。
それに、入ってすぐの感想は「あれ、なんか誰でも作れそうなガラクタの寄せ集め?」だった(非常に失礼)。けど入って作品の世界に浸っていくうちに考えが変わった。

この写真から感じた視線で2人の世界観に一気に惹き込まれていった。

この写真から感じる視線には既視感があった。2人が欅坂として活動していた時に魅せていた眼差しそのものにも感じた。けどそれとはどこか違う感情が込められている視線に感じた。この写真を見た時からこの作品展を見る視点は変わった。欅坂で卒業した2人は何を見せてくれるのだろうか、櫻坂を体験していない2人は何を見せてくれるのだろうか、欅坂で卒業して数年が経った2人は何を見せてくれるのだろうかと。
ほどなくして考えがまた変わった。2人が開いてくれた個展を、2人を、「元欅坂」の色眼鏡をかけた状態で見てもいいのかと思った。そこで改めてこの個展のテーマは何であるかを確かめた。この個展には「なかなか言葉や行動で表現しきれないpsycoな部分を作品として手に取って見て、何かを感じていただけたら嬉しい」というコンセプトがあったらしい。ではこの個展に込められた「言葉や行動で表現しきれない」「何か」はなんなのだろうかと、純粋な気持ちで作品を見ることにした。
作品はどれも手が込んでおり、見る度に新しい気づきや見逃していた可愛らしさや印象的な表現が見つかった。
その中でも特に目を惹かれたのがしーちゃんの作品だ。


この作品を目の前にして息を飲んでしまった。この衝撃に近い感動からしばらく時間が経った今でもこの作品に対して何を言えばいいのか分からない。
芸術作品に疎い自分が言うのもはばかれるが言葉にするとこんなものだろうか。
白いキャンバスに写るしーちゃんは地面を強く踏みしめているようで力強く美しく舞っているよう。使われている絵の具も彩度の高いものをシンプルに使うことでより白黒との対比がより明らかになってしーちゃんの力強さが際立っているように見える。
美しい、かっこいい、綺麗、が共存し、これほどまで限りないパワーを感じる絵は今まで見たことがなく本当に感動した。

この個展はまた、「目」をひとつのキーにしているように感じた。

入口に敷かれた絨毯、この個展は土足禁止だった
いつ見ても惹き込まれる目をしている
目が左右非対称な怪獣
描かれた女性?からは涙のようなものが


入口に目が描かれている絨毯、片目がひっくり返った怪獣、片目しかない女性(?)、そして目力の強いもんちゃん。至るところに「目」、「目」、「目」である。日本人は会話や人と接する時に「目」を見ることを意識するという特性があるらしいが、それが如実に出ている作品の数々だった。そこから何かを感じる自分もまた類に漏れず日本人だなぁと思う。(「何か」を言葉にできない自分の感性はまだ未熟だなぁ笑)

他にもまだまだ気になるところは腐るほどあった。宇宙人に見たてられて置かれた小さな人形は肌色のものしか頭が黒く塗られて無くてそれは果たして髪の毛がある地球人を表しているのだろうか、先程説明したしーちゃんの絵が影に隠されるように置かれているのはその絵から出るパワーが他の作品に影響を及ぼさないためだろうか、この個展の軸となる作品はどれだろうか、その基準があるのならこの空間をどう見せようと設営したのか...

この展示は去年の9月から開催に向けて準備を進めていたそうで、その長い時間をかけられた2人の想いが存分に感じられた作品展だった。制限時間の1時間が本当にあっという間に感じられる素敵な空間だった。しーちゃんが体調不良でお会いできなかったのが心残りだなあ。2人が作り上げたこの個展を見られて本当に幸せです。





あともうひとつ。目の前でグッズのステッカー売り切れたの悲しすぎた。笑

鈴本美愉さんに直接伝えきれなかった想いがどうかご本人に届きますように...

2024/05/31

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