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黄金色の虎に憧れた

その虎に成りたかった
真似をして真似をして

その虎のようには成れなかった
真似も出来なくなって
我武者羅に生きた

不格好な濁った色に成っていた
変な色と言われた
悔しかった泣きたかった

こんな色は嫌だと思った
もう黄金色なんて成れない
非難された

吠えた吠え続けた

もう何を言われても聞こえないようになった
否定できるのは黄金色の虎だけだと

誰かが虎がいると言った
虎に成れたのだ

誰かが格好いいと言ってくれた
瞳だけが黄金色の虎になれた

黄金色の涙を流し 吠えた
全身が黄金色に染まった気がした

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