私が今さらに個人サイトを推す理由。

私が個人サイトを初めて持ったのは、もう20年近く前です。
当時はそもそもインターネット黎明期だったため、今のように小説投稿サイトがなかったし、オンラインで簡単にサイトを作れる時代ではありませんでした。

どんなものであれ自分の作品を発表したり、好きなものについて思う存分語ったりするには最終的に無料・有料のレンタルサーバーを借りて、そこにFTPやファイルマネージャーでHTMLファイルをアップロードしてサイトを作るしかなかったわけです。

ところが時代は移り変わり、絵でも小説でも発表できるプラットフォームが出てきたし、アカウントさえ取得すれば自分の作品をポートフォリオのように展示することもできるようになった。
ブログだって高機能化して、きちんと作品ごとにページ送りできるようになっているためナビゲーションも問題なくなってたりする。

じゃあ今更古臭い個人サイト・同人サイトとかなくてもよくね?と思われそうですが、ここはあえて声を大にして言いたい。

そんなこと全然ないぞ!?

というわけで、ネットの片隅から個人サイトでの活動を推し続ける勢としての主張を熱く語らせていただきたい。

自分だけの城を持てる

ぶっちゃけ、サイトを作るのは面倒くさいです。
でもだからこそ、一度作ればとんでもなく愛着がわきます。
なによりデザインやレイアウトにこだわったり、見え方・見せ方まで計算することができます。

規約を気にする必要がない

ジャンルがどうあれ、Rの判断って結構難しいんですよね。
ネットサービスの場合、その判断は自分ではなく運営が行います。
なので自分では「ギリR15だからセーフ!」と思っていても、運営が「これR15超えてます」と判断したらNG。
R18のサービスに作品を移すか、引っかかった部分を書き直すか、もしくは諦めて削除するしかなくなるわけです。

つい最近実際に起きたことですが、なろうで追いかけていた連載が、R規定に反すると警告を受けたとのことで、作者さま判断で作品を丸っと削除されました。
その方はご自身で個人サイトを持っておられたため、バックアップとしてダウンロードしていた小説データを元にサイトの方に再アップしてくださったのですが(ありがたい……)、やっぱりこういった規約に左右されるのがしんどいです。

たぶんそういう事情からR描写がないのにムーンに投稿されてる方も多いんじゃないかと思いますが、個人的にはそういう事を考えるのがそもそも面倒くさい。
なので自分の裁量ですべてを決められる個人サイトが一番だ!となるわけです。

あとはデザインにこだわった結果、うっかり表示を義務付けられてるサービスのバナーやリンクを消してしまってor見えづらくしてしまって利用停止に追い込まれたとかよくありました……

あ、もちろんサーバーの規約は守らなければなりませんのでその点はご注意を!

作品消失の危険性が少ない

過去にちょくちょく見かけたサイト閉鎖の理由が、「諸事情によりID・パスワードがわからなくなったので更新できません」や「公開していた作品が消えました/消してしまいました……」や「PCが壊れてサイトデータがなくなりました」でした。
特に前者2つはケータイサイトや小説投稿システムでよく見かけましたね。

人様のサービスに乗っかって作品を発表することで怖いのが、せっかく作った作品が、ある日丸っとなくなってしまう可能性があることです。
これほど絶望的で、創作意欲を削り取られることはない。

PCが壊れて……についてはホームページを丸っとダウンロードできちゃう系のソフトがあるのでそれ使えば最終更新時時点でのデータ取得できるよね?とか思ったりしましたが、まあそこはそれとして。

個人サイトの場合、基本的には自分のPC上でファイルを作成し、FTPやファイルマネージャーでアップロードします。
つまりこの時点で、サーバー上とPCにデータが2つ存在するわけです。
なのでPCが壊れたり、何らかの事故(ウイルスとかうっかり削除とかサーバーエラーでデータが壊れたり)でサーバー上のデータが使えなくなったとしても、基本的にはPCからデータをアップロードしなおしたり、もしくはサーバーからデータをダウンロードすれば問題なく最終更新時の状態に復帰できるはずです。

サーバーのアクセス方法がわからなくなったという場合でも、サーバー会社に問い合わせればちゃんと教えてもらえるはず。
まあ無料サーバーだった場合はカスタマーサービス的な面で難しいのかもしれませんが、それでも大体は何とかなるはず。

規約による著作権侵害の恐れがない

分野を問わず、作品を投稿できるサービスができるたびに話題になるのがサービスの規約
どれもこれもかなり前の事で具体的にどこがどうだったとか覚えてないのですが、ブログを含めてかなり悪辣なものがあった記憶があります。

一番エグくて今も記憶に残っているのが、「掲載された作品は著作権が譲渡されたものとみなすため、運営会社が勝手に出版してもいい」なる規約。
多分Aから始まる今も人気のブログサービスだったような?
当時はネット上ですんごい紛糾して炎上して、作品を他に移した人がたくさんいたように思います。

でも自サイトであれば、その心配もありません。
「サーバーにある作品は全部うちの」とかいうレンタルサーバーはさすがにないはず。(ないよね?)
いや、無断転載はあり得ますよ?
でもそれはどのプラットフォームを使っていても同じなのでまた別のお話。

Web関係の知識を得られる

これは完全に副次的なものですが、最低限のHTML&CSS、あと基本的なJavaScriptやPHPなんかの知識を得ることができるからです。

それの何がいいんだ?と言われそうですが、ここ数年でプログラミングできる人への求人がすごい勢いで増えています。
クラウドワーク系でも、WordPressのセットアップやランディングページ(LP)作成の依頼は想像以上に多い。
つまり自分でサイトを作れるだけの知識があれば、ちょっとしたおこづかい稼ぎや副業を始めることも可能なわけです。

あ、正社員1本という働き方が悪いとは言いませんよ?
でもいざとなったら自分の腕で稼げる、って逃げ道はあって然るべきだとも思うの。
私も現在進行形で知識をアップデートしてそっち方面で稼げるようになろうとしていますが、知識ゼロから入るよりも基本知識があれば新しい知識や技術の吸収は早い。はず。

というわけで

色々ごちゃごちゃ書いてきましたが、言いたいことはただ一つ。

みんなも個人サイト・同人サイト作ろうぜ!

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