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再生塾アドバンスコース

今年、僕は再生塾アドバンスコースに挑戦してみることにしました。
福岡から関西へ5回通い、移動代と宿泊費だけで20万円を使用するという大きな投資になりますが、挑戦した意気込みを整理するため今回NOTEにまとめてみました。

1.再生塾との出会い

(1)地域再生の戦略ー「交通まちづくり」というアプローチ

僕の再生塾との出会いは、関西大学経済学部教授の宇都宮浄人先生の著作である『地域再生の戦略ー「交通まちづくり」というアプローチ』です。

この本が出版された平成27年(2015年)当時、大学2年生だった僕は宮崎から関西へ足を運ぶことにはハードルが高ったため、挑戦はしなかったものの、人材育成の場があるということを知りました。

この時は、九州の人材育成の場として紹介されていたQサポネット(地域と交通をサポートするネットワーク in Kyushu)へ参加し、その縁で大学院の研究室のお師匠と出会い、進学するきっかけになりました。

(2)再生塾基礎編・技術者セミナーへの参加

時は過ぎて、新社会人となった令和2年(2020年)。
一度は再生塾の雰囲気を知ってみたいと思った僕は、再生塾の基礎編にオンライン配信で参加してみることにしました。
オンライン配信に参加したものの、話の一部を聴くことができるだけで、全体の雰囲気を掴むことができなかった僕は、10月に実際に大阪へ足を運んで技術者セミナーに参加することで、再生塾の雰囲気を知ることができました。

再生塾は、Qサポネットと比較して、まちづくりや哲学の視点など幅広い視野から交通まちづくりにアプローチしている印象を持ちました。

(3)日本モビリティ・マネジメント会議への参加(JCOMM)

令和3年(2021年)のモビリティ・マネジメント会議は熊本開催ということもあり、熊本へ足を運び参加してみることにしました。
このとき私が大学院時代に研究したモビリティ・マネジメントの内容が賞を獲得したのも合わせて見に行きたいという気持ちがあり参加しました。
その際に、自分の立ち位置は、Qサポネットと大学院の研究室、再生塾の繋がりがベースになっていることを感じました。

2.アドバンスコース挑戦のきっかけ

(1)アドバンスコースとは

再生塾のアドバンスコースは、バス会社と鉄道会社もしくは鉄道沿線に関わる問題について半年に渡り、グループワークを通して考え発表するもので、実際に参加をしてみると週1回ベースで定期的なWeb会議があったり、データをベースに分析したりと仕事以外に業務を1つ抱えるような感覚になります。
(福岡在住の私にとっては月1回関西へ行くことになるため、移動費や時間の負担も結構大きいです)

(2)参加参加する詐欺

大学生の頃から再生塾のアドバンスコースに参加してみたいとずっと言い続けて、かれこれ5年以上が経ち、いつまで参加する詐欺を続けるのかと自分の中で葛藤を続けてきました。
今年6月に興味がある学会が福岡であったのにも関わらず、不参加としてしまい、知り合いの方々がSNSで楽しく議論をしている写真を見てところを見て、行けばよかったと後悔を感じてしまいました。
だからこそ、参加してみて考えてみようと思い今回参加することにしました。

3.今できる努力をする

(1)今できる努力をする

今の仕事は橋梁の維持補修や設計がメインだから、公共交通やまちづくりに関する勉強会に参加するのは正解なんだろうか?とぶっちゃけ悩んで参加しています。
去年、仕事の内容について大学の卒業研究で共同研究を行った会社に質問をしたところ、再び縁ができて、お付き合いという形で橋梁の維持補修に関する講習会に参加しました。
本音を言ってしまいますが、話を聞いていても、興味が湧かないので途中で寝てしまいおまけにコロナまで貰い2週間仕事をしないというオチまでついてきてしまいました。
それならば、自分が興味を持って集中できる公共交通やまちづくりの勉強会や学会で勉強した方が時間もお金も有意義になると考え、今年からはそのように行動をしています。

また、何らかの縁がそこから生まれる可能性も十分にあるので、今僕ができることを一所懸命にすることが大切ではないかと思っています。

(2)地元へ知識を還元したい

公共交通の状況は、滋賀県に比べ人口減少が20年も早く始まった私の地元の宮崎県は深刻です。
地域間幹線バスのあり方についても該当路線しか実家付近を走っていませんが、僕は、ある路線の地域間幹線はなぜ必要か?とか、この路線の地域における役割は何なのか?とか他の公共交通機関とどう繋ぐのか?とか必要な議論がない中で赤字負担者の付替えに終始しているように感じられます。

また、鉄道も鉄道で輸送密度1000人/km・日未満の路線のあり方検討について、利用促進で対応していくという40年前にあった同じ議論を繰り返すようにしか感じられない自治体の姿勢を感じます。

福岡都市圏の減便・座席撤去・減車による混雑問題が福岡では問題になっている中、日南線や吉都線を維持するために福岡の鉄道利用者が犠牲になっているかもしれないとか。そういった報道が全くない宮崎の報道機関の姿勢についても問題があるように感じられます。

また、利用促進をするにしても、時刻表は既にJRより無料で配布されていません。
紙の時刻表を沿線自治体が作成して、地域住民に最寄り駅から何時にどこ行きの列車が運行されているという最低限の情報提供は行われているかも正直気になります。

もちろん、交通網が発達しておらず、他県から行き来するためには航空機一択となりビジネスコストが高くなってしまうため、流入する情報量が限られてしまうという問題点もあるので、そのような面での是正は国が主体になって是正していく必要があるようにも思えます。
例:整備新幹線の事業計画が無い県の航空路線については、離島と同様に航空券を安く購入できるよう補助制度の整備など

地元の問題に対して愚痴りましたが、ひょっとしたら、そこまで分かる人材がそもそもいないことも一因とも思いますので、そのような人材に自分がなって支えることができるようになれればと思っています。

4.草津線

今回、対象となる草津線は三重県伊賀市の柘植(つげ)駅から滋賀県草津市の草津駅までの36.7kmを結ぶ路線で、全線単線の直流電化路線です。
柘植~貴生川間は輸送密度が約2000人/km・日、貴生川~草津間は輸送密度が約15,000人/km・日で前者はローカル線、後者は都市近郊路線と路線特性が大きく異なるそうです。

走っている車両は、JR京都線やJR神戸線(東海道本線・山陽本線)を走る車両と同じ車両が活躍しています。

草津線を走る221系電車@草津駅

5.最後に

ぶっちゃけ、考えることも多いし、Web会議もあって、関西に行くための移動やお金もかかっていますが、Web会議の中で自分の気付かない視点に気付かされたり、大学時代の参考書を引っ張ってきてどうだったけ?と思いながらとても刺激を受けています。
12月に最終発表を終えた際に大変だったけどとても自分が成長できたと実感できるように頑張りたいと思います。


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