製品コンセプトからマーケティングコンセプトへ

まず、製品コンセプトというワードについて説明する。

製品コンセプトを簡単に述べるならば、「安くて、品質の良いものが売れる」という思考である。この思考が長らくマーケティングの中心だったため、各企業は、技術力の向上、発展を目指し、とにかく安く、良い製品を作ることを目指した。

しかし、一見合理的に見えるこの製品コンセプトには、ある欠点がある。それは、「顧客のニーズ」に目を向けていないことである。

本来マーケティングとは、顧客、またの名を消費者のニーズに対応した商品を作り、それを売り出すことが使命のはず。それなのに、良い製品を作ることばかりに集中した結果、本質の顧客ニーズを見落としやすくなってしまい、これをマーケティング用語で「マーケティングマイオピア」と名付けている。(マイオピア→近視眼)

そこで登場するのが、製品コンセプトよりも顧客ニーズを起点として考える、マーケティングコンセプトである。

マーケティングコンセプトのもとでは、上記で述べたように起点となるのは顧客のニーズであり、製品コンセプトが、極端に言えば「作ったモノを売る」のだったのに対し、マーケティングコンセプトは「売れるモノを作る」という発想方だと言えよう。

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