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引っ越しました(2)

後編、引っ越し当日。朝一番で鍵を受け取って新居に入った。

自力で荷物を持ち込む

引っ越し業者がくるのは午後。まだ何時間もあるしお昼もここで食べるし、実家を出て一人暮らしを始めた時は100%自力で移住した経験もあり「持ち込めるものは自力で持ち込むべ!」と炎天下でがんばる。雲ひとつない晴天であった。ちなみに朝からずっと眠たい。

自分の手で持ち込みたいものをカバンに詰めると、まあ…ヲタクなんだなあとなった。日用品よりも生活必需品とは言えないようなものたち。それを手伝ってくれた家族もバカにしないで肯定してくれて、子どもの頃から大事にしてるダンボのぬいぐるみについては「それならリュックに入れて連れていっちゃえばいいじゃない?」とかまで言い出す始末なので、ヲタクの家族なんだなあとなった。

昼寝したくてたまらなかったのに、おにぎりを一つ食べ切る間もなく引っ越し業者が到着。あっという間だなあ

アート引越センターさん

リーダーの小柄なお姉さんと、お兄さんの二人が到着。たぶん私より年下だと思う。近隣に迷惑にならないようにという教育なのか、スタッフ同士の会話は最低限で無駄話はなし。といいつつ、あらかた作業の先が見えてくると雑談の声をかけてくれたり、すれ違うたびに挨拶してくれたり。まだ荷物整理し切れてないんだよなとあたふたしてたら「慌てなくて大丈夫ですよ」の一言。安心できました。

お姉さんが指示を出して荷物を整理・運び出し、お兄さんが途中で受け取りトラックの中に詰めつつ、梱包材の準備をして持ってくる。素晴らしい連携プレイで、一利用者ながらその働く姿に学ぶものがありました。

搬出

荷物を詰めていて思ったことは、つくづく紙類が多いということ。本とか画集とか図録とか書類とか。

アートのお姉さん「この箱開いてますがガムテープで留めちゃっていいですか?まだ何か入れますか?」
私「それ重たいんで、これで運んでもらえるか確認してから閉めようと思って」
ア「(持ってみる)ああ。大丈夫ですよ」
私「本当に重いですよ?」
ア「大丈夫です」

文庫と単行本がびっちり詰まった段ボールの上にほかの段ボールをもう1個積み上げて運んでいきました。


とにかく段ボール1つでは搬出しない。小さい棚とかラックみたいなものを一緒に持っていったり。かと思えば家電製品はそーっと扱って準備していたらしく知らない間に運び出されていたり。そんな力持ちなので二人の作業にも関わらず、あっという間にボロクソ限界ワンルームはすっからかんに。

搬入

そして新居への荷物の搬入もスムーズに終わり、あとは新調することになっていたシーリングライトを取り付けてもらえれば完了という段階に。ライトがちゃんと手配されてるかどうかの確認をしてるのか、今までの作業からすると少し時間が空いていた。脚立でも持ってくるのかな? と思って、トラックに忘れ物がないことを確認して部屋に戻ったら、これからライトを取り付けるとのこと。背の高い人が椅子に乗っても絶対に取り付け不可能な天井高。

母「どうやって付けるんですか?」
アートのお姉さん「段ボールに乗ります」
母と私「!??!????!?????」

なんとさっき搬入してきて部屋の真ん中に積み上げた段ボールの山に乗るという。流石に嘘だろと思ったのだが、冷蔵庫に麦茶を注ぎに行った隙にその作業は終わっていて、天井ではシーリングライトが煌々と輝いていました…

そしてさらにその後休日の間に段ボールをすべて開けて部屋の整理を完了した今なので言いますが、荷物の破損・故障などは一切ありませんでした。本当にお姉さん、段ボールに乗ったんだよね…?すごない…? さらには家具家電のホコリや汚れを綺麗に拭いてくれていたのでとても気持ちよく使えています。

このnoteは引っ越し備忘録として書いてきたのですが、一つ声を大にして言わせてほしい。

アート引越センターはいいぞ!


体力消耗

しかし疲労がすごかった。作業中水分は気にして取りまくったがどうやら塩分が足りなくなったらしく、普段は食べない吉村家のカップ麺を夕飯に食べた。それでもしばらく作業してたらまた調子落ちてきて治りきってない感じがしたから、家族が帰ったあと一人で食塩なめた。思った以上に消耗してた。しかもそれでクラクラする感じが解消されたんだから侮れない。
なんかよくわからんけど水分摂ってるのに具合悪かったら塩をとれ。誰も見てないから大丈夫だ。


シンデレラフィット

新調した家具はなく、ほぼすべてが引っ越し先から引き続き使うもの。といっても家具らしい家具といったらIKEAのMICKE(今もうない型)くらいで、本棚とか収納備品はだいたいのものが無印良品とIKEA。あとはイオンやアマゾンで適当に買った収納カゴとかそういうの。

にも関わらずというか、それらのメーカーがサイズをきっちり作ってくれているからなのか、ここに置きたいと思って置いてみると大体の場所でミラクルフィットする。まるでここに置くために設えたかのようなシンデレラフィット。幼少期にジグソーパズルに夢中になった経験がとても生きた(と思う)。

今までの自分の選択による偶然が重なっているだけなのだけど「この部屋に来てよかったー!」と思ったし、何より気持ちいい。こんなにサクサク魔法のように片付いていくなら大掃除も楽しくなる。

なにに感謝したら良いのかわからないがありがとう無印(仮)、フォーエバー無印(仮)。


最初の一週間

荷解きを完全に終えて、使いやすいように改良を加えつつも大々的な引っ越しは完了。そしてオリンピック開催につき完全のテレワーク。ロフトをベッドにしてみた故に室温調整が大変でやや睡眠の質低下。寝ても眠くて日中にシエスタする日々。

ただ、冷房が直接当たらないことと、高い位置のため気温は高くなりがちだけど湿度は低い傾向にあるので割と快適に眠れる。ただやっぱりまだ寝起きに天井を見上げると方向感覚がわからなくなり「ここどこ!?」となるから、あとは慣れだろうか。冬の過ごし方も変わるだろうし色々と楽しみである。


住まい

昨年秋にひいたおみくじに「移住 春が良い」と書いてあったのは結構当たっていた。6月の推しの生誕が過ぎた頃をギリギリ春換算として、そこからちょうど一ヶ月で内覧〜引っ越しすべて終わった。

家にいる時間が長くなったことで、部屋が少し広くなっただけでも気持ちがガラリと変わった。ものが多い質だけど自由に使える/動けるスペースを残しておく、余白を作る大切さのようなものを知る。何かしようという気持ちになる。広くなったから好きな場所でくつろげるし、画集とか文庫とかどの本棚も取り出しやすくなった。

うつ診断されてからちょうど一年経つわけでもあるが、今振りかえると窮屈なクソ狭ワンルームに何十日もこもって生活してたらそりゃ体調崩すなぁとしみじみ。今まではそこまでのストレスを感じたことはなかったから、いかに外出した先で過ごす時間が比重を占めていたかを思い知ることとなった。

外出自粛の雰囲気はまだまだ続くしひと段落したとしても今まで通りの生活感覚に「戻る」ということはないだろうから、外だけでなくうちで過ごす時間も今まで以上に丁寧に過ごそうと思いました。おわり。



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