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ブログの葛藤

動画のアップについてちょっと議論になっているのを見た。有料配信したコンテンツをSNSなど無料で不特定多数が閲覧できる場所にアップすることがいいのかどうか。配信の出演者たちが好意的であってもそれはどうなのか。などなど。

形は全然違うのだが、私もブログや実況のたびにそう思うことが多々あったので書こうと思う。


実況

まず2011-12年頃、劇場ロビーに足繁く通ってツイート投稿による実況をしていたことがある。そのころはまだDMMオンデマンドでの生配信がなかったころだったし、当選して場内で観ている人は携帯電話を使用できないので、リアルタイムの情報はロビーからの実況が一番早かった。ロビーも撮影録音はできないので、文字情報になる。

メモリストさんのようなお墨付きもない一人のヲタクのツイートが「事実」として拡散されていく様子は、ふと冷静になった時に恐ろしく感じた。嘘を書いたことは誓って一度もないが、事実を100%伝えられていたわけでもない。発言者のミスや誤記・曖昧な表記なども少なくなかった。
この方法は10年後の今はスタンダードになってはいけないと思う。いくらだって悪いデマを流す手段として使われてしまうから。DMMオンデマンドでAKB48の劇場公演が同時生配信されるようになったことは時代の流れに適っているし、そこにある情報が全て。発言が間違って伝えられることもないし、むしろテキスト実況がいかに乱雑だったかが知らしめられることとなり身を引き締めたところがある。

ここで考えたいのは、ネット上での残し方
1.発言を文字に起こして残すこと ←これはOK
2.キャプション画像をとって静止画を残すこと ←グレー
3.動画を録って音声・映像として残す ←これはNG

DMMオンデマンドについては有料配信なので、動画をアップしたら確実にアカバンされる。ただし静止画のみ、あるいは発言のみの切り取りであれば容認されている。

難しい。本人たちにとっても綺麗に撮ってもらったキャプ画が使い勝手が良く、重宝することはわかっている。ただ、かつて村山生誕で「どんどん拡散してほしい」の発言で「オンデマのキャプをとって」と言った部分が編集でカットされた上でアーカイブ配信されたことを考えると、公式としてはキャプ画もNGなラインということだ。

映像を売っているサービスであるわけだから、映像となれば静止画でも動画でもNGってことなんだろう。でも、音声をテキスト化したものはどうなんだろうか。海外のTwitterだとメンバーのモバメ(有料)を英訳したテキストを堂々とツイートするアカウントが大量のフォロワーを有していたりするが、それとこれとはわけが違うのだろうか。…など考える。

私も当時はいろんなかたにツイートを見ていただいて、推しに貢献できてると感じていたし自信も持っていたけど、実際その行為をよく思っていない方も多いだろうと思う。

ブログに文字で残すこと

今のブログもそうだ。舞台やライブの感想なので生の現場、あるいは映像として残された作品には到底叶わないことだが、例えばファンクラブ限定のトークを文字に残しておくかはブログ公開の直前まで相当迷った。結局上げたのは、そのイベントが動画などの形で残る見込みがないイベントだったから。

「残る見込みがないから」頑張って書いたものの最大級が、2017年1月16日の13期公演のブログだった。円盤化されないと事前に言われていたから、あの記事には当時の自分の全てを注いだ。

一つ断っておくが、よく「どうしてそんな覚えてられるのか。録音でもしてるのか」などとぼやかれることがあるが、私は録音機器を現場に持ち込んだことは誓って一度もない。ステージを目に焼き付けることに集中しているし取材で行ってるわけじゃないから、メモを取るにしてもアンコール発動中にセットリストの曲順をさっと書いておくくらい。MCは情報量が多いからとてもその場ではできない。
私の頭で記憶している物を、芋づる式に思い出して文字にしているだけ。だから言葉の選び一つ一つも曖昧でニュアンスでしか書けない。ちなみにコンサート後は、頭を"高画質モード"にしてあれこれ記憶しているため非常に疲れていて、飲み会で感想戦をするパワーなどないので大体いつもまっすぐ帰路につく。
もしも私のブログが録音したものを文字起こしして書いているものだとしたら、あんなレポはパーフェクトではない。私の技術なら発言を一言一句狂いなく文字起こしした上で文章として整えてみせる。

「私ならいい」けど

こんなことを書くのは難だが「私ならいい」と誰もが思っていて、私も「私だったらいい」と思っていて、どういうことかというと「私は推しのことが大好きで推しのプラスになることしか書かないしあかん発言は書かない」という取捨選択ができるのだが、そこの分別がない人がいる。推しの失言・失態・世界発信したら顰蹙を買うとわかることまで丁寧にまとめる人がいて、そこを誤って炎上したのがかつての優気であった。そういう人にはもう絶対なってはいけないと誓っている。だから編集のブレーキを書ける。むしろ炎上する前からかけてはいたけど、今は胸に深く刻み込み、肝に銘じている。

書くべきか、書かざるべきか。To Write, or not to write.


話を戻そう

動画のアップについては特に難しいと思う。無料で配信されている部分・有料でしか配信されてない部分とかいろいろ多様化しているし、明日からもまたそのテクノロジーはどんどん進化していく。特に動画配信サービスはリアルタイム配信、アーカイブ配信ともにコロナ禍のこの1年でだいぶ状況が変わったしこれからも変わっていくでしょう。ユーザたちの使い方も変わってきていて、ルール整備が状況に追いついてない。だから今後、動画の版権やらなんやら、本人たちの許容や大人の事情やらもどんどん変わってくると思う。


ここは戯言を書くnoteなので結論は求めないが

思うことは、ルール違反に神経使いすぎると自分が疲れちゃうから、そんなにめくじら立てる必要もないんじゃないかということ。ヲタクも必要以上に憂うことはないんじゃないか。オンデマの場合もネット配信の場合も共通して、動画に出演してる本人たちは悪く思っていないみたいだから。
まずは、ファンがきちんと支払えばいい(払って支える)。だってそれ以外にできる行動ってなくないか。

投稿者のマインドが一番大事だと思っている。To be, or not to be. ネットが生活基盤になった今、みんなが自分の手綱を締めること。

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