名前がつかない関係
天井を見つめて
意識が消滅した世界を想像する。
そうするとたまらなく恐ろしくなって
考えるのを止めてしまう。
そんな幼少期の頃からの癖が
私にはある。
死への恐怖とは少し違う。
もっと広範的で
もっと永遠無窮に続いているもの。
私という存在が消えることには
恐怖はなくて。
つぎはなににうまれかわるのだろう。
そんなふうに
あたらしい物語を創り出すのは
たまらなく楽しい。
わたしがもっと恐ろしいと思うのは
本当に宇宙から何もかもが消滅して
何もかも創り出せない世界が
訪れること。
そんな世界を想像するのが
とってもこわい。
それは
愛するだれかに抱きしめられて
その体温のせいで
とろとろに溶けそうになっても
その絞めつけで
ぐちゃぐちゃに崩れそうになっても
埋まらない孤独なんだとおもいます。
それでもこのさみしさを
埋めてくれるだれかを
もとめてしまうのです。
2017年~(高3)
「私の、友達とおんなじ誕生日なんです笑」
「Hello talk」というアプリを、当時iPhoneに入れていました。
外国語を勉強するユーザー同士がお互い交流しながら言語を学習できる、言語学習者のためのスマホアプリです。
「もう少しで受験生にもなるし、英語の勉強のために」
と思ってのことでした。
カナダ、フィリピン、インドネシア
色んな国籍の人達と、メッセージのやりとりをしていました。
1年半くらいは、続けていたと思います。
同じ国籍の人(日本人)と話すことも、ありました。
その中で偶然出逢ったのが、6年経った今でも交流を続けている
1つ歳下の、顔も知らない女の子です。
彼女は受験生だった私にとって、精神安定剤のような存在でした。
センター試験は大惨敗。後期試験になるまで、合格通知はなし。
メンタルはボロボロで、悔しさのあまり泣き崩れていた私は、彼女のもつ純粋な心と、その心をそのまま投影したような透き通った声に、どんどん依存していきました。
これからの人生の中で、彼女以上に電話をする人は果たして出てくるのだろうか。そう思うくらい、深夜に他愛もない会話を何時間も何時間も、続けていました。
ほんとうは電話するようになるまで、すごく時間がかかっていました。
仲良くなるまでの壁みたいなものは、ありました。
でも「電話したい」ってずっと言い続けてたんです。
そしたらできるようになって。
つぎは「名前を呼んで」って言い続けてました。
関係を続けるために、ずっと、なにかを繰り返していました。
でも、その時間が無かったら、今のような関係性には、きっとなっていなかったと思います。
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