第4話:「これも悪くないな。」から始める。

2/18/2023

　ある目標に向かって進んでいる時、気づいたら違う方向へ進んでいたとしましょう。もしあなたが、その状況下にいたらどう思いますか？「無駄なことをしたな」とがっかりしますか？「これも少しは面白いな」と少しは前向きな気持ちになりますか？
　私は、2022年8月の頭に、EDMのフェスに参加するために、サンフランシスコへ行きました。しかし、そのフェスティバルをよく分かっていなかったので、周りの人の流れについて行きました。そして、その結果辿り着いた場所で、アーティストのパフォーマンスを観ていました。ですが、全くEDMが流れてきません。すると、今観ていたアーティストのパフォーマンスが終わり、バックスクリーンにスケジュールが表示されているのが見えました。そこには、〜Stage 、〜stage、〜stageと書かれていて、私はその瞬間初めて、この会場には複数のステージが設けられていたことを知りました。つまり、本来の目的とは違うことを私はしていたのです。
　しかし、私はそこでガッカリするのではなく、「普段は聞かないジャンルの音楽を聴くのも良いな」と思い、そのフェスが終わるまで、そこでずっと色んなアーティストのパフォーマンスを楽しみました。
　なぜ、本来の目的とは異なることをして、楽しんでいられるのでしょうか？
　なぜなら、私は、新たな楽しみ方を発見しましたからです。正直最初はちょっと良いなくらいにしか思っていませんでした。しかし、私はその曲の好きなところを探し始めたのです。そうやっているうちに、どんどん楽しくなっていきました。要するに、私は、自分自身で興味を育んでいたのです。そして、それが新たな楽しみ方の一つです。
　あなたもこういう経験はありませんか？例えば、そんなに好きではない子に告白され、なんとなく付き合い始めると、徐々にその子の良さに気づき始め、自分も相手の事を好きになっている。少し話は変わりますが、インドのラージャスターン大学の研究で、恋愛結婚とお見合い結婚では、最初の数年は恋愛結婚の方が満足度は高いですが、長期的にはお見合い結婚の方が満足度は高いそうです。理由は、後者の方では、上手くいくか分からない前提からスタートし、お互いが歩み寄る努力をするからだそうです。
　私の場合でも、この研究の話でも、両方とも、相手に自分から近づいていくという部分が共通しています。なので、普段はあまり興味がないものであったり、知らなかったことに対して、少し面白いかも？悪くないかも？と思ったら、自分の方から歩み寄ってみてください。そういう行為は人生を少し豊かにしてくれるかもしれません。