Who's Almirón? アーセナル謎の新戦力候補に迫る

皆さんこんにちは、TDKです。

近頃は気温の変化も激しくなり、衣替えが皆さんの頭を悩ませているのではないでしょうか。ちなみに私は日頃、部屋着とスーツしか着ていませんので、現状そういった懸案は皆無です。しかし、そろそろ服装にはより一層気を遣っていきたいですね。様々な場で皆さんとお会いする機会も増えていくでしょうし、「典型的なネット弁慶オタクやんけ!」と思われないように、精進していく所存です(笑)

さて、最近の私と言えば、専ら動画作成にハマってしまったピエロであります。いや~、これが結構楽しくてですね。こうやって文章を書いていても、効果音やエフェクトを付けたくなるくらいには重症です。基本的には無料で出来ることもたくさんあるのですが、欲しくなったコンテンツ開放にはノータイムで投げ銭をしています。といっても数百円程度のものがほとんどですが・・・。よろしければ皆さんも挑戦してみてはいかがでしょうか。私なんかでよければ、いくらでもお教えいたしますよ!(ちなみに料金は¥0です。その代わりに愛情をください。愛飢え男の嘆き。)きっと十人十色の、素晴らしい動画たちが世に放たれることになるでしょう。あ、権利関係的には割とグレーでしょうから、その辺りは自己責任という形で・・・(笑)

と、オタク特有の早口が顔を出し始めたところでようやく本題に入ろうかと思います。

アーセナルファンの皆さんならご存知エンゾンジの通り、我らが愛息子でチーム最古参のアーロン・ラムジーの契約延長交渉が破談に終わってしまったようです。その報道を受け、後釜獲得報道が紙面を賑わし始めました。その中でもいきなり交渉の進展が伝えられたのが彼、ミゲル・アルミロンです。存じ上げていた方は正直少なかったのではないでしょうか。私もその一人であったため、色々と調査をしてきました。どうぞ、お付き合いくださいませ。

◎Player's Profile

名前 Miguel Almirón(ミゲル・アルミロン)
生年月日 1994年2月10日生(24歳)
国籍 パラグアイ
身長 174cm
体重 70kg
所属 アトランタ・ユナイテッド(MLS)
ポジション MF
利き足 左
市場価格 1,000万ユーロ(transfer marketより)

現在24歳と、これから脂が乗ってくる時期にあるアルミロン。「アルミロンの上にあるミロ(画像は検閲によって削除されました)」というギャグが流行ったら私が起源主張をしたいので、ここに記しておきます。2016年頃からパラグアイ代表にも選ばれています。調べたところ、コパ・アメリカ2016にレギュラークラスとして出場していました。そう言われてピンときた方はすごいと思います。私は全くと言っていいほど記憶にございません。

余談ですがこのアルミロン、Mr.ビーンの実写役でお馴染みのローワン・アトキンソンに似ている気がします。ほら、何となくそう思いません?(笑)

さて、そんなアルミロン。ご覧の通り、比較的体格には恵まれておりません。ちなみに、香川真司が175cm 68kgとのことで、香川とほぼ同じような体格だと思ってもらえると多少は伝わるかと思います。

細かい情報については、みんな大好き
WhoScored
https://www.whoscored.com/Players/303924/Show/Miguel-Almir%C3%B3n 
を参照しました。より詳しく知りたい方は、このURLからアルミロンのデータを洗ってみるといいかと思います。新たな発見があるかもしれません。
そしてアルミロンの主な長所を列挙すると

キーパス・ドリブル・クロス・スルーパス・ロングシュート

と軒並み技巧に優れた選手に該当する属性が付与されています。実際、左足でのプレーには目を見張るものがあり、この評価はある程度妥当であると考えています。ちなみに、今季のリーグ戦では12得点11アシストを記録しており、その能力の高さが伺えます。

一方で、短所の方はというと

空中戦

が挙げられています。いやいや、さすがにもうちょっとあるのでは・・・?まぁその辺は実際に2試合ほど視聴した私が語る役目を果たしましょう。MLSでは目立たなかった弱点もあるはずですし。何せプレミアは魔境ですから。良くも悪くも。

◎試合を見てみた

さてさて、何事も百聞は一見に如かずとはよく言ったものです。その選手について知りたくば、実際に出場した試合を観るのが一番でしょう。もっとも、MLSとなるとさすがにサンプル自体が少なかったのでアレですが(笑) 直近の様子が知りたかったため2018年の試合に限定したところ、2試合しかありませんでした・・・。というわけで前述の通り、何とか2試合は観ました。え、どこで?ゲフンゲフン

①FCダラスvsアトランタ

まずは1試合目。右も左も分からずに飛び込んだMLSの試合。初体験でした。第一印象は「大味」。なぜか無性にチキンとビールが欲しくなりました。もちろん大味の。プレミアリーグの試合をさらにザックリさせるとこんな感じなのかもしれません。テクニシャン、やりづらそう・・・。その中にあって、傑出した成績を残しているアルミロンの能力の高さを改めて実感します。個人的に印象的だったのは、積極的に鳴り物を用いる応援スタイル。MLB(野球)は鳴り物無しで人の声だけで応援をしていたので、少し驚きました。結構騒がしかったです(笑)

さて、肝心の試合内容。アルミロンは恐らく3-4-3の左シャドーの位置に入っていたかと思いますが、その辺りはまぁだいたいで。
とりわけ前半のお話。アルミロンが全然触らへんやんけ!!!と叫びだしてしまうような内容。ダラスの堅守とフィジカルの強さが目立っていたかと思います。

これは2試合共を通して当てはまることなのですが、前評判通り、主戦場は中央レーンから左ハーフスペースにかけてのエリア。右に顔を出すシーンは観た限りほとんどなかったのではないでしょうか。「サイドもやれる」という話は結構見聞きしましたが、ウインガータイプではなさそうです。サイドに置いた際にもあくまでプレーメーカーとして振る舞うタイプなのでしょう。例えるのであれば、エジルを右サイドとして起用した際のイメージが近いでしょうか。
そして先に述べた短所について。実は長所の欄から省いた項目として

守備貢献

がありました。えぇ、これはいけない(笑) 全く守備をしないかと言うとそうでもないのですが、基本的には高い位置で漂っていることが多かったです。それもあってか中々ボールに触れる機会がありませんでした。チーム戦術等々との兼ね合いもあるため一概には断言出来ないのですが、この点については期待しないでおいた方が得策かと思いました。

そうこうしているうちに、1-1で折り返した後半71分。アルミロンが輝きを放ちます。

アトランタのボランチ脇でボールを引き出し、スペースを得て前を向き前進。斜めに走り込んだストライカー・マルティネスに正確無比なスルーパスを供給。このシーンのように、とりわけ左ハーフスペースで前を向けた際には類まれな攻撃力を発揮していました。ドリブルと配給の上手さはカタログスペック通りと言っていいでしょう。なお、この得点で見事に逆転を果たしたアトランタですが、この後2点を叩き込まれて華々しく散りました。
なお、MLSの順位表を見てもらえば分かるのですが、アトランタは東地区(なんてカテゴリーがあることすら初耳)の首位を走るチーム。決して弱いチームなどではないということは記しておきます。
(ちなみにFCダラスは西地区の首位。どういうレギュレーションで両者が対決するに至ったのかは未だに不明である。)

②アトランタvsロサンゼルスFC

そして1試合目の勢いそのままに2試合目。この試合はアトランタのホームゲーム。まずは何も言わずにこちらをご覧ください。

まぁ、何という豪勢なスタジアムなのでしょうか。驚きました。Mercedes Benz Stadiumと言うそうです。観客動員数のMLS記録も保持しているというのも納得です。ちなみに、NFL(アメフト)の試合でも使われているそうです。一度は訪れてみたい、そんな風に思わせるような素晴らしいスタジアムです。

試合が始まりました。すると、いきなりとんでもないシーンと出くわすことになります。

はい。もうね、笑っちゃいましたよ。せっかくのサンプル試合なのに開始37秒で数的不利になっちゃうって。こんな不運ってありますか?本来のアルミロンを観たかったのに・・・。もしかしたらアルミロンが下げられるかもしれない・・・。

とぶつぶつ言っていたのですが、これは事件の始まりにすぎませんでした。




VARきたあああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!
MLSでもVARが導入されていたんですね。これもアルミロンがいなければ知り得なかったことかもしれません。未知との遭遇の連続です。そして事の顛末やいかに・・・。



取り消しきたああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
そうなんです。リアルタイムでレッドカードが取り消される瞬間を初めて目撃したんですよね。こんな事例って他にもあるんですかね?ご存知の方はご一報ください。なぜかフェチズムを刺激されました(?)
動画を見てお分かりの通り、タッチラインから復帰する選手の謎の格好良さに加えて観客の大歓声。非常に趣深いシーンでした。まるで自軍がゴールを決めた時のような雰囲気に包まれるスタジアム。ある意味シュールでもありました。ちなみにこの間に放送席では、拙い私のリスニング力でも分かる程度にハッキリと
「退場はありえない。イエローが妥当。」
と話されており、取り消し後も
「適切な判断。」
と称賛されていました。

前半。言い忘れていましたが、アルミロンはおそらく4-2-3-1のトップ下での起用。ダラス戦と比べるとボールタッチが増えたアルミロンが中央~左サイドを活性化させます。そして17分。

左サイドで細かく動きなおしていたアルミロンが、ラインぎりぎりでボールを引き出します。そして相手キーパーを横切る素晴らしいグラウンダークロスを供給、見事に大外でフリーになっていた選手に届きました。この間、アルミロンは一切ルックアップをしていませんでした。中央でも大外でも合わせれば即1点のボールを供給出来たので、結果的には素早い判断が功を奏した形です。
海外の一部では「Next Di Maria」なんて大袈裟な書かれ方をしていたアルミロンですが、このクロスなんかはまさしくディマリアを想起させるようなプレーでした。

後半も引き続きチームを牽引していたアルミロン。終盤にはご褒美も待っていました。一連のシーンも含めてたっぷりとどうぞ。

またもやVARの活躍で得たPKを冷静に蹴り込み、見事ゴールをゲット。はい、上手ですね(笑) 南米系の選手にありがち(偏見)な妙な小細工はなく、真っ直ぐ良いコースに決めました。
この得点で3-0としたアトランタは、その後2点を加えて大勝を収めました。アルミロンは攻撃陣の立役者と言える躍動っぷりでした。開始早々の判定が大きく結果を左右する形となりました。こういった試合を目の当たりにすると、今まで以上にVARの必要性を感じざるを得ません。なぁ、聞いてるか?FA。マイク・ディーン。マーク・アトキンソン。ジョナサン・モス。

◎総括

謎の新戦力候補であったアルミロン。少しは皆さんの馴染みになってくれたでしょうか。まとめると、

・素晴らしい左足を持つテクニシャン
・逆足はあまり使わない
・スピードもまずまず
・球離れは良い
・中央~左の攻撃を助ける存在
・ファイナルサードで前を向けば恐ろしい
・攻撃時の動きはオン・オフザボール共に良い
・競り合いには消極的
・守備とフィジカル面が課題になりそう

・善人顔

といったところでしょうか。実績や現時点での能力に差こそあれど、大枠で見ればエジルと重なる部分もいくつかありました。というか羅列したまとめがエジルそのもののような気がします。左を好むエジルのような存在でしょうか。単独で数的不利を無力化してしまう程の「絶対的な個」はないため、チームとして最後の局面に集中出来るような底上げが出来れば面白い選手だと思います。

ただし、「ラムジーの後釜」という観点から見ると、タイプは丸っきり異なるように思います。トップ下の位置からの強烈な前プレというタスクを与えられているラムジーの働きは、そのまま代用しようとしても上手くいかないのかもしれません。なので、基本戦術を方針転換する可能性は大いにあります。エジルをトップ下に据える布陣を軸とし、そのサポート役としてアルミロンを獲得するという話であればある程度合点はいきます。いずれにせよ、何が起こるか見てみようじゃないか。(ムッシュVoice)

今回の記事は以上になります。ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございました!

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