なぜ？ファイナンシャルプランナー(FP)が無料な理由

こんにちは、FP高咲侑貴です。

今回のテーマは私の職業、
ファイナンシャルプランナーについて。

みなさん、家計や資産運用、
保険の見直しなどを
お金のプロに頼む時、
まずは「保険　相談」「FP 相談」などで
ネットで検索すると思います。

そうすると、
なんとなく気づくと思うのですが
ファイナンシャルプランナーへの相談って
ほぼ無料なことが多いのです。

「お金のことプロに相談するのに、
　　なんで無料なの...？」

「無料相談って、なんか怪しい、、」

と思う方もいると思います。

はい。そんな声を私が
今回詳しく解説しようと思います。

・FPの裏側を知りたい

・損したくない、怪しい気持ちを払拭したい

・きちんと仕組みを理解して
　相談相手を決めたい

と思ってる方は、
もやもやってしてたものが晴れると思います。

│そもそもFPって何をする人？？

こちらは私自身もすごくよく
聞かれる質問です。

例えば試験では、
ライフプランニング・資産運用・保険
税務・相続・不動産この6分野を勉強します。

具体的に何をするかというと
「お金に関するアドバイス」です。

そして持っている資格によって
お客様と色んなことを実行していきます。

ここから早速本質に迫りたいと思います。

日本にいるFPの多くは、
この持っている資格というのが一般的に
“保険の販売資格”で
目的が“保険の見直し“なんですよね。

例えば、お客様から保険の契約を頂くと
保険会社から、紹介手数料：
“紹介してくれてありがとうね代”が
受け取れて
この紹介手数料がFPの収益になります。

↑これがFPの相談を無料にできる理由です。

むしろ無料にしたほうが、
気軽にたくさんの人に相談してもらえる
「=集客」につながりますので、
コンサル料を無料、広告費会場費もかけて
セミナーも無料、なんですね！

このやり方でお仕事されているFPさんを
否定はしません。

ただ、
私はこの仕組みにいろいろ思うことがあり、
今は有料でコンサルをさせて頂いています。

│有料コンサルのFPになった理由

ここから、なぜ私はコンサル料が
有料なのかについてお話していきます。

全部無料にするということは
見方を変えると
〝お客様に必ず保険をご案内、
ご契約頂かないと収入が発生しない〟仕組み
になってしまうからです。

でも私は個人の方のお金の悩みに、
民間の生命保険だけで対応するのは難しいと
思っています。

・お金を増やすなら…
　投資は選択肢に必ずいれるべきです。

・企業にお勤めの方は…
　会社の団体保険と民間の生命保険料を
　比較したほうが良いです。

・ネット保険も…
　最近は優秀ですし、
　今の保障をすごく手厚くしたいときは…
　共済もあり。

・お金が貯まらない、という方は…
　金融商品の提案は二の次。
　今の家計を見直して整えることが先です。

・住宅ローンの相談や
　奥様の働き方から目を向けたほうが
　良いこともあります。

・近い将来、開業を考えている方は
　事業資金計画が先。

・この人と一緒にずっといるかな、
　もし一人になったとして、
　将来大丈夫かな、、が背景にあっての
　お金の不安は将来設計を二通り考えますし
　ライフプランニングのみの相談(人生相談)
　もFPの立派なお仕事です！

・老後にお金を貯めたいという相談が
　あったら…
　60歳まで絶対崩せないという
　最大のデメリットさえクリアできれば
　確定拠出年金制度は、
　老後の資産形成において最強のツールだと
　お客様にはお伝えしています。

・そもそも保険は年齢と健康状態によって
　保険料が決まるので、
　若い時にちゃんと仕組みを整えてたら
　安くで続けるために
　そのままにしたほうがいいことも多いです




いかがでしょうか。
ざっと述べてもこれだけの理由があります。

私は年間200世帯のお金の相談にのりますが　　　　
このように色んな分野から
総合的にコンサルティングをして
お金のアドバイスをするときに、
ゴールが保険のお手続きにならないことは
よくあることです。

そしてほとんどのお客様が
1回の面談では、はい安心～！
はいコンサル終了～！ってならないので
5、6回面談を重ねて、
色々整ってコンサル終了となります。

お客様のお金の悩みはひとそれぞれで、
悩んでるポイントも解決ポイントも
保険の見直し・契約だけではないので
これらの相談にすべて無料で
対応することは
現実的ではないと考えています。

相談料を無料、
“お客様に必ず保険をご案内、
ご契約頂かないと収入が発生しない仕組み “
にしてしまうと、
私のような
総合コンサルティングをするFPは
結構生活が大変になります・・(笑)

ここまでがFPの無料相談の仕組みで、
私が有料相談にしている理由です。

│無料相談が当たり前の日本

そのことによって国民に起こるリスクが
あります。

ここまで業界の裏側について書きましたが、
現状の日本において
圧倒的に無料相談のFPさんが多いです。

前述したように、
無料相談×保険の手数料で
お仕事をされている方を否定はしません。

私も無料相談の時代がありましたし、
契約がゴールではなくお客様の立場になって、総合的なアドバイスをしていたので
コンサル内容も今の有料の時と
ほとんど変わりません。

ただ業界11年目の私からみて、
本当にお客様の立場になって
無料でここまでの比較、分析を行なうFPが
どれくらいいるかなというと、
正直みんながみんなそうではないかなと
感じています。

そして「コンサル料が無料」が理由で、
不利益なアドバイスを受けるお客様が
いるのも事実です。

わかりやすく例えます。


無料のFPはシロアリ点検。

駆除をするときに実際お金が発生して、
シロアリ点検自体は無料。

でも点検だけだと
ただ働きになっちゃうから、
中にはシロアリがたくさん入った瓶を
最初から持っている業者もいて、
ほんとは駆除しなくていいのに駆除する人が
残念ながら少なからずいます。

あくまでたとえです。
シロアリ業者さんごめんなさい。
シロアリが沢山入っている瓶とか
絶対にないですよね！笑

「シロアリの瓶コンサル」
具体的にいうと

・お金を増やすなら投資は選択肢を話さず
→積み立て型保険のみすすめる

・企業にお勤めの方は団体保険とがあるのに
　その分析はせず、
→民間保険のみの提案

・ネット保険も最近は優秀ですし、
　今の保障をすごく手厚くしたいときは
　共済もあり。
→選択肢にいれない

・お金が貯まらない、という方は、
　金融商品のアドバイスは二の次。
　今の家計を見直して整えることが先です。
→お客さんにならないなら、コンサル終了。

・住宅ローンの相談や奥様の働き方から
　目を向けたほうが良いこともあります。
→そこのアドバイスはなし

・近い将来、開業を考えている方は、
　事業資金計画が先だけど
→保険の加入が優先。

・この人と一緒にずっといるかな、
　もし一人になったとして、
　将来大丈夫かなが背景にあっての
　お金の不安は将来設計を
　二通り考えないといけない。
→人生相談にはお金をかけない

・老後にお金を貯めたいという
　相談があったら、
　60歳まで絶対崩せないという
　最大のデメリットを強調し、
　確定拠出年金制度は、
→収益にならないから自分の取り扱いを進める

・そもそも保険は年齢と健康状態によって
　保険料が決まるのに新しい保険を進める。

こんな感じです。

このような「シロアリの瓶コンサル」が
起こってしまうに原因のひとつとして
「FPの相談料無料」が当たり前である
日本の文化にあると私は考えています。

世界の国の中には、
契約時の保険の手数料が
なくなったところもあります。

例えばオランダのFPは、
相談料だけで生計を立てている。

だからFPのレベルも
国民の金融リテラシーも
どんどん上がっていっていると聞いています。

でも日本はまだまだ情報に対して
お金を払う仕組みではなく
FPに相談料を払うという文化がありません。

もしお金や人生の相談をFPに
相談するのは有料！が
日本で当たり前になれば
商品の契約がゴールではないので
「シロアリの瓶コンサル」を受ける方は
圧倒的に少なくなるのではないかなと
思うのです。

だから私は有料相談に切り替えましたし、
この記事を書きました。

何年も抱えていた業界のもやもやを
SNSで発信し
多くの方に読んで知ってもらうことで、
この業界を本気で変えたいと思っています。

私が重きを置いている
“ライフプランニング”や“家計診断”や
“証券整理”は
お客様にとって一番大事な部分ですが
一番わかりづらい、
価値が伝わりづらい所かなとも思います。

例えると…
薬をまかなくても大丈夫な方法や、
そもそもシロアリが出ない仕組み、
メンテナンスの方法のアドバイス、
家を建てる前なら木材を選ぶところから
一緒に考える、
これがライフプランニングや家計診断のこと。

あとから誰が見ても見やすいように
そのおうちだけのレポートを
しっかりまとめる。

これが証券整理。

シロアリ駆除がゴールじゃないから
有料相談にしています。

こんな感じでしょうか。

どちらがいいというわけではないですが、
もしこれからFP相談を検討される方は
有料と無料の違い、
業界の仕組みを知ったうえで
相談する相手を決められることを
おすすめします。

お金の知識を学ぶと人生が変わります。

一人でも多くの方に
正しいお金の知識が届くように、
次の子ども世代にお金のリテラシーを
高く持ってもらう為に
情報をお伝えしていきます。

高咲　侑貴