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娘は知らない親切な人。

父の病院受診。
オカンとトイレに行った時の事。
洗面台で手を洗っているオカンが、タオルペーパーを探していた。
さっと、手渡すと 
  「まぁ、すみません。ご親切にありがとうございます」 と、言われた。

え???
 って思った。

タオルペーパーの捨てる場所がわからず、キョロキョロしていたので
 「ここに捨ててね」  と、ゴミ箱を指さすと
   「ホントに、ご親切に。ありがとうございます」
     と、言われた。

え???

トイレから廊下に出た時、
私が横にいるのに、明らかに誰かを探している。

今まで横にいて、色々助けてくれた人は、オカンにとっては親切な知らない人。
たがら、知ってる人を探している。

「やっぱり、私がわからなかったんだなぁ」
って、切なくなりながら、後ろから声をかけた

「おかあさん」

すると、オカンは「なんや、後ろにおったんかいな」

先ほどとは全く言葉使いが違う。
 「おかあさん」と呼んだから、娘だと認識してくれてるけど。 
もし、私以外の人が、「お母さん」って、呼んだら、母にとって、その人が娘になっちゃうのかなぁ?

そう思うと、胸がギュッっとなった。

だんだんと、私が知らない人になってきてる。
それを目の当たりにした瞬間だった。

おかん、少しでも長く私のこと覚えててね。

最後まで読んでいただきありがとうございます

今日が一番若い。
今日できる事は明日に回さない。
継続は力なり
生きてるだけで丸儲け

私のモットーです。

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