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Part4:最も緑なフットボールクラブ

学び:Football League2 のクラブのチケット価格とスタジアムの規模感

気づき:環境保全に徹底した新スタジアム

今回は、スタジアムとホスピタリティについて紹介していこうと思います。

フォレストグリーン・ローヴァーズFC

フォレストグリーン・ローヴァーズFC(以下:ローヴァーズ)は、Football League2に所属しているイングランドの小さなフットボールクラブです。よくイングランドプレミアリーグに目が行きがちですが、このクラブの目立つ活動は、ピッチ外の活動にあります。

2010年より、全てのクラブ活動を通じて使われるエネルギーを自然エネルギーにし、地球温暖化問題解決に取り組んできました。そして、FIFA(国際サッカー連盟)から、”世界で最も緑なフットボールクラブ”と呼ばれてきました。また、2018年ローヴァーズは『二酸化炭素排出を抑えた地球に優しいフットボールクラブ』としてUN(国際連合)によって公認されました。

The innocent New Lawn Stadium

前スタジアム名であるThe New Lawn Stadium (ニュー・ローンスタジアム)は2006年に建設され、約5,000人の収容規模となっています。18/19シーズンのホームゲームにおける平均観客動員数は2,701人となっています。名前の由来は丘の頂上にある『The Lawan Ground』という場所で練習していたことから、これがクラブのニックネームとなり、スタジアムの名前になりました。2020年10月にパートナーであるinnocentの名前が入り、The innocent New Stadiumと改名しました。

アウェイ席の様子です。合計200席+地面に立ち見スペースがあります。

チケットの種類と価格

ローヴァーズはプレミアムシート・一般シート・立ち見の3種類チケットを扱ってます。試合日の4週間前から当日のキックオフまでチケット販売を行なっており、料金表は下の表の通りです。£1=140円で計算します。

(Forest Green Rovers FC, nd)

左上の最高値のチケットで1枚3500円で、右下11歳以下の一般シート・立ち見チケットであれば無料という価格になっています。

スタジアム内外の施設

クラブショップ:ローヴァーズのユニホームやグッズを販売しています。キックオフ3時間前からオープンしています。

The Green Man :スタジアムの西と南スタンドの間にあるパブです。チケットは不要で、ビール片手にヴィーガンフードを楽しめます。

Carol Embrey Suite:VIPダイニングパッケージになります。これには、チケット、予約された席(試合観戦可能)、予約された駐車場、無料のドリンク、食事など1試合を約1万円で堪能することができます。

(Forest Green Rovers FC, nd)

ジム・バー:東側に配置されたパブです。ここも素晴らしいヴィーガンメニューを提供しています。

ファン・ゾーン:子供のサポーターに向けて設置されました。東側に位置し、様々な遊べる施設があります。

試合日のプログラム

誕生日などの記念日に何かメッセージを送りたい人は、試合日の1週間前にそのメッセージをメールで送ると、ローヴァーズ側が当日のハーフタイムにアナウンスで読み上げてくれます。 

Eco Park

現在ローヴァーズは、新しいスタジアム建設に向けて動いています。Eco Parkという名前がつけられ、収容人数が5,000人となっています。収容規模は変わりませんが、立ち見スペースが無くなり、全てシートになる予定です。さらに、1,700台の駐車場・2面のトレーニング用ピッチが設置されます。

最大の特徴は、ほぼ全て材木でスタジアムが建設されることにあり、これが完成されると世界で初の緑のスタジアムになります。

しかし、多くの不安要素があることも事実です。実際、市議会が1度この計画を却下しています。理由は、過度な騒音や交通量、景観の損失、町の経済悪化によるものです。実際の声として、

『スタジアムのなかった場所へ引っ越した人々の生活に悪影響が出ることを心配している』- 事業書に反対の票を入れた地元住民

しかし、20年3月5日にクラブオーナーのDale Vinve氏が計画書が通ったことをツイッター上で発表しました。

さらに、

私たちは500本の木を植える予定だ。景観に関してもも問題ないと見ている。- Dale Vince氏

オーナー側としては、この決断は正しいものだと述べています。

最後に

今回はスタジアムとそのホスピタリティについて紹介しました。特に新しいスタジアム建設に関して、全ての人が賛成することはあり得ないため、地域住民とのコミュニケーションは必須です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

Reference

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