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忍者の末裔クレジットカードおじさんと、電子マネー支払いがうまくできないJKレジ店員

家の近くに割と大きめのドンキホーテがある。
水2リットルが1本税込54円と安く、無職の財布にはとても優しい。
いろんなものが売っていて、店内を見て回るだけで、とても楽しいのだが、
今日はちょっと嫌なことが2つあった。

1つ目はクレジットカードの押し売り。
いつもどおり水を買うため、
「よいしょ」と右手に1本、左手に1本持ちながら、レジの最後尾に並んでいた。
(全然関係ないけど、遊戯王の「右手に盾を左手に剣を」ってめちゃ語呂良くないっすか)

すると突然、店員であろうおじさんが
「カード、いかがですか?」と声をかけてきた。
話しかけられるまで全く存在に気づかなかったので、彼は忍者の末裔に違いない。
プラカードを持ち、熱心にカードを作るとお得ですよと語りかけてくる中年の男。
ぼくは「はい…はい」と相槌を打ちながら、内心毒づく。
クレジットカードおじさん、戦術を間違ってるぞと。

よくよく、考えてみて欲しい。
レジに並んでいるということは、「商品を買って、帰る気でいるのだ」
もう、気分はクライマックス。
なるべく、早く店を後にしたい。
そんな状態で「いいっすね、じゃあカード作りましょう」ってなると思いますか?
ならねぇよ。
さらに、ぼくは今無職なので、多分カード審査通らねぇよ、当て付けかコラ。
なんて面と向かって言えるはずもなく、ニコニコと笑いながら
「すみません、カードはすでに数枚持っているので、これ以上は…」と
やんわりお断りした。

声をかけるなら、店に入ったばかりの人か、店内をウロウロしている人に声をかけた方が命中率高いと思うんだけど…。
気配は消せるけど、気を配れないおじさん。
きっと、不器用なんだろうなぁ。
しょぼんとうなだれるおじさんを尻目に、水2本をお会計。
ここからが2つ目。

ピッ、ピッ
「合計108円です」
「Suicaでお願いします」

オサイフケータイをピッとかざし、支払い完了。
しかし、JK店員の操作がうまくいかなかったのか
「もう一度…お願いします…」と促された。

ぐへへ、もう一度遊んでやるよぉ…と、ゲスい想像をしながら、
サッとかざして気づく。
あれ?さっき、ちゃんと引き落とされてたよな?
レジ横にある画面を見ると、支払額108円、残額756円と表示されていた。
うーん?
Suicaアプリをたちあげて、履歴を確認してみると、
-108円が2回連続して画面に映っていた。

どうやら、彼女も気づいたらしく、あたふたしている様子。
多分、操作に不慣れでどうすれば返金できるのかわからないのだろう。
時間を取られるのは嫌だったので、
頭をフル回転させ、ぼくは瞬時に最適解を導き出した。
時間にして、およそ2秒。

「水、もう2本もらってもいいですか?」

返金できないなら、追加で商品を貰えばいいだけのこと。
水はいくらあっても困らない。

「はい、もらってください…」と申し訳なさそうにつぶやく彼女。
ぼくもスーパーでレジ打ちバイトをしたことがあるので、
レジの扱いに慣れるまで大変だというのをよく知っている。
だから、怒りの感情は全く湧いてこなかった。
ただ、少し時間を無駄にしただけ。
noteに書くネタができたと思えば、儲けものかな。

今日も日刊ムショクを覗きに来てくれて、ありがとう。
ほんとの事を書いたのに、ラノベみたいなタイトルになっちゃった。


このnoteは「日刊ムショク」と題して、
無職の毎日をつらつらと綴る。
平日は7時ごろ、休日は9時ごろに更新予定。
また明日、時間があれば、覗いてね。

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