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客室乗務員|空・空港・飛行機を愛しています|空やCAの魅力、人間関係の技術について発信中|父は元グラハン|妻・娘・猫LOVE

最近の記事

ボーイング777のここがカッコいい

「777」 この数字を見た時、皆様は何を思い浮かべますでしょうか?広告などでもよく見る数字かと思いますが、我々飛行機ファンはこの数字を見た時、ある1機の飛行機を思い浮かべると思います。 今回はボーイング式ジェット旅客機の「No.7」 「ボーイング777」の歴史や魅力についてお話したいとおもいます。 数ある動画の中からこの動画をご視聴頂き、誠にありがとうございます。ぜひ最後までお楽しみください。 ボーイング777 アメリカのボーイング社が開発した大型双発ジェット旅客機

    • ボーイング767のここがカッコいい

      旅客機界のオールラウンダーは? と聞かれたら、皆様どの機種を思い浮かべますか?どのような路線や旅客数の便に投入しても安定した成果を発揮できる飛行機。「この飛行機のまかせておけば間違いはない」といわれるような飛行機。皆様のなかで、そんな飛行機はいますでしょうか? 今回は、私個人が思う旅客機界の名オールラウンダー「ボーイング767」について語っていきたいと思います。 ボーイング767 アメリカのボーイング社が開発した双発中型ジェット旅客機。 兄弟機となるボーイング757と共

      • フライトの安全が当たり前なら、そのために努力するのも当たり前?

        いま飛行機を使うお客様は、フライトを「当たり前のように安全」と感じておられる事と思います。 これは過去から現在に至るまでにこの業界に携わってきた先輩方の成果であり、これからも業界全体で守り続けていくべき理念ですね。 では、その運航に関わる空港やエアラインの従業員が、自分の仕事に責任を持ってがんばって取り組むことも「当たり前」なのか? クレームを受けながら空港を走り回り、酷暑の駐機場で貨物や燃料を搭載したり整備したり、人目に触れずドックで故障した飛行機を重整備したり、厳し

        • 着陸後のシートベルト外しに思うこと

          「この飛行機は〇〇空港に着陸いたしました」 着陸後、飛行機が減速して誘導路に離脱したあたりでこのようなアナウンスが流れます。飛行機が無事に地上に降りてホッとする瞬間ですね。 すると機内では、カチャカチャッ!とシートベルトを外す音が響くことがあります。 ベルト着用サイン点灯は、安全に飛行機を運航させるための乗務員からの指示ですので、私たちは着陸後も飛行機が駐機場に到着してエンジンがシャットダウンされベルト着用サインが消えるまで、お客様にベルトをご着用いただきくよう働きかけ

        ボーイング777のここがカッコいい

          航空業界の復活

          航空各社が続々と国際線を復活させています。いよいよ本当に、航空業界の「復活」が始まったように感じています。 ここ数年、コロナ感染者が減る→エアラインが盛り上がる→感染者また増える→エアラインまた減便を繰り返してきました。今度こそRTOやATBではなくTake offし上昇していきたい想いです。 国際線については、すでに需要があり復活後すぐに利益が見込める路線もあるでしょうし、今は採算が取れないけど今のうちに復活させることで相手国との関係性構築や今後の増便戦略、自社PRなど

          航空業界の復活

          条件付き運航

          「001便は○○空港が悪天候のため、羽田空港に引き返す可能性があります」 皆さんはこんなアナウンスを聞いたご経験はあるでしょうか? 目的地空港の天候が悪く、着陸できない可能性がある場合、このような「条件付き運航」になります。本当に着陸できなかった場合は出発空港に引き返すか(Air Turn Back / ATB)、別の空港に降りる(Divert)ことになります。 今回はその時のエピソードを。 その日は目的地空港が「濃霧」のため、条件が付いていました。 出発前にCA同

          条件付き運航

          台風11号襲来前のフライト

          8月末は仕事でした。 強烈な中心気圧を持つ台風11号が接近する南西諸島を通過する便でしたので、当然台風の影響を警戒してのフライトとなります。 幸い目的地空港は暴風圏内からは遠く、少々風があったものの天候も晴れ。しかし東京行きの復路便の予約数はかなり多くなっていました。 言うまでもなく数日後に来襲する台風から逃れるための需要です。8月末なのもあり、学生さんなどは台風に巻き込まれて始業式を欠席してしまう恐れもあります。天候が良くで満席とあらばエアラインとしても是非とも飛ばし

          台風11号襲来前のフライト

          福岡空港Rwy16から学ぶこと

          福岡空港 日本で第4位の利用者数を誇る混雑空港で、2800mの滑走路(Rwy16/34)1本で運用されています。市内からのアクセスも抜群、空港内の施設も充実していてフライトじゃなくても楽しめる私の大好きな空港の1つです。 この福岡空港。実は、Rwy16運用時の時だけの大きな特徴があります。それは「国内線ターミナルと滑走路Rwy16がめちゃくちゃ近い」という点です。プッシュバックしてエンジンを始動させてタクシーを開始したら、すぐRwy16のエンドに着いちゃうワケです。 我々

          福岡空港Rwy16から学ぶこと

          飛行機の「安全のしおり」がどれほど大事なのか解説してみた

          飛行機の座席ポケットに必ず入っている「安全のしおり」。皆様は読まれていますか? 「安全のしおり」は機種ごとに内容が異なり、その飛行機の安全設備や脱出方法などが載っています。安全に飛行機をご利用頂くうえで大切な情報が掲載されているので、私たちCAとしては是非お読み頂きたいものです。 そんな「安全のしおり」ですが、残念ながら読んでいる人は全体の5%に満たないそうです。そして万が一、飛行中に深刻な事故が発生した時、この「安全のしおり」や機内安全ビデオを見た人と見ていない人とでは

          飛行機の「安全のしおり」がどれほど大事なのか解説してみた

          飛行機はなぜ揺れるのか?飛行機を揺らす「原因」を学ぼう

          「飛行機は揺れるから怖い」 という方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。 私たち客室乗務員は常に飛行機の中で上下左右に揺らされながら立ち仕事をしていますので揺れには慣れっこですが、飛行機に乗り慣れないお客様からすると目に見えない揺れが不意に襲ってくるというのは、あまり気持ちのいいものではないのかもしれません。 ですが、飛行機の事を知っていくと「なぜ今、揺れているのか?」が少しずつですがわかってきます。これだけでも安心感がかなり違うものです(^^) 今回は自身の体験を

          飛行機はなぜ揺れるのか?飛行機を揺らす「原因」を学ぼう

          CA内定後にモチベーションが下がる人と、下がらない人の違い

          「客室乗務員になる!」が目標の人は、CAになった時点で目標を喪失してしまい、モチベーション・ダウンしてしまう。 たくさんの空の先輩方が、異口同音に仰っていることです。私もこれは事実であると感じています。 採用面接での頻出質問、 「5年後、どんなCAになっていたいですか?」 の質問に対し、その場しのぎ用の答えしか用意できない(しようとしない)人は「願望が不明瞭」であることから、モチベーション・ダウン予備軍である可能性があります。 「CAになる!」というのは「結婚する!」の

          CA内定後にモチベーションが下がる人と、下がらない人の違い

          【事例学習】USエアウェイズ1549便着水事故

          2009年1月15日。ニューヨーク発シャーロット経由シアトル行きのUSエアウェイズ1549便(エアバスA320型機)が、ラガーディア空港を離陸直後にバードストライクによって両エンジンの推力を喪失し、ハドソン川に緊急着水した事故です。 「ジェット旅客機による厳寒の川への不時着水」という大事故だったにも関わらず乗客乗員全員が生還したことから「ハドソン川の奇跡」と呼ばれています。 この事故を今一度、学びなおしてみたいと思います。 事前準備無しでの不時着水 1549便は離陸か

          【事例学習】USエアウェイズ1549便着水事故

          【事例研究】アシアナ航空162便事故

          2015年4月14日。広島空港にてアシアナ航空162便着陸失敗事故が発生しました。 今回は運輸安全委員会webサイトで公開されている、本件の「事故調査報告書の説明資料」を見ながらこの事故のポイントをまとめてみます。事例研究に役立てて頂ければ幸いです。 当時の概況<アシアナ航空162便> 機材:エアバスA320-200 座席数:156席 乗客:73名(幼児1名) CA:5名 <広島空港> 天候:小雨 風:約1m 使用滑走路:Rwy28 事故発生20:05。アシアナ航

          【事例研究】アシアナ航空162便事故

          【事例研究】大韓航空858便爆破事件

          私達のエアラインでは出発前などに、機内にある開閉可能な収容スペースを全て開放し、機内に不審物が無いかどうかチェックをします。 この大韓航空858便爆破事件は「機内に所有者不明の不審物がある、という事象がどのようなリスクを招くか」という議題で、しばしば教材として用いられるものです。 大韓航空858便爆破事件とは 発生日時:1987年11月28日 機材:ボーイング707型機 機体番号:HL7406 乗員:11名 旅客:104名 事件時のHL7406号機のフライトパターンは

          【事例研究】大韓航空858便爆破事件

          飛行機に雷が落ちる仕組み

          乗っていた飛行機に雷が落ちた そんな貴重な経験をされた方もいると思います。 私達のエアラインでも、飛行中に飛行機が被雷した事例はありますし、CAのアナウンスマニュアルにも飛行機が被雷した場合に読むものが記載されています。 今回は「飛行機に雷が落ちたときの安全性」を勉強してみたいと思います。 雷が落ちる仕組み 雷が地上に落ちる原理を簡単に勉強してみます。 地上に落雷をもたらすのは「積乱雲」という雲です。「入道雲」とも呼ばれる巨大な雲で、時には飛行機の巡航高度である高

          飛行機に雷が落ちる仕組み

          【燃油サーチャージ】をわかりやすく学ぼう

          ○○エアライン 燃油サーチャージを据え置き みたいなニュースを見たことはありませんか?燃油サーチャージは航空券の料金に影響しているのですが、知らないままお金を支払うのも気持ちが悪いのではないでしょうか。 今回は意外と知っているようで知らない航空用語「燃油サーチャージ」を簡単に学びましょう! 燃油サーチャージとは?「燃油サーチャージ」とは運賃の追加料金です。 航空燃料に使用される原油の価格高騰に対応するために、運賃に追加料金を課して、航空燃料費の一部を乗客に負担して頂く

          【燃油サーチャージ】をわかりやすく学ぼう