「重吉礼賛」

八木重吉という詩人をご存知か。

「素朴な琴」八木重吉

この明るさのなかへ

ひとつの素朴な琴をおけば

秋の美くしさに耐えかね

琴はしずかに鳴りいだすだろう

この澄みきった音色はどうだ。
ぼくはこの音色を前に自らを恥じ、無言となってしまった。若く、キリスト者としての清廉が詩全体にゆきわたっている。重吉の詳細は調べてくれろ。年末、熱発して伏せているぼくにはこの音色こそありがたい。

2019/12/31 叶裕

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