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「Blow Your Cover」の歌詞解釈

Blow Your Coverは大人のラブソングと言えるだろう。
好きな人ができて、その人と夜を共にする関係まで発展した頃。
彼はその子が好きでたまらなくて、もっと自分のほうを向いてほしい、できれば自分だけのものになってほしいと独占欲でいっぱいになっている。
だけど、好きになればなるほどつかめない、だから苦しい。
大人の関係にはなれたのに、自分のことを好きだと言ってくれない。
あの子は彼女なのか、そうじゃないのか。
まだ明確な関係性ができていなくて、もどかしい距離感。

この曲には香りという歌詞が2回出てくる。
私はそこがとても好きだ。
香りとは、嗅覚があるから伝わってくるもので、五感のひとつでもある。
見る=視覚、聞く=聴覚、匂う=嗅覚、触れる=触覚、味わう=味覚。
五感って自分以外のものを感知するための感覚機能なのよね。
なかなかつかめない相手だけど、香りでその子を感じている。
愛おしいじゃないですか。
それに香りってある程度近づかないとわからないもの。
相手の気持ちは読めないけれど、きっと体は目の前にあって、香りを嗅げるほどの距離。だからもどかしさが募る。

さて、前置きはこのくらいにして、歌詞の深読みをしていきましょう。

淡い月明かり遮って 口移した甘い Liqueur
探し物はきっと Sea bed 息継ぎも忘れるほど
ただ溺れていく

シチュエーションとしては、深夜、窓の外には月が浮かんでいて、それを見ながら二人でお酒を飲んでいるのかな。彼は彼女を抱きしめたくなり、キスをする。飲んでいたリキュールを彼女に口移しして…。
Seabedというのは、直訳すると「海底」という意味。探し物はきっと彼女の本心なのかなと。それは深い深い海底にあるから、とても取り出せなくて苦しい。
このパートをジンくんにしたのはなにか狙いがあるのだろうか。美しく純粋な歌声が「口移し」と歌うとインパクトが強い。かつて国民的彼氏と言われた彼が歌う溺れる恋心…曲の世界観に引きずり込まれますよね。

Quiet night 秒針の Sign
腰のえくぼを撫でて I'm in your eyes
消えないほどKissした 背中越しのパノラマ Follow your heart

時計の秒針の音がわかるくらいに静かな部屋で、彼女を求める。腰のえくぼってワード、キラーワードですね。彼女の目には自分が映っている。今だけは自分のものとも言える。消えないほどKissした、って歌詞を紫耀くんに歌わせるのはやばい。これは製作者の成功ですね。背中越しのパノラマって、つまりそういうこと・・・ですよね?

君さえいればなんて柄にもないセリフごと飲み干したなら
もう一切 日常はいらない

はい、来ました。推しのパート。
これがまたセクシーなのよ。特に表情。
TOBEドームの時の岸くんの表情はまるで辛い恋をしているような切なさが伝わってきた。
君さえいればなんて柄にもないセリフを言ってしまいそうになるほど、僕は君に溺れているよ、だけど、
言えないから飲みこんで堪える。
君さえいれば日常はいらない。
なんて情熱的な愛の告白。

もうちょっとですべて溶けてしまうだろう
もうちょっと冷静にはなれそうにないかも
More chocolate? (Baby now, blow your cover)
More chocolate? (Baby now, blow your cover)
触れた余韻から優しい泡の香り

Baby now, blow your cover
Baby now, blow your cover

この情事をチョコレートに例えているんだけど、
甘すぎて愛しすぎて、溶けてしまいそう。
とても冷静ではいられない、と感情を表していて。
彼はもっともっと二人で溶けようよ、君を覆っているものをとっぱらって、本当の君を教えてよと願っている。
More chocolate? ってところはもっと欲しいの?と同義語だと思っていて。これを岸くんに歌わせるなんて、岸担は天に召されちゃうよ!

ここで出てくる泡の香り。
情事の前にシャワーを浴びたのかな。優しい香りがふわっと鼻をかすめたんだろうな。触れた余韻から、ってところが触れている最中に香ってきたリアルさが伝わってくるよね。

別に変わらない Usual sight
君がいないだけの部屋で
離れていかない熱と愛しさ
持て余しているだけ

別に変わらないいつもの光景。
おそらく彼女の部屋でなく、彼の部屋なんだろう。
君がいないってことは、彼女は泊まらずに帰ってしまったのかな。
彼女が居なくなっても熱は覚めずに、愛しさはそのままで持て余してしまう。
岸くんの目が、表情が、ダンスが、好きで好きで苦しいって感情を表しているようで、見入ってしまった。

平気だったはずのこの距離
Maybe ひとりよがりのストーリー
沈むシーツに残るワンシーン
流れる Slowly

最初は平気だったこの距離が、今では辛くて苦しくて。
沈むシーツに彼女との情事の跡が残っている。
さっきのワンシーンが蘇って切ないんだよね。

If there's a wall between us
両手を伸ばして
もう一切 拭い去ってしまいたい
もうちょっとですべて溶けてしまうだろう
もうちょっと冷静にはなれそうにないかも

More chocolate? (Baby now, blow your cover)
Is it too late? (Baby now, blow your cover)
揺れた夜風が攫 (さら) う肌の香り

もし僕たちの間に壁があるなら、両手を伸ばして拭い去ってしまいたい。
彼女との壁をとっぱらって、もっと近づきたいと願っている。
だけど、もう遅いかな?ってちょっと不安になったりもしている。
切ない男心が垣間見えるね。
そして2回目の香りは「夜風がさらう肌の香り」
彼女はもういないはずだから、もしかしたらベランダに出て余韻に浸っているときに夜風が吹いて、自分の体から彼女の匂いが舞ったのかなと。残り香、ってことだね。わー、なんか生々しい。えっちぃなー(^^;

Baby now, blow your cover
Baby now, blow your cover
儚いほどまた溢れだすから (Ooh)

Baby now, blow your cover
Baby now, blow your cover (Baby, tell me your heart)
儚いほどまた溢れだすから (愛させて Once again)

Baby now, blow your coverを繰り返すことで、いかに彼女との壁を取っ払いたいかが伝わってくる。儚いほど溢れ出してくるのは何?
愛しさ?独占欲?
この感情はどうしようもできないから、もう一度愛させてと懇願している。

Baby now, blow your cover
Baby now, blow your cover (Baby now, blow your cover)
儚いほどまた溢れだすから
Baby now, blow your cover (Oh, oh)
Baby now, blow your cover (Oh, yeah)
儚いほどまた溢れだすから

この曲は色艶がすごく伝わってくる楽曲。
ダンスも妖艶で、肩関節と股関節の動きがセクシー。
大人の男性としての魅力を存分に伝えてくれた。

他の曲も全曲歌詞解釈します!
これは自己流の解釈なので、違う見解の方もいると思います。
ハンナはこんなふうに思うんだなあ。
ふーん…くらいに思っていただければ。

今後もNumber_iの新たな魅力をもっともっと見せてほしい!

これからの音楽性も楽しみにしています。

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