I stay, I return until I am let in.

1ヶ月の休養を余儀なくされた。少し仕事に精を出しすぎたようだ。

休養が終わり、心身共に少し回復したとき、急にひとり旅がしたくなった。

向かうは新潟。久々にスタジアムでサッカーを観ようと思った。
しかし、仕事をサボって遊びに来ているという思考に陥って、素直に楽しめない。行っては行けない場所のような気がした。実際にはそんなことはないのだが。

正しく休みを取り、楽しいと思えるものを楽しむことは、なんの問題もない。制限しているのは自分だということに気づかない。
この症状は、まるで元の自分とはまるで別人のようだった。本人には自覚はないのだが側からみると別人のような感覚らしい。

久しぶりのホームスタジアム

試合の前日、ひとり旅の道中に、あるアーティストの作品に出会った。オーストラリアの地方で自分と自分が育った土地を愛し向き合い、作品を作り続けている作家だ。

ある作品に、こんな言葉が添えられていた。

I stay, I return until i am let in.
私はとどまり、また戻ってくる。その場所に受け入れられるまで。

Kirstie Rea

この一文になぜだか、心が惹かれた。
火災にあい、一度失った土地にもかかわらず、そこに戻り、作品を作り、自分と向き合い続けた。そんな作者の想いが形になった美しいガラスの作品。そして言葉だった。

J2リーグ第12節 アルビレックス新潟vs.いわてグルージャ盛岡

スタジアムの照明が暗くなり、プラネタスワンが光りだす。
自然と涙が出たのは何故だろう。


“また戻ってくる。その場所に受け入れられるまで。”


心の拠り所、ホームがあることの尊さと儚さを感じたからかもしれない。
僕の人生に、僕を受け入れてくれる場所があって本当に良かった。