【2024年度】立命ロー後期入試 答案(刑法第1問)



今回の問題は、令和5年度の司法試験の問題の改題です。

一時間で書ける現実的なラインを想定して起案しました。これと異なる構成も十分あり得ると思います。
例えば、甲の罪責について、答案では共謀の射程を肯定しましたが、これを否定し、強盗につき全く罪責を負わないとしたうえで、平成30年判決の枠組みにしたがって詐欺未遂罪の成立を認める筋もあるように思います。 

令和5年の司法試験の解説について、下記が参考になろうかと思います。

追記
 共謀の射程を否定して、詐欺罪の実効の着手を検討する構成が本筋のようです。共謀の射程が及ぶか否かについて、確かに理論的に考えればこれを否定するべき事案でしょう。しかし、多くの基本書や予備校本では、共謀の射程は緩く肯定されており、これを否定するべきだと考えた受験生の人は少ないのではないでしょうか。
 共謀の射程を否定するところがスタートで、その先に着手等に点が振られていたようなので、肯定した人は軒並み点数が低くなった可能性があります。この点は悩みどころかと思います。

参考までに、松宮先生(この問題を作問されたと思われます)のブログを紹介します。

http://proftanuki.jugem.cc/?eid=246


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