『アラブの春』で独裁政権を倒したのに数年後には独裁回帰したのはなぜか

ちょっとした疑問。
それが『アラブの春』以降のアラブ諸国の動きである。

自分なりに仮説を立ててみたので以下を紹介したい。
『アラブの春』で自由を求めて長期に渡り苦しめられてきた独裁政権を倒したのに数年後には独裁回帰してしまうのはなぜか。
このことに関しては次に挙げることが要因なのではないか。
①文化・歴史的背景、②政情不安定、③経済的不安定の3つである。
まず第一に文化・歴史的背景である。
『アラブの春』が起きた国々は長い歴史的文化や伝統が根付いており、強力な指導者や集権的政治体制を求める傾向にある。この背景から人々は独裁主義の復活を無意識に求めているからだ。
第二に政情不安定である。
革命後の情勢は政治的空白や統治の欠如などにより政治的混乱や不安定をもたらす。
その結果、独裁主義者が再台頭したり、過激派勢力の恰好の的になる他、その国の統治機構を乗っ取ろうとする外国勢力が暗躍して自分たちに都合の良い人物を権力者として押し上げるべくこのようになるのではないか。
また、国を治めるべき人物が成熟した民主制度を持つ諸外国を参考にすべきであるのにそうせず、十分な知識がないまま統治することで失敗が多発する。
この結果、求心力が低下し人々は強力な指導者を求めるのではないか。
最後に経済的不安定である。
革命後は前政権下の失政の影響で高失業率なのではないか。
政治的空白による統治者不在の混乱で失業率はますます高まり解決策がない状況が続くと仕事を求める人々の不安が高まる。
その結果、独裁回帰を求める声が強まるのではないか。

以上が自分で立てた仮説である。
本当のことはわからないし、真実や事実はもう既に周知されているかもしれない。

それでもこの仮説を自分で立てるには意味があると考える。

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