利用者さんに毎日通所してもらうために大事なことは何だろう
写真は、川南の下村商店で販売されていた晩白柚(ばんぺいゆ)。思わずパシャリ
頑張らない
B型事業所にとって大事なことは、頑張らないことが1つあると思っています。
これは、入力間違いではありません。
B型事業所にとって大事なことは、「頑張る」ことではありません。
「頑張らない」ことが大事です。
B型事業所で勤務する前から自分が大切にしていた感覚ですが、漠然と大切にして、言語化まではできていませんでした。
頑張ってできることは、頑張らないでできる人に負ける。というのが持論です。
例えば、陸上部の大会で選手が足りなく、サッカー部から借りてきたとします。
すると、陸上部の選手より、サッカー部の選手が良い成績を残してしまうことなどがあります。
サッカー部の選手は、毎日頑張っている陸上部より、陸上を頑張っていないのに良い成績をだせてしまったのです。
これが才能だったり、適性だったりします。
B型事業所に通い始める方の、半数以上が精神障がいを患う方です。ほぼ全員、頑張り過ぎてそうなってしまう傾向にあります。
本人は頑張っているのに、周りと比較され、能力以上を求められ、頑張りの度が過ぎる。
本人の能力と仕事内容がズレていることで、もったいないことが多々あるのです。
例えば、食品加工のような繰り返し作業が得意な利用者さんに、外作業で臨機応変な仕事を頼んだら、精神的にすごく疲れてしかも、良い結果を出せません。逆に、臨機応変な仕事が得意な利用者さんに、食品加工のような繰り返し作業を頼んだら、精神的にすごく疲れてしかも、良い結果を出せません。
売上を減らしてでも無理させない
めだかハウス延岡で、遠方の清掃業務をいただいている取引先がありました。
しかし、当初と業務内容がズレたこと、利用者さんに異変があることで、お仕事をお断りすることがありました。
遠方での清掃業務の翌日は利用者さんが休みがちになりました。ちょうど昨年末から3回連続でそのようなことがあったので、スタッフで会議をしました。
休んだ利用者さんにもヒヤリングした結果、
「移動が長すぎて疲れてしまう」とのことでした。
元々取引先は、障がい者理解が非常に高い方でしたので、快く仕事のお断りを受けてくださいました。
事業所にとって、売上が減少することになります。しかし、それ以上に利用者さんの本来の目的である、「通所する」ことが大事です。
通所するからこそ、色々な作業に挑戦でき、自分の得意分野を見つけることができます。
ある程度の挑戦は必要ですが、挑戦しすぎてはよくありません。
これが、頑張らない福祉です。
継続することって非常に大事だと感じています。
どんなことでも1日や2日はできます。3日目からがハードルが高くなります。
だから、3日坊主ということわざがあるのです。
まとめ
B型事業所では、頑張らないくても良い仕組みづくりをすることが大事だと思います。
どうしても、スタッフも頑張ってしまい、事業所の空気感が頑張らないといけないことが蔓延すると、敏感な利用者さんから休みがちになります。
ここの塩梅って非常に難しく、経験やスタッフの資質に強く影響を受けます。
こまめにスタッフたちと、どのようなB型事業所にしたいのかを話し合い、実践し合うことで、体現していけることだと思います。
試行錯誤して、頑張らないB型事業所づくりをしてみませんか。
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