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念頭から悩む・・・

「いま、書店で売れている本の殆どは自己啓発本」という話を去年、某大型書店の方にうかがいました。小説でさえ売上割合は数パーセントなので歴史書などは言うに及ばずでしょう。
一方で、社会人の勉強時間は平均で一日数十分程度で、高校生・大学生の勉強時間を大きく下回るという。でも、その数十分は「ビジネスマンとしていかに成功するか」の自己啓発に費やされているということか。
ここを何とか変えていきたい。

だから、私・永滝(そして有志舎)は高円寺で歴史書の読書会やトークイベントをコツコツとやっているのですが、もっと体系的・組織的にやらないといけないのかもしれない。
歴史学は社会人の生活・仕事・人生とは無縁な、プラスアルファ的な教養にすぎないというのをどう変えていけるか。
逆に言えば、どうすれば社会人にとって必要だと思ってもらえるか(ビジネスにとって、ではなく普通の社会人・市民として)。
そして、その事業をボランティアではなく、持続可能な収益を上げつつ継続し得るか(寄付などに頼らずに持続可能か)。
学術書出版でさえ、もう殆ど持続可能で無くなっている現状なので、そういうことが果たして出来うるのか。
大学・高校といった教育機関での教育はもちろん大事だけれど、もうすでに社会に出ている人に「歴史学の必要性」を感じてもらわないと現在の悲惨な状況を変えていくことはできない気がしています。

でも、そんなこと一出版社にできるのか、特に不安定で脆弱な財務状態の有志舎にできるのか。

悩み続けています。