トークイベント「パレスチナの現在と人文知の可能性を考える:高円寺と甲府の連携とともに」アフターリポート–本と「知」を通してつくっていく緩やかな連帯について–
昨日(2024年7月20日)、高円寺で開催した早尾貴紀さん(東京経済大学教員、ブックカフェ「カピバラ」学術書読書会コーディネーター)をお迎えしての、トークイベント「パレスチナの現在と人文知の可能性を考える」についてのアフターリポートです。
完成なった「本の長屋 本店(ほんてん)」でおこなった初めてのイベントだったので何もかも初めてづくしで、実はかなりドキドキでした。
でも、早尾さんはもちろん、司会進行を共にしてくれた名合史子さん(東京外国語大学大学院生)や「本の長屋」スタッフ・ボランティアの皆さん、そしてオーナーの狩野俊さん、さらにコクテイル書房(特に狩野俊さんのパートナー・狩野かおりさん)のお陰で無事成功させることができました。
そして、来場いただいた多くの方々には感謝の言葉しかありません。
早尾さんのお話は、落ち着いていながら、時に熱く語る場面もあり、パレスチナの歴史と現在についてのお話はもちろん、専門家ではない市民が読書会などでどうやってこうした人文知を共有していくかについても、その実際の経験からお話いただいて、とてもよかった。
学術書読書会の実際の方法・運営・気を付ける事など、実践的なお話もあって面白かったですし、大いに参考になりました。
「近年の新しい動きとして、パレスチナの事などを「正しく知る」ためのリーフレット(書籍リストも含む)が多発的に制作・配布されていたり、「本読みデモ」が広がったりして、「知る」ことについての欲求が強い」という早尾さんの見立てはとても面白く、学校だけではなく街中でも、本や学問を通して人と人とが繋がり合えて、そこで新しい学びを得ることができる場というものが浮上しつつあることを改めて感じました。
ただ、私はもう年のせいか、イベント終了後にはあまりに疲れてしまい、懇親会では知り合いとばかり話してしまったけれど、もっと初めてお目にかかる人たちともお話すればよかったとあとになって後悔しました。
こうした、高円寺という一つの街中から「学知」が本と人を通して広がり、共有され、受け渡されていけば嬉しいし、出版という本業と共にそのための活動をこれからもさらに進めていきたいと思った一日でした。