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【MTGレガシー】青単デルバーの解説

割引あり

初めましての方は初めまして。
これからレガシー環境で、私が使用している青単デルバーについて解説していく。

下記がデッキリストである。



1.目的

本投稿目的だが、単に青単デルバーの使用者を増やしたい訳ではない。
勿論、増やしたくない訳でもない。
記事を投稿し、内容が公開されてしまえば対策されてしまう。
人によっては、対策する必要はないかもしれないが。
本投稿の目的は、
青単デルバーを使用したい人へ運用方法を提示することで、青単デルバーで勝つための検討・相談が出来る仲間を増やすことである。

勿論、その目的とは関係なく、興味本意で読んでいただいても構わないし、青単デルバーに興味を持っていただけることは嬉しく思う。
是非とも読んでいって欲しい。



2.どのようなデッキなのか

基本的には、デルバーデッキと同じ戦い方となる。
1ターン目に『秘密を掘り下げる者』を唱え、『目くらまし』や『意志の力』で妨害しながら相手のライフを削って戦っていく。
さらに『不毛の大地』『もみ消し』を使い相手の土地を縛りつつ、『厚かましい借り手』でテンポを取って『濁浪の執政』でゲームを決める。
様々な打消し呪文を採用することで、通常のデルバーデッキよりスペル系コンボに強い形となっている。
デルバーが強い相手に強く、コンボにも強いというのが利点である。

・デッキの強み

打消し呪文が多く、『もみ消し』も採用しているためスペル系のコンボ相手に強い。
ただし、ANTは一概に有利とも言いずらい。
通常のデルバー系のデッキと比べたら有利ではある。
単色であり、色事故が起きにくい。
特殊地形が『不毛の大地』とフェッチランドのみで、相手の『不毛の大地』に土地を破壊されない。
バウンスを多く採用しているため、『濁浪の執政』やデプスに対処しやすい。
最近では、他のデッキでも『厚かましい借り手』の採用枚数が増えている様子。

・デッキの弱み

強力な1マナクリーチャーが『秘密を掘り下げる者』しかいない事や『稲妻』等の相手のライフを直接削るカードが採用できない為、対戦相手のゲームプランにある程度付き合いながら戦う必要がある。
また、除去が少なく、盤面に触りにくい。
『四肢切断』や『はらわた撃ち』を採用する必要が出てくる。
これらのカードはライフを支払う為、ライフ管理が厳しくなってしまう。

・多色デルバーとの違い

一番は、『稲妻』が採用出来ないことである。
グリクシスデルバーは、『オークの弓使い』を採用でき、攻撃的で強い。
ティムールデルバーは、『探索するドルイド』が採用でき、リソース勝負に強い。
青単デルバーは、打消しやバウンスを多く採用しており、小回りの利く形となる。

ちなみに、ゲームの速さは、グリクシス≻ティムール≻青単の順で、青単デルバーが一番遅い。また、デスタクや土地単はデルバー系に強いとされているが、青単デルバーは逆に有利であったりと、アーキタイプ別でも優位性が異なる。



3.『オークの弓使い』について

現環境、非常に多く見かける『オークの弓使い』についてだが、ドロースペルを使うデッキにとっては対策必須の1枚である。
このデッキでも『目くらまし』『呪文嵌め』で打消すことができれば問題ないのだが、そうもいかない。
手札によってはドロースペルに合わせて唱えられ、着地してしまうこともある。
そんな時のために採用しているのが『はらわた撃ち』である。

2点ライフを支払うことで0マナで唱えることができ、『オークの弓使い』本体を処理することが可能である。
マナを支払わないことが非常に強く、土地を絞ったこのデッキと相性が良い。
『オークの弓使い』以外でもタフネス1のクリーチャーを処理できるは魅力的である。
ただし、ライフを失うことやタフネス1しか処理できないのはデメリットではある。

また、サイドボードから、『アボレスの落とし子』『梅澤の十手』を採用している。

『アボレスの落とし子』は「オークの弓使い」が着地前に戦場にいれば、「オークの弓使い」の戦場に出た時の誘発をコピーし、「オークの弓使い」を対象に取ることで、無力化することが可能である。ついでに動員トークンも出てくるのは嬉しい。

『梅澤の十手』は動き出したら盤面のクリーチャー除去からライフゲインまでできるため、「オークの弓使い」には非常に有効なカードである。

他にも一時しのぎではあるものの『もみ消し』で誘発を打消したり等、小技はいくつかあるが、うまい具合にプレイすることで案外対応が可能である。



4.『もみ消し』について

今、『もみ消し』が見直され始めてきており、様々なデッキで2~3枚で採用され始めている。
フェッチランドの誘発を打消すことがメインで使われていたが、最近は『孤独』『悲嘆』『束縛の力戦』等の強力な誘発型能力を持つカードが増えてきており、打消すよりも能力を消したほうが強い場合が増えている。
また、多色デッキでは『不毛の大地』から土地を守るという使い方もある。
しかし、青単デルバーでは『もみ消し』を、フェッチランドの誘発を消すか、上記のような誘発型能力を消すことにしか使わない。
時々、青単は『もみ消し』が強いと言われることがあるが、青単だから『もみ消し』を採用する枠があるだけで、むしろ多色デッキの方が『もみ消し』を強く使えると思われる。
また、熟練度が上がるにつれて『もみ消し』はケアされやすい。
ケアされることで、手札で腐り、負け札となりやすい。
その為、青単デルバーでは、採用枚数を2枚と少なめにしている。



5.『フェアリーの荒らし屋』について

デッキリストで、このカードを見た時に、レガシーで本当に使えるカードなのか疑問に思うだろう。なのでこのカードについて説明しておく。

低コスト 瞬速 飛行 1/2

これが重要である。
このデッキは、『呪文貫き』『呪文嵌め』『もみ消し』『狼狽の嵐』等のマナを支払って打消すカードが多く採用されており、どうしても構える必要がある。
その為、瞬速持ちのクリーチャーは構えながら攻める事に非常に相性が良かったのだ。

1ターン目に『秘密を掘り下げる者』を唱え
2ターン目に土地を構えてターンを返す
相手のエンド時に『フェアリーの荒らし屋』を唱えるといった流れだ。

このデッキの黄金ムーヴである。

さらに
「あなたが各ターンのあなたの2枚目のカードを引くたび、フェアリーの荒らし屋の上に+1/+1カウンターを1個置く。」

これである。

ターンが返ってきて、ドローステップで1回目のドロー
メインフェイズでドロースペルを使用すると、勝手に+1/+1カウンターが乗っていく優れものだ。
これで『秘密を掘り下げる者』がひっくり返っていれば、盤面は5点クロックである。
次のターンにドロースペルを唱えれば6点クロックと打点はどんどん上がっていく。
これが思った以上に強力で、このデッキと相性が良い。

そしてタフネスが2であることも今の環境に適している。
『オークの弓使い』の誘発型能力1回では倒されないことだ。
また、『オークの弓使い』が攻撃してきた際に、瞬速で唱え、ブロックし、打ち取ることも可能である。
こんなに便利だとは私自身も思っていなかった。

ただし、難点もある。
2枚目のドローができないと、ただの1/2飛行で非常に弱い。
また、2ターン目に展開する場合、ドロースペルを1ターン目に温存する必要がある。
これは、ドロースペルを取っておくことでより欲しいカードを探し行けるというメリットとも捉えられるが、手札に有効牌がない場合は、一刻も早く必要なカードを探しに行く必要がある為、デメリットになってしまう。
何故なら2ターン目に『フェアリーの荒らし屋』を唱える場合、ドロースペルを唱えるのは3ターン目になってしまうからだ。
明らかに遅い。
2~3ターン目に決めてくるコンボには悠長である。
その場合は1ターン目にドロースペルを使い、『フェアリーの荒らし屋』は『意志の力』のピッチコストにしたり、『渦まく知識』でデッキに戻したりする選択肢も必要である。

上記の点から、弱い1マナクリーチャーを採用するより、瞬速で動かしやすく、自動的に強くなっていく『フェアリーの荒らし屋』の方が強いだろうと考え、このカードを採用した。

他にもカード1枚ずつ話していきたいが、莫大な量になってしまう。
ただ読者の求めている内容は、そういったことではなく、次項の具体的な戦い方についてだと考えている。


6.各アーキタイプの相性と具体的なサイドボーディング

・青黒リアニメイト   【6:4】
・青黒スキャム     【6:4】
・グリクシスデルバー  【4.5:5.5】
・ティムールデルバー  【4:6】
・ゴブリン       【5:5】
・イニシアチブストンピィ【5.5:4.5】
・土地単        【6:4】
・白緑デプス      【4:6】
・多色コントロール   【5:5】
・ドゥームズディ    【6:4】
・スニーク・ショー   【5.5:4.5】
・デス&タックス    【6:4】
・ペインター      【4:6】
・カスケードクラッシュ 【6:4】
・ANT         【5:5】
・忍者         【3:7】
・8cast         【4:6】
・スパイ        【6:4】
・デスシャドー     【4.5:5.5】
・職工エルフ      【4.5:5.5】
 ※【】は相性比である。

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