星になった彼女
友人が亡くなりました。
私と同じ頃に乳ガンを発症し、抗がん剤治療、手術、放射線によってガンを完治させたと喜んでいました。
彼女は初めの抗がん剤治療と手術がとてもうまくいって、手術を迷っていた私に
「抗がん剤治療は思ったより楽だったよ。早く手術した方がいい。」
と、アドバイスをくれました。
その言葉に背中を押され、私は手術をる覚悟ができたのですが、私の場合はすでに骨と肝臓に転移していて手術は不可能。
ホルモン剤による治療も効果がなかったため、主治医は分子標的、その先にに抗がん剤治療をすすめてきました。
淡々と治療方針を示す主治医に、私が聞いた質問は
「それで、私は治りますか?」
すると先生は私を一瞥してから少し怒ったように
「あなたのような状態になったら、治りません。」
と、はっきり言いました。
「でしたら、治療はしません。」
私は、医者が治せないと言ったら病院での治療はやめようと、初めから決めていました。
この時、すでに「ガンの患者学研究所」に入会していたので、病院での治療がダメならどうすればよいか知っていました。
だから、ショックではなく、むしろ晴ればれとした気持ちだったことを覚えています。
そのいきさつを彼女に話すと、
「そっかー、でも、きっと大丈夫だよ」
と、治療ができなくなった私を憐れむような、困ったような顔をしていました。
でも、それから4ヶ月後。彼女の手術の成功から半年、放射線治療を完了してからわずか3ヶ月後、彼女は再発・転移しました。
それを知ったのは、彼女が退院した後だったので、「ガンの患者学研究所」を強く勧めました。
再発・転移からの復活は三大療法では難しい。彼女も主治医から治せないと言われたはずだからです。
でも、彼女は微笑みながら「考えてみる」と言っただけでした。
それから何度か勧めましたが、
「でも、好きなもの食べれないんでしょ?」
「今はちょっと忙しくて」
などと、のれんに腕押し。
そして、再度の入院。
退院後、これが最後と思い、もう一度勧めましたが、、、、、
彼女は最後までセミナーも受けず、無料の小冊子も読まなかったようです。
それが、彼女との最後のやり取りでした。
私の勧めに従ったとしても、寿命は同じだったかもしれない。
でも、もう少し希望がもてたのではないだろうか。
2ヶ月前に会ったという友人は彼女は家族に支えられやっと生きている状態だったと言っていました。
彼女のご冥福をお祈りします。
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