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メンタルのこと

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2022年7月の記事一覧

横浜の地下鉄が、私にとっては怖かった。

大学生の私は故郷を離れ、憧れの地・横浜にいた。 人をうまく避けられなくて、何度かぶつかって、目も見ず謝りながら、新しい家になんとか辿り着いた日を覚えている。 はあ、地下鉄沿線にするんじゃなかった。 窓には冴えない顔が映ってしまう。 だいたいそんなことを思いながら、4年間通った。 駅員さんが一人ひとりに挨拶する暇なんてない。 下っても下ってもホームに着かない。 ホームドアが先に閉まって、 早めにアウトを告げられる。 乗り遅れた人に再びドアが開くことなんてない。

精神科で、隣の女の子に話しかけた日

彼女の手足はガリガリだった。 金髪は傷んできていた。 メガネは何度もずれるし、 リュックは肩から落ちそうだった。 黒いワンピースはもう2サイズ下げていい。 声はか細くて、少しドキッとした。 「………月1くらいです。」 めちゃくちゃ間があった。 当たり前だ。 病院で隣の人に、いきなり通院頻度を聞くのはおすすめしない。 でも、身体が先に動いた。 普段は考え抜いてから行動するタイプなのだけれど。 それから、彼女はポケットにスマホを丁寧にしまって、私の話も聞いてくれた。