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【イラストメイキング】東雲絵名さんの描き方

プロセカ2.5周年おめでとうございます!
「25時、ナイトコードで。」の東雲絵名さんを描きました。

クリスタ2.0の触りと自分の描き方を反省したかったので、
描きながら考えていたことと、最近の描き方を残してみることにしました。
技法的なことはよくわからないので、おたくのファンアートの描き方としてゆる~く見てくださいまし。

はじめに

・メンバーイラストを入手します。

構想、大ラフ

 普段は、絵画・本・音楽・映画・ドラマ・ゲーム・アニメ・会話など、
 素敵だなと思ったもののスケッチや言葉をクロッキー帳にかいています。
 お出かけ先では可能な範囲で写真を撮ったり、メモを残します。

 ジブリ美術館の常設展示室「映画の生まれる場所」みたいな部屋が憧れです。
 「空想と予感、たくさんのスケッチ、イメージの断片」を日頃から集めるよう意識しています。

 今回はファンアートなので、メンバーイラストを見た際の第一声からイメージを膨らませます。

揺蕩う絵名さんを描くことにしました。

光がさすあたたかい海の底は気持ちよくて、うとうと佇む絵名さんにしたいなと思っていました。

「揺蕩う」を検索したところ、ゆらゆら揺れる、心が迷う、ためらうなどの意味があることがわかりました。

イベストの絵名さんの姿を見てわたくし個人的に腑に落ちたような、最近の自分の絵に対する迷いが吹っ切れた気がしたので、
胸に軽く手をあて、まだ少し迷いがちだけど、描き続けることでいつか光が差しますように…といった、未来への前向きな祈りを込めました。(あとづけ感)

ほんとはライティングがぱきっと入る絵が流行っている気がしたので、練習しようと思って描きました。
モチーフとかコンセプトは自分の描きたいものを切って混ぜて、その表現方法に流行をちょっぴり使う塩梅にしていきたい。

ラフ

資料あつめ

上のラフができたときに、以下の資料を用意していました。

・絵名さんの衣装

「曙香る乙女の羽衣」、なんていい響きなんだ~。
曙=夜明け=東雲らしい。すごい。
カラフルパレットさんのメンバーイラスト制作の記事読むのがすごく好きなのですが、いろんなこと考えて調べて作ってるんだなっていつも感銘を受けます。

・あたたかい海の写真
沖縄旅行へ行ったとき、すごく太陽が近いような、日差しがとにかく強くて、植物も海も魚も彩度が高く見えることにおどろきました。(こんな感じのメモをいつも残しています。)
あたたかい海ってもっとエメラルドグリーンだったような…と思い、写真フォルダをあさりました。海中公園で撮ったやや浅い水底の写真です。

沖縄は32℃くらいあって、パイナップルとソーキそばのおいしさに驚きました。水と塩分がおいしすぎる。旅行と環境バフは大きい。

北海道は、季節と場所とお天気にもよりますが、沖縄と比べると彩度低いんだと思いました。日差しが柔らかい。

・手~腕
手前の腕が所在なさげだったので、両手を胸に添えて胸の内に秘める思い…みたいな感じにしました。(?)
言葉が上滑りするようですが、下手くそでも、数字を気にしてもどうしようもなくて、結局自分の描きたいもの最後まで描ききるのを続けるしかないんだと感じたイベストだったので、そういう気持ちを秘めています。

自撮りする時は、肉とか骨の付き方を見るためにできるだけ脱ぐとよいです。
写真を横に縮めて資料にする度に、痩せたいと言っているような。

・いくつかイラスト、写真
これは少し取り扱いに悩み中なのですが、
日頃、人の絵を見るときに、「この人のライティングは透明感があって好き、この人の配色が好き、彩度が好き、この界隈で流行ってる目の描き方のここが可愛い」…といった、好きと思った絵のどこがどう好きなのかをメモしている門外不出メモがあり、
絵を描くときにそういうひとつひとつの好きな要素を取り入れながら描いています。

自分の中で参考の仕方について、線引きを考え中です。

絵を描くときに人の絵を脳死で模写するのはNGですが、コンセプトやモチーフ、構図、ポーズなど、伝えたいことは自分で考えて、「逆光」「まつげの反射光」といった、伝えたいことをより魅力的に表現するための「手法を真似る」のはありであってほしいと思います。度合いはありますが…!

特定の方の描き方にこだわると、その方の下位互換でしかなくなってしまうし、色んな方の素敵なところたくさん真似て自分好みの絵柄を作っていこ~という気持ちで描いてます。

ラフ~色ラフ

そんな感じでラフが完成しました。
大体いつも顔と胸を見てほしくて光をいれますが、
今回の衣装の、袖から覗く二の腕と裾のひらひら、タイトな腰回り、スカートのベタのフレアリングみたいなひらひらなど、何もかもが可愛くて、視線誘導がよくわからなくなりました。
ひとまず気持ちの軽さを出したくて、服がひらひらするような水の流れを足しました。右上に向かって水が流れているので、泡や髪が舞い上がっています。

最近は彩度低めの絵が好きだなと思いつつ、あたたかくて鮮やかな海と衣装の色の兼ね合いに悩みました。
いつもできた絵を見返すと色と陰影が淡くて、サムネで並ぶと目がいかないので、今回はせめて髪色を気持ち濃い目にかいてます。でも夢みたいな淡い絵が好きです…。
色が淡くても映えるためには、光がぱきっと入るか影がぱきっと入るか、とてつもなく構図が面白いか~……研究中です。

今回はエメラルド?ターコイズ?の背景に衣装のコーラルが映えたらいいなと清書の自分に期待して寝ます。

清書

清書という名の試行錯誤が始まります。一番楽しくて一番苦しい。
最終的に線画と塗りを統合することが多くて、あまり過程の写真がないのですが、パーツごとに色分けして塗りの形を整えながら線画描いて…を無限にしています。

色ラフ→線画→下塗り→本塗りでやっている方のタイムラプスが美しくておんなじことやってみたら、本塗り中に線画から描き直すことが多すぎたので、最近は下塗り→本塗り&線画をパーツごとに進めています。
細かいところは水彩境界で線画を省いてみました。今回は趣味絵かつ描き方の改善をしたかったので、ネットで見た時短技を色々試しつつ、模索しています。

奥の色レイヤーを塗り込んでおくと、多少手前のものを縮小したくなったときに塗り残しが発生しないので、修正しやすくてよいです。
でも二進一退な描き心地がするので、もう少し省けるものは省きたい。

下塗りも、ラフから線画を起こす前なのでバケツやら囲み塗りツールがうまく使えず、ちまちまブラシで塗っていると夜になってしまうので、これも解消したいです。

2022年9月の絵

しばらく1レイヤーで絵を描いていて、陰影と線がもたつくなあと思い、この時らへんから少しパーツを分け始めました。ブラシの使い方とかもあると思います。
これは顔・髪・腕・首から下で4レイヤーくらい

ライティングとか陰影、反射光・環境光、明暗線色などなど、新しく知ったものをひたすら試しています。
各レイヤーごとに上記をそれぞれ振るとレイヤー数がえらいことになり、部位ごとのフォルダにクリッピングして影と光を重ねるとどんどん色が濁り、どうしたもんかなと思ってます。
通常、乗算、オーバーレイ、スクリーン、ソフトライトくらいしか使っていないので、扱い方を勉強中です。

完成

人物、背景、前景の描き込みがおわったら、効果をいれて完成です。
あんまり悩みながら描いても、よくも悪くも今の自分にはここまでしか描けないと割り切って、次に進もうと思います。
一晩おいて見返すと気になるところがややあったので、修正してアップロードしておわりです。

絵のタイトルについて
「待てば海路の日和あり」が、いつか光が差しそうな素敵な言葉でいいな~と思いつつ、でも絵名さんは待つどころか描くしかなくて、しっくりこなかったので、「描けば海路の日和あり」にもじっておしまい。

課題
・背景
・服のしわ
・下塗りを囲みツールでぱぱっとぬりたい
・線画ががたつくのでなめらかにしたい
・陰影等重ねると色が濁っていく
・スマホと液タブで色が変わりすぎる問題

作業用BGM

色々試した結果、落ち着きめのクラシック、ブクガ、イベスト、最近好きな曲か、昔たくさん聴いた曲のプレイリストのいずれかでかなり捗るようになりました。1時間以上ある動画かプレイリスト作っておくとよいですね。
マイブームはこちら~

最近のレイヤー構成

以前Live2D用の素体を描いたときに、奥からレイヤー並べると描きやすいなと感じたので、それ以来こんな感じです。