【声優を目指す人向け】ボイスサンプルの取り方

前回はボイスサンプルの作り方を記事にしました。この記事では、ボイスサンプルはできたので、今度はどう読んでいこう？という方に向けて書きます。

ボイスサンプルを作成して今度つまづくことは、どう読むのか？でしょう。
もう「こうやって読みたい！」と決まっている人は読む必要はありません。ただ、前回の記事にも書きましたが、自分はいいと思っているけれど周りからしてみると・・・ということもありますので、ちゃんと他者、できれば先生やトレーナーに聞いてもらってアドバイスをもらう必要があります。

ボイスサンプルってどう読んだらいいの？

ボイスサンプルを作った！さあ読もう！と思って、ただ読んで終わりだと思っている方……それではダメです。
学校に通っていた方は先生に言われたと思います。

「どんな気持ち？」
「誰に向かって言っている？」
「どんな場所にいる？」

はい。アニメにもありますよね。そのキャラクターの背景、性格、立場、話し方。そして声優とは声だけでそれらをすべてに人に連想させなければいけないお仕事なのです。
つまり、想像するその人になり切って声にしなければ、映像と声に矛盾が生まれてしまうということです。

なのでボイスサンプルを取る前にやることを次にご紹介します。

ボイスサンプルを取る前にやること

先ほど紹介した養成所の先生やボイストレーナーに言われる「何をイメージしているの？」

これ、とっても難しいんです。でも、これが一番重要です。
何も考えていないと、やはり気持ちが彷徨うんです。そして声で出しても迷子になるんです。それを先生方はプロだから分かってしまうのです！
そしてボイスサンプルを聞く事務所の人も同じです。相手はプロです。何万人、何百万人の声を聞いていていますいます。分からないでやっているなとすぐにわかってしまいます。

なので、ボイスサンプルを取るために事前にやっておくことが以下になります。

①キャラクター設定をする。
②場所・情景をイメージする。
③どんな気持ちなのかをイメージする。

では、説明をしていきましょう。

①キャラクター設定する（自分）

大前提として、初めに自分の言うセリフのキャラクターを決めましょう。
読もうと思うボイスサンプルを見てみます。どんな子をやろうと思ってボイスサンプルを作りましたか？

元気、かわいい、カッコイイ、大人しそう。色々あると思います。
性格はどうでしょうか？見た目通り、ギャップがある、ぶりっ子。

家族構成とかも考えるといいかもしれません。末っ子だから甘えっことか、片親だから料理が上手で兄弟の面倒を見ているとか、そういう設定があるとグッと性格を想像しやすくなります。

①キャラクター設定する（相手）

次は相手のキャラやシチュエーションを考えていきましょう。

もし「お前(あなた)のことが好きだ(です)！」というセリフがあるとします。

「あなた」とは誰ですか？
先輩、後輩、幼なじみ、なんでもいいです。

さらに考えましょう。どれくらい親しいですか？
とても親密で冗談も言える、よく話すけれど雑談程度、ほとんど話したことがない、顔見知りでもない。その時考える相手の関係性によって声は変わるので、相手も大事です。

相手の性格も考えられるといいですね。相手のイメージがしっかりとしていた方が、セリフにもリアリティが増します。

②場所・情景をイメージする

では、シチュエーションを思い浮かべて見て下さい。

一緒に帰っているときに親しい先輩に告白する。誰もいない放課後の部室でいつも健気に頑張ってくれている後輩に告白する。幼馴染の家で長年積もりに積もった気持ちを告白する。

全てがよしですが、これでは動きが分からないので自分の気持ちをプラスしましょう。

③どんな気持ちなのかをイメージする。

先輩がものすごくモテている人で、はやる気持ちを抑えられなかった。

後輩には好きな人がいた。今度のバレンタインに告白をしようとしているのを聞いてしまった。玉砕覚悟でも気持ちだけは伝えたい。

幼なじみがずっとつきあっていた人と別れて意気消沈している。狙うようで申し訳ないけれど、もう後悔したくないから告白する。

シチュエーションに感してはむしろ、小説のように物語を書いてみるといいかもしれません。このやり方は後日また別記事で記載したいと思います。

おまけ

更に、考えられる人がいればでいいですが、演じようと思うその子の背景も考えられるといいですね。

・原因（こういうこと）があって引っ込み思案になった→だから告白もたどたどしい、声が裏返っている
・見栄っ張りで女王様みたいな性格→素直に言えない、上から目線な言い方しかできない

などです。こうやって細かい、他人とは違うところを考えると他の人とは違う、オリジナリティのあるキャラクターを作れると思います。

人は生きていれば生きているだけのパターンがあります。だから自分の経験でもいいです。お気に入りのアニメがあってそれを再現したいでもいいです。とにかくこまかく設定してください。

自分の経験値を使えるのであればれそれはそれに超したことはありません。それは他の人が持っていない貴重な経験です。

壁ドンされた女子ってホントにいるの？
一目惚れってどんな感じ？

みたいな、一般的には本当にあるか分からないことは未知です。

みんながしていること、見ていることは誰もが考えます。けれど、不特定多数の経験することって、まだ誰もが考えてい、またはやったことがないことなのです。

まとめ

ボイスサンプルを読む前にすることを記載しました。

もし「これってやってもいいのかな？」と思うことがあれば、周りの人に聞いてみてください。マイナー過ぎて相手との関係に傷がつきそうであれば、最寄りのボイストレーナーに相談しましょう。
または私にご相談くださっても大丈夫です！

事務所所属に向かって頑張りましょう！