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#16 顕微鏡(マイクロスコープ)とかCTとか 〜歯医者の歩き方〜

ここ数回、神経の治療=専門用語では歯内療法(根管治療、抜髄、断髄など)についてのお話をしています。
そして、専門医が存在するというお話もしました。

何度も言いますが、本当に神経を抜く必要があるのか、神経を抜かないための治療は可能なのか、といったことを考えてくれる、診断してくれる歯科医にかかることが第一だと私は思っています。

どうしても神経を抜く治療をせざるを得ない時、あるいは、すでに神経が抜かれている歯が感染してしまい再根管治療が必要となってしまった時のために、神経の治療が上手な歯科医師にかかっておかなければ、と思われるかもしれません。
しかし、歯科医師として、その技量以上に重要なこと。
それは、その症例が自分の手に負えるものであるかを判断できること。
難しいと判断すれば、技量のある先生へ紹介できること。

はい、これ大事ポイント!ちゃんとノートに書いて。テスト出るよ!ぐらいの勢いです。神経の治療に限らず、診療全般に言えることです。

さて、今回の本題。

最近はインターネットで様々な情報を検索できるので、インターネットで歯内療法が得意そうだとホームページを見て思い、治療を受けに行く方がいらっしゃいます。そういう方が良い医院では?と判断するのは下記の3つが多いように思います。
1)ラバーダムを使用している
2)CTを使用している
3)顕微鏡(マイクロスコープ)を使用している。

*CTと顕微鏡(マイクロスコープ)がどんなものかについては下記をご参照ください。
歯科用コーンビームCT Wikipedia
日本顕微鏡歯科学会


結論から言います。

顕微鏡(マイクロスコープ)使っているだけでは歯内療法がうまいとは限りませんから!ご注意を!

えーっとですね、10年ぐらい前だと顕微鏡使っている先生ってかなりのこだわりを持っていて技術の高い方が多かった印象(あくまでも個人的な体感です)なのですが、最近は、お金出せばCTもマイクロも買えるからね!というのが本音。

例えるならば、
最高級の料理を作るのに高級な包丁が必要でしょうか、
高級な包丁を持っているから料理がうまいとは限らない、という。

難しいですよね~。だから、
・歯の神経を簡単に抜かれないようにすること
・相談できる信頼できるかかりつけ医を見つけておくこと

が大事ですよね~。

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