ほんまにマルチリンガルなん?

「だってどうせあなた日本語よりドイツ語のほうが上手いんだから」
と大学の同期(日本人)に言われた。自分が悲しかったのか嬉しかったのかわからないのだけどなんか衝撃だった。
結論が見えないけどつらつら考えてみちゃう。

時系列的な話だと、私の第一言語は日本語、その後ドイツ語英語と続く。学校や趣味で他の言語にも手を出しているけど、ある程度違和感なく会話できるとするとその三つだけしか挙げられない。(流暢だとは一生言わないよ。)
「(海外で育ったのに)日本語上手だよね」ってオトナに言われることも多々あるなかで、いまだに複雑なのは ① 私の日本語に違和感がある ② 想像より上手い のどちらかなんだろうなとか思ってしまうから。① だった場合は私の勉強不足な上に皮肉な香りがしちゃうし、② だったら期待値が低いのがちょっと残念だな、という。
ひねくれてるじゃん、だからなんなの、とつっこまれたら、まぁそうですね。
読書はずっとしていたからある程度読めるし(文面で習得した言葉の読みかたを間違って使っちゃうことはある)、家族との会話は日本語なので意思の疎通ははかれるし、アイドル好きになってから情報源が増えたから少しはアップデートされた感もあるし、通訳や翻訳のお仕事もお手伝い程度でさせてもらってスキルはちょっとだけ上がったし。それでもやっぱり日本で育った日本人の同期にはドイツ語のほうが上手いようにうつるんだなぁ。
そこで「ドイツ語、訛りがないね!」と言われてもそれはそれでフクザツなお気持ち。(っていうか私はたぶん結構オーストリア訛り。)現地の学校に通ったから、と答えると納得されてしまうのもなんだか嫌だ。家族全員、散々泣いて、散々苦しんで、やっとバイリンガルもどきになれた。特に母は子供達がセミリンガルになってしまうことをとても心配していたと思う。

昔から「一番得意な言語どれ?」「どの言語で考えているの?」「夢みるときは何語?」と訊かれる度の答えは「場合と話題の分野によります」。そのスタンスは変わっていない。だから確かに地元の大学で日本語での説明(通訳)を求められると、その語彙を持ち合わせていないゆえにしどろもどろになりがちイコールドイツ語のほうが上手いんじゃん、となる。普段一番使うドイツ語が生活面でペラペラなのは当たり前で、英語のソースはとある時期から圧倒的に多いから一番イマドキで。きちんとどの言語でも言葉を探してそこそこのレベルの会話をキープすることはできる…はず…(漂うセミリンガル臭)
例えばアイドルについて語りたいときはきっと日本語か英語のほうが得意だと思われる。というかアイドルについてドイツ語で話す機会がほぼない。そしてネットで情報収拾(アイドル関連や好きな本についてのSNS)をしているかぎり本当にない。(それ以前に私は自分が好きなものについて語るよりはひとりで悶える人だからこうやって自分の考えを文字にしようと試みるけど空回り感ぬぐえず。かなピーマン。)
家族や同年代としか話さない日本語だから、敬語云々が苦手なのも納得いっちゃう。そして本当に偉大な大人ってそれを許してくれちゃうので甘えがち。そして学生をやっているうちは先輩後輩なんてない環境なので距離感の掴み方は向こうの人柄と文化によって違和感があるかもしれない。言葉選びには気をつけるにしても英語はほぼ変わらないしドイツ語は二人称避ければ良いし、ただ日本語の感じが一番掴めていないのだと思う。

最近は方言がある日本のYouTuber複数人の観すぎで変な関西弁が戻ってきそうで度々母と気まずい感じになる。家では東日本出身の両親となのでずっと"標準"語だったのに、私が大阪で幼稚園1日目に帰ってきて「あんなー、今日なー、」と話し始めたときはクラクラした(笑)、という話は何度もされた。四国に転校したときにも「みんなと同じように喋るようにしとるけん(しよるけん?かな?)」とか言ったらしいので、私の話し方は良くも悪くも影響を受けやすいようだ。こちらに越してきてから自分の関西弁は消えちゃったと思っていたのだけど…わざわざいれようとしたらエセになるやん。なるじゃん。
学校で習ったはずのイギリス英語もだんだん薄まってきてだいぶ謎のアメリカかぶれ。ぴえん(?)

まぁ、使う言語によってテンションや世界観は変わってくる。極端な話、Scheiße!やshit!などと口走ることがないわけではないのだが、同じリアクション的な感じでクソ!は言ったことはない。「それはバカじゃん」「さすがにクソ」と会話で冷静に(??)さらっと(???)使うかな。
音楽を聴いていても同じことで、それはエミネムがいくらセックスについて詩を書こうと、レペゼン地球にはならない理屈である(????)。



来年に持ち越しになった日本への留学、ここらへんの成長も期待したいところ。








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