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ゴルシ世代のヴィラン感がすごい。

※この記事はウマ娘から競馬の歴史を勉強してる競馬初心者による記事&考察です。
※2021年4月時点の話です。
※「ゴルシ世代」とはゴールドシップが出走してた時期のお馬さんのことを指します。
※長い記事のため、太字を掻い摘んで流し読みするのをオススメします。


魅力的な悪役っていうのはどの作品にも存在して、作品を引き立ててくれるもの。例えるとアイシールド21の金剛阿含とか、弱ペダの御堂筋くんとか、ハーレイ・クインとか。マーベルだとロキとか。

「魅力的なヴィラン感」ってどういうもの?って話なんだけど

良く言うと個性的で、
悪く言うと協調性が無い。

だと思う。スポーツ作品とかで、周り(関係者や観客)の意見を無視して自分の意思を貫く敵キャラってかっこいいよね。そういうのがゴルシ世代多いと思った。

そんな魅力的なお馬さんがそろったゴルシ世代のお馬さんの話を軽くまとめてみました。



の前にゴールドシップについてちょっとだけ触れときます。

■ゴールドシップ(出走時期:2011~2015)

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↑人入ってそう

みんな大好きゴルシちゃん。
白笛は皆頭おかしいのと同じで白馬は皆頭おかしい…というわけではない。競馬業界全体でやばさが際立ってる。存在がアビス。度し難い…
「GⅠ6勝」「史上初の宝塚記念連覇」と、実は冗談じゃないくらい強い。
3連覇するはずだった件の宝塚記念といい、気性の荒さゆえレースの勝率にムラがあり、いろいろ馬券泣かせな馬だった。血統のせいでとても美人。



実装済みウマ娘

既にウマ娘実装済みのゴルシ世代の紹介です。
上述した「魅力的なヴィラン感」が当てはまる感じは無い…?


■エイシンフラッシュ(出走時期:2009~2013)

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何事も予定を立てて、寸分の狂いもなくこなすようなウマ娘。1gも1mmも誤差の無いようにするのが彼女の性格。
サポートSRのシナリオでは組み立てた予定以外のことが起こるとパニックになり(大げさにパニックになるわけじゃないけど)トレーナーに助けを求める話がある。クセが強い!
史実では天皇賞春の「お辞儀」が印象的よね。生真面目さはここからやってきたと考える人も多いのではないでしょうか?春天のイメージが強いけど、ダービー馬でもある実力派なお馬さん。
ちなみに胸元が気になっちゃう勝負服はメイド服ではなくドイツの民族衣装「ディアンドル」らしい。調べてらそれっぽい衣装出てきたから間違いないかも!ドイツからの持込馬だから説。


■トーセンジョーダン(出走時期:2008~2014)

またまたごジョーダンを

ゴルシ被害者の会の一人。ダウナーギャルって感じのウマ娘。
史実では会う度にゴルシが殴りかかっていたらしいが、最初に喧嘩を吹っかけてきたのは実はジョーダンのほうで、それをゴルシが永遠根に持っているとかなんとか。どっちもソースがないのでなんとも言えん…
当時ゴルシとのコンビを解消された内田騎手の鞍替え先がジョーダンだった経歴もあり、とにかく二人は因果的に犬猿だったといえる。
史実では気だるげだけどクールで強い!!……という感じではなく、持ち前の根性と粘り腰で勝利する泥まみれタイプだった。11年秋天では、その根性っぷりで序盤からとんでもないハイペースで走りコースレコードを出してフィニッシュ。主人公寄りだわこの子!そしてこの根性レコードはいまだに破られていないのだ!!すごい!!!


■スマートファルコン(出走時期:2011~2015)

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2021年1月時点で歴代最多の重賞勝利経歴を持ってるお馬さん。
通称「砂のサイレンススズカ」 ウマ娘での愛称は「ファル子」
ウマ娘では走ることより、歌って踊ることのが好きらしいが…
もしかして「ウイニングライブしたいからたくさん出走しました!」とか言ってレースいっぱい勝つけど、実は影で努力してるタイプだったりする…?アッアイドルっぽくていいな…その設定でお願いします!
サポートSSRのシナリオでなにか語られてるかも。持ってないのでわからんなガハハ!!


■カレンチャン(出走時期:2009~2012)

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かわいらしい名前の娘。由来は馬主さんの娘さんの名前かららしい。理由もカワイイ。ウマ娘の説明でも「カワイイの権化」らしい。カワイイ。
…んだけど、説明続いて「その魅力に気づいてから両親や先輩を屈服させ人生のピラミッドを登ってきた」との記載が!オイオイオイあんま大人なめんじゃねェぞオイ!!
史実でも途中から頭角を表し、短距離GⅠを2勝するまでに。カワイイ上に普通に強い!つまり最強ってことよ!
史実よりウマ娘の設定のほうがクセの強い子。名前のクセについてはカワイイので問題ナシ!


■ナカヤマフェスタ(出走時期:2008~2011)

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言わずと知れたゴルシと同じステイゴールドの産駒。
美浦調教馬から出た馬で宝塚記念を勝ったのはグラスワンダー以来。
内国産馬で初の凱旋門賞連対となったのはエルコンドルパサー以来。
と、98年頃に活躍したお馬さん以来の記録達成を成し遂げたとてもすごいお馬さん。
ただし気性がめちゃめちゃ荒い。うーん血統!w
ウマ娘の説明は「ギリギリで生きることしかできない勝負師。人情派で、よく裏路地で見知らぬ人とホルモン煮込みをつついている」何だこいつ!?
正直悪役でも主人公でもないどっちつかずな感じ。





みんな特別ヴィラン感は無いし協調性を欠いてるわけじゃけど、個性強すぎてわろた。自分がどうしたいかがよくわかってそれを押し通す感じというかなんというか……いいな!(語彙力)



■ウマ娘未実装

こっからがウマ娘未実装のゴルシ世代の紹介です。
もし気になるお馬さんがいたら、つべとかで検索して実際に走ってるところを見てほしい。比較的新しめの世代なのでネット上の記録が多くて嬉しい…


■オルフェーヴル(出走時期:2008~2011)

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【金色の暴君】

本記事の本題その1。ステイゴールドの産駒。
「暴君」と呼ぶにふさわしい、他を寄せ付けない気迫ある走りをするオルフェーヴルは、ステイゴールドの子らしくかなり気性の荒い子。
ただステゴの他の産駒と異なるのは圧倒的な「走ること」への執着心。彼はとにかく早く走りたくて、誰にも1番を譲らせたくなかった。
それ故言うことを聞かず掛かったりしたこともあったけど、才能と執着心でどうにかしちゃいます。
才気溢れる様と気性の荒さから伺えるザ・ヴィラン感。まじでかっこいい!!!天賦の才を持った暴君オルフェは記録にも記憶にも残る馬でした…

ゴルシとは母親違いだけどメジロマックイーンがおじいちゃん!ウマ娘になったらゴルシ同様、マックイーンになついてたりするかもしれない…見たい…


■ジェンティルドンナ(出走時期:2011~2014)

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【誇り高き貴婦人】

本記事の本題その2。三冠牝馬で、5頭目の中央GⅠ7勝、他にも色々成し遂げたディープインパクト産駒を代表する牝馬。
レースでは他の馬に萎縮するどころか、勝負強く、走る気持ちが強いお馬さんだったとのこと。誰にも負けたくないのはオルフェと似たものを感じるね!
そんな暴君オルフェにタックルをかましたことのある、暴力的な一面をお持ちのヤンキー馬でもありました。めちゃくちゃ悪者やん…ところが次の年に今度はゴルシにタックルされちゃいます。ゴルシさんやってんねぇ!

このタックルのせいでヒール扱いする人もいれば、
スカーレット、ウオッカ、ブエナビスタに続いて牝馬最強伝説として語り継ぎたい!というファンの方の声もありました。他を意にせず勝利をつかむ自分然とした女王の姿に、憤りを感じる人も憔悴する人もいる。
何はどうあれ人の心を動かす走りを見せてくれるお馬さんでした。ワイはかっこよくて好きな印象。


■ジャスタウェイ(出走時期:2011~2014)

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【すぐに逃げろ!】

ゴールドシップと仲良しさん。そのせいなのか芦毛の馬が大好きらしくて、芦毛の馬をガン見することもしばしば。
ゴルシとは対照的に素直で温厚な優等生。ヴィラン感皆無だけどゴルシの友達ということで紹介させてもらうわよ!!

馬主の大和屋暁さんがアニメ銀魂の構成さんであり、名前は銀魂に登場する人形「ジャスタウェイ」が由来。ちなみに競馬でのジャスタウェイの名前の由来は「すぐに逃げろ」ではなく「その道」という意味らしい。
日本馬で唯一ディープインパクトから1着をもぎ取ったハーツクライの産駒。

「競走馬としてしっかりすべきところがしっかりし切れていない」という評価で、最初はGⅠで勝ち星を挙げられない状況だったが、4歳最後の秋天で覚醒!上述のジェンティルドンナを差し切って1着を勝ち取る。
この後ジャスタは、海外の「ドバイデューティーフリー」というレースに出場し世界競合を相手にまさかの圧勝。レコードタイムを2秒以上更新する偉業を成し遂げる。このレースの走りが世界中で評価され、レート(競走馬の能力を示す客観的な指標となるものを国際的に統一された基準により数値化したもの)が「130」となった。この時点で130以上のレートを持つのは世界でジャスタウェイのみだったので、誇張抜きで世界トップの競走馬という評価をされていることになる。(ちなみにオルフェのレートは最高129だった)その後も不良馬場の安田記念を勝ち切り、世界でも日本でも通用する馬であることを証明した。

名前のせいでネタっぽさがあるけど、実力は確かで、ゴルシの友達で、真面目で優しい。ゴルシに劣らず強い個性をお持ちなお馬さんでした。

ぶっちゃけ今からでも実装してゴルシと絡んでほしいくらいなんだけど、ウマ娘になる際は馬主さんじゃなくて銀魂の許諾が必要そう…たのむわ空知先生!!


■エピファネイア(出走時期:2012~2015)

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【十六夜の公現祭】

シンボリクリスエスとシーザリオの産駒で、スぺちゃんがおじいちゃん。ご両親もはよウマ娘になってよ!!

ご両親とも長距離が強かったおかげか、豊富なスタミナを持ったお馬さん。ジャパンCでは、世界一のジャスタウェイを含めたGⅠ馬12頭という超豪華メンバーの中、4馬身離して勝利。
実力は確かなのだが、気性が荒すぎて勝ちに安定性がなかった。闘争心あれど走る気持ちにならなかった時には凡走しやすいタイプ。ちゃんと走れればもっと勝ち星を挙げられてたのかも…あれゴルシで聞いたな…?
史上初の無敗の三冠牝馬となったデアリングダクトは、このエピファネイアの娘さん。種牡馬としての今後も期待されるお馬さんやね!


■フェイムゲーム(出走時期:2012~2018)

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ハーツクライの産駒。
競馬で最長距離のステイヤーズSで2着、次に長いダイヤモンドSで1着と、超長距離適性を持ったお馬さん。ただGⅠは未勝利で、ゴルシやキタちゃんといった強い長距離馬に敗北。
厩舎ではボーっとしてておとなしいのに、外に出ると他の馬に喧嘩を売ろうとするオンオフの激しい暴れ馬。レース中も指示に従わない場面があったとか。引退後は種牡馬ではなく乗馬に転身。

※他にも気性が荒い理由でモーリスやドゥラメンテも書こうと思ったけど、ゴルシと一緒に走ったことないっぽいので割愛します。





日本の人間サマは「クールジャパン」とか言われてる中、
競馬界の日本馬達は闘争心バチバチで喧嘩しまくってました。
ヒェ

この子たちがウマ娘になって友達として仲良くしてるのが想像できない……というかしたくない。
みんなライバルでマジで敵対しててほしい。誰かが怪我してもケラケラ笑ってる関係でいてほしい。
そんなこといったら競馬ファンに怒られるかな…でもそういうのがいいって記事だから許して!!!



■ゴルシ世代の主人公枠

最後に、主人公というかゴルシ世代にしては性格良くて成績も良いお馬さんを紹介して終わりにするよ。

■ロードカナロア(出走時期:2011~2013)

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【龍王】

全19戦中、3着以下を取ったことがないお馬さん。GⅠは4勝。

台湾でのレース「香港スプリント」に2戦中2勝。海外に名を轟かせたスプリンターホース。実はこのレース、日本馬が好走を続ける香港国際競走において唯一日本馬が結果を残せないレースであり、この成績は「凱旋門賞制覇にも匹敵する、ロードカナロアの歴史的快挙」としてニュースに取り上げられるほどだった。
しかしGⅠレースでは1回だけ負けを許したことがある。
カナロアが敗北したその高松宮記念で1着を取ったのは、なんと上述したカレンチャンである。カレンチャン、恐ろしい子…!
ちなみにカレンチャンのことが好きで片思いだったらしい…負けたうえに片思い…なんか悲しい気持ちになってきたな…?

まだ親子にもウマ娘になったお馬さんがいない。現実ではサンダーサイレンスと血縁関係がないので、かなり重宝される血統の持ち主らしい。
スプリンターらしからぬとてもおとなしい性格で、女の子でも扱えるほど大人しい。でも仕事になると抑えられないほど力強い働きをするメリハリのあるお馬さんとのこと。お、大人だ…!!

ちなみにカレンチャンとは片思いが実り?カレンモエという子供が出来て、ご両親と同じく短距離で活躍中!最強の牝馬アーモンドアイのお父さんでもある。アイちゃんもモエちゃんもすごいぞー!


■キズナ(出走時期:2012~2015)

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【絆】

人同士のつながりの大切さを示す意味が込められた名前。ディープインパクトの産駒。普段は元気が有り余っていたけど、競馬中はレースに集中できる、オンオフのできる性格らしい。この子も大人だ…!
そんなキズナは、キズナ自身ではなく「ジョッキーの怪我」に縁のあるお馬さん。本人が怪我させたわけじゃないけど縁起悪いわね…
怪我のせいで依頼が激減していた武豊騎手を乗せたキズナは、ダービーだけを見据えて徐々に仕上げていく。
そして迎えた第80回日本ダービー。騎手だけでなく、たくさんの人の想いを乗せたキズナは最後の直線で奇跡を起こすーーー
キズナのダービーもそうだけど、どのダービーもめっちゃ泣けるのなんでだろうね……まだ見てない方はつべにあるので是非見てみてね。
ちなみにゴルシとは、キズナのラストランである春天で戦います。結果はゴルシ1着、キズナは7着。やっぱゴルシつえぇわ…

名前の由来といいレース結果といい、なかなか主人公感のあるお馬さん。ウマ娘になったらOVAとかでいいのでアニメやってほしいなぁ。あとディープが要所要所で重要な存在だからウマ娘にしてくれよぉ!!


■キタサンブラック(出走時期:2015~2017)

最後にまさかのキタちゃん。ゴルシのラストランである「第60回有馬記念」で戦うことになる…が、キタちゃん3着、ゴルシ8着で2頭ともそれなりな感じで終わっちゃいます。無念…
もしキタちゃん主人公のアニメがあるなら、ゴルシもなにかしら手助けとか活躍をしてくれそう。ウマ娘でのゴルシの汎用性が極まっててやばいな…
もしかしてキタゴルありゅ…?いや見出すんだよ!




だらーーーーっと書きましたが、他にもこんな気性の荒い馬がおるよ!こいつヴィランっぽいよ!とか、この馬の説明間違ってるよ!こんな逸話もあったよ!!があったら遠慮なくコメントください。

オチなし終わり6000字。


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