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ニールマーレを退去させたい理事長の真意とは

ここ最近、SNS上でのカフェ側の発信はほとんどなくなりました。ですが、カフェ批判派たちのツイートは毎日のように休みなく投下されています。それらは”正しく”批判するというよりは、ただ単にニールマーレに悪意を向けているようにしか見えません。憶測に次ぐ憶測は、いやもはや憶測ですらなくただの誹謗中傷でしかないのですが、本来関係のないところや人物まで引っ張り出してきて、要するにNPO側を擁護したいが故に論点をずらし、カフェ側が悪の組織であるかのように印象付けたいのかと思います。
 このように書くと、「ああ、こいつはカフェ擁護派なのだな」と思われるでしょうが、そうではありません。多くの事実を知っている、というだけです。「世に倦む○○」という人が、この件の内情を最も知り尽くしている、というようなことを言っていましたが、彼はきっとミステリ作家、いやファンタジー作家になりたかったのかもしれません。
 今から書くことは、想像を働かせた陰謀や憶測ではなく事実を基にしています。信じる信じないは読んでくれる方の自由です。

 まず、カフェ批判派がまったく問題にしないNPOの指定管理者としての仕事ぶりから始めようかと思います。
 このNPO法人は会員全員がご高齢の方で構成されています。指定管理を受託する前提で、設立から土佐市職員が関わり、南風開業までは地域おこし協力隊2名と職員がほとんどの準備をしていました。つまり、直販もカフェも協力隊が開業に大きく関わっていました。にも関わらず、動画では現理事長に「協力隊は地域には関係ない」などと言われていました。
 ともかく、そのようにしてNPOとしては実務をこなすことなく南風は開業し、南風には事務局として職員が2名雇用され、直販もパートが雇用されました。つまり、開業前は指定管理者としては体を成しておらず、カフェのオーナーが「職員と協議して話を進めた」というのは、当然そうせざるを得なかった訳で、ここが後に大きな問題になります。
 しかも当時、NPOの理事長は現理事長とは別の方が務めていました。それは現理事長が、南風は自分のために建ててもらった(と受け取られかねない)ようなことをあちこちで言っていたため、性格的に対立する人も多かった現理事長は、最初から自分が表に立つことを避けたのです。
その後数か月すると、現理事長は前理事長の名で総会を招集、理事長は交代することになります。しかしそもそも、前理事長に理事長をやってくれと頼んだのは現理事長で、ここにNPO内部でもしこりを残してしまうことになります。 
 理事長はその座についてもしばらくは別の仕事をしていたようです。南風自体は事務局職員とパートで運営しており、土佐市職員もかなりお世話をしていました。
 当時から公的施設を預かる指定管理者としてはきちんと組織化されているようには見えませんでしたが、それは、雇用された男性職員が半ば辞めさせられるような形で退職したことが過去に二度あったことからも伺い知れます。この人たちは、経営的観点を持つ人材が必要と考えていた土佐市が雇用した人たちでしたが、理事長と折り合わなかったのでした。 
 理事長は発言力はあってもマネジメント力や企画実行力がないため、運営面でも施設管理の面でも、結局は大部分を土佐市職員に助けてもらっていたようです。
 このような状態では、各所から不満の声が上がってくるのも無理からぬ話で、清掃が行き届いていない、生産者の意見に耳を傾けない、何か自発的にイベントを企画するでもない、にもかかわらず外から来たイベントには非協力的、などと言われることはしばしばありました。

 また、理事長はカフェ側が主張するように独断が過ぎる傾向があり、それはNPO内部でも問題視されていました。カフェへの退去通告が大きく取り沙汰されていますが、他にも行政財産である南風駐車場の占有を口約束で許可しています。カフェも口約束での利用(こちらは市職員と)ですが、その経緯については、開業前から何度も会議に出席していたにもかかわらず、後になると何も知らない、聞いてないの一点張りで聞く耳を持たなかったようです。
 このように、不都合なことは聞いていないで済ませる理事長ですが、ならば、問題が表面化するまで5~6年も何も知らないでいることは理事長としての責務を果たしていると言えるでしょうか。
 そして明らかな違法行為。これは、カフェを利用不許可にするために、NPO会員たちに嘘をついて書面決議を取ったというもの。その内容は、カフェオーナーとは退去することで話はついている、という悪質なものでした。さすがにこれには土佐市も強い言葉で撤回命令を出しています。 
 ここで理事長を訴えればよかったのでは、と思いますが、この時までは土佐市も間に入って裁定を下したので、公正な方向に進むとカフェ側も考え、事を荒立てないようにしたのでしょう。結果的にはその甘さがカフェ側の命取りになってしまうのですが。

 そもそも理事長がカフェを追い出すことを画策し始めたのには、どんな動機があったのでしょう。
 理事長は開業前からずっとタクシー運転手として勤務し、それは開業以後も続きました。その始めの頃は、理事長の報酬としては働いた分の実務報酬だけをもらっていたようで、たまに直販のレジ(セルフレジ)に立ったりごみ捨てを担当していたようです。
 その後タクシーを辞めたのか、理事長は毎日南風に常駐するようになっていました。南風の人件費は2018年度までは微増程度で推移していましたが、2019年度にはそれまで1000万ほどだった南風の人件費は1500万を超えるようになっています。事業内容、雇用人員にはほぼ変わりありません。 
 これは推測ですが、理事長はNPOから報酬を得ているはずで、しかしそれは、NPO会員たちの同意が必要な役員報酬ではなく、実務に対する給与のような形で支給していると思われます。そのため決算書には載っておらず、いくら支給しているのか分かりません。仕事を辞めているうえ車も買い替えているので(これは下衆の勘繰りですが)、給与の額が2019年以前と比べて変わっていないということはないでしょう。
 そして、理事長がカフェ退去を強要するようになったのは2020年になってからです。コロナ禍でダメージを受けていたカフェの集客力が弱まっていたからか、それを見かねて自分でやるから出ていけとのことだったようですが、その本心は自分の理想の飲食店をやりたい、というものではなかったようです。
 何度もしつこく退去を迫る中で、理事長はオーナーにこう言っています。『直販なんてそもそも儲からない』『だから2階の売上で施設を回していく』『おまえは全然にうちに金を下ろさないが、オレには毎月40万払ってもいいと言ってくれているやつがいる』と。オーナーは、理事長が自分のやりたいことができないから退去させたいのだと思っていたようですが、以降はこの”金”の話しかしなくなったようです。
 人件費が高騰し始めた2019年度、2020年度のNPOは赤字収支であったので、理事長の言動は偶然の一致とは思えません。
 
 理事長は確かに働いてはいます。ですが、その分として支給されている給与は、適正な金額なのでしょうか?自主事業で賄っている訳ではないのです。直販部門の人件費と管理部門の人件費と分かれていますが、管理部門のみに900万も人件費がかかっています。自主事業であれば売上が上がれば比例して人件費も上がるものですが、コロナ禍でイベントは減り、事業内容にも変わりはないのに管理部門の人件費は2019年を境に400万近く、直販部門も300万近く上昇しています。
 年間1600万も人件費を使う事業とは思えません。ほぼ同じような施設で、南風と同じく直販と施設管理の2つの業務で、年間900万程度の人件費でやっているところもあります。

 市からの委託料を湯水のように使い、そのために赤字収支になっているのですが、理事長はそれをカフェのせいにし、より多くお金を納めてくれる事業者を入れたいだけなのではないでしょうか?
 施設管理のためにそれが必要なのだと考える気持ちは分からなくはありません。ですが、自主事業である直販所の経営見直しやコスト管理には全く目を向けないばかりか、そもそもの施設の性質を理解していないことは明白です。
 入れたい事業者がいるにしても公募は必要ですし、それには適切なスケジュールを組むべきです。不正を働いてまで退去させようとするのは、カフェを退去させるだけの正当性がないことの証左ではないでしょうか。
 公募が出来レースだったかどうかまでは分かりませんが、そう勘繰られても仕方ないことをしてきたのが理事長だと思いますし、公募の結果通知から退去までの期間がほぼ一ヶ月というのも、配慮を欠きすぎかと思います。
 南風への執着から一方的に憎しみを増幅させ、カフェを追い詰めたことが大きな反発を招き、それが今回土佐市を混乱に陥れた要因です。
 それに対し、SNS投稿によって騒乱を招いたカフェ側も思慮が浅かったと言えるでしょう。ですがやはり、ここまで問題が大きくなっていく様をただ見ていた土佐市に最も大きな責任があることは間違いありません。
 ちなみに、執拗に陰謀論を書き立てる連中には、これ以上話をややこしくしないで欲しい、とだけ言っておきます。それは憎しみの連鎖を生み出すだけなので。
 

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