見出し画像

在外研究準備vol.1ー勤務校への申請、受入機関探し


1. 勤務校への申請

    私の勤務校では、在外研究に行く年の2年前に在外研究員の申請をする必要がありました。私は、2023年度からを希望していたので、2021年の6月ごろに、学部に対して申請を行いました。希望者が多数いる場合に、どのような処理がなされるのかはわかりませんが、私の場合は、申請を出したのは私だけだったようで、ありがたいことに、すんなりと申請が通りました。
    翌年の6月、再び、学部に対して在外研究員の申請をしました。今回の申請書には、具体的な研究期間、受入機関、研究テーマ・目的などを記入する必要がありました。とはいえ、この時点では受入機関は確定していなかったので、期間や受入先の情報は仮のものを書くしかありませんでした。今回の申請も、教授会で承認していただき、在外研究に行くことが学内で決定しました。

2. 受入機関探し

 勤務校への申請と同時並行で、受入機関と指導教官を引き受けてくれる人を探し始めました。在外研究の場所は、研究テーマとの関係でアメリカがよく、できるならニューヨークに行きたいと考えていました。もし、ニューヨークで受入先が見つからなければ、西海岸も含めて、全米で探そうと考えました。
 通常は、海外の知り合いの研究者の伝手を頼ることが多いようですが、私にはそのような知り合いはおらず、身近な人で在外研究をしたことがある人たちも、10年以上前だったりでその伝手が切れてしまっているような状況でした。そこで、ニューヨークの大学に勤務する私の研究分野の研究者をホームページで調べ、片っ端からリスト化し、リストの上から順番に指導教官になってくれないかとメールを送っていきました。
 リストを見ていると、過去に参照した論文の著者や著名な研究者の名前などもあり、できるならそういう人に指導教官になってほしい・・・!と思っていたのですが、残念ながら引退していたというケースも多々ありました。ホームページに載っていて、在籍しているかのように見える人も、「emeritus(名誉教授)」と書かれている場合は引退していますし、引退したのに、ホームページから削除されていなかったということもありました。ただ、こうした方達はすぐに返事をくれて、引退したことや現役のファカルティメンバーの連絡先などを親切にご教示くださいました。
 全部で20人くらいにメールをしましたが、さまざまな理由で断られることが続きました。学内では行くことが決まったものの、受入先が決まらないとどうにもなりません。焦りが募ります。そろそろ、ニューヨーク以外にも広げて探さないとまずいな・・・と思っていたところ、7月の上旬に、コロンビア大学のある教授から、私の研究テーマが気に入ったので指導教授を引き受けてもよいとのお返事をいただくことができました。
 あまり変な時間にメールするのもよくないかなと思い、アメリカ時間の朝8時ごろ(つまり、日本時間の夜9時ごろ)にメールを送るようにしていました。そうすると、早い人だと数時間後、ちょうど私が寝る頃に返事をくれるのですが、さあ寝ようという時にお断りのメールを読むのは辛かったです。受入先は決まるだろうかという不安で、なかなか寝付けない夜もありました。

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?